この記事は2017年5月1日の出来事です。
エッサウィラの楽しみかたは色々ある。
フランス語が習える場所もエッサウィラにはあるし、音楽も活発なので夜にレストランに行けば生演奏を聴きながら食事ができるし、魚は毎日食べ放題、日本食が恋しくなったらたこ焼き屋さんだってある。海が好きな人は言うまでもなく良い町だろう。
この町で沈没する旅人は多いのではないかと思う。
今日はエッサウィラに到着したという連絡があったメルズーガで初めて出会ったユーキ君と、これまたメルズーガで良い写真を撮るために粘っていて、やっと納得がいく写真を撮れたのでエッサウィラに移動してきたゆうなちゃんと、4人で会うことになっている。
楽しみ~!
私たちは以前、港の方の屋台で、獲れたて新鮮の海の幸を食したが、港に出る前の道にもシーフードレストランが何件か並んでいる場所がある。
今日はその辺に行ってみよう。
港の方にもいろんな魚が売られていたが、レストランエリアにはロブスターや蟹、蝦蛄なんかも置いてあった。
イワシの新鮮さ、安さは(多分魚全般)断然港の方だと思うが、海鮮の種類はこっちの方がある。
観光客と見るや、何件か並んだシーフードレストランのスタッフたちが集まってきて自分のお店を推してくる。
軒を連ねるレストランの海鮮の種類は似たようなものなので、新鮮さと値段の交渉次第でどこのレストランに入るか決めるのが良いだろう。
ゆーなちゃんがロブスターを食べたいというので、適当なお店に入ることにした。
レストランと言ってもこんなようなオープンキッチン(笑)
調理は、素材の美味しさを最大限に?引き出す炭火焼。
私たちの頼んだ海鮮たちが豪快に焼かれていく。
来た来た!
ロブスターに小さい蟹、金目鯛みたいに赤い魚2匹、銀色の細長い魚とちびタコ、フライドポテトにドリンクが付いて4人前で460Dh。
ここの物価からしたらきっと高いのだろうけど、ロブスターも付いてこの値段は安めなのかな??
味付けはシンプルにレモンと塩。
味は……、ちょっと焦げ臭い!!(笑)
調理の仕方はやっぱり重要で、赤い魚とか煮魚にしたらもっと美味しそう!とか日本人の私としては思ってしまった!
ロブスターもちょっと焼きすぎかな…ははは。
ムラケンも私も北海道由来。新鮮な海の幸は子供の頃から親しみがある。小さいころに覚えた舌は、簡単にはニュートラルにはならないのですわ。
でも、これも旅の思い出、いいんですよ、これで(笑)
ちなみに以前港で食べたイワシは、最っっっっ高!!!だったので、強くお勧め!!
食事の後は、それぞれ予定があったので、一度解散して夜にまた会う約束をして別れた。
私たちが次に向かった先は、マラケシュからエッサウィラに行くバスで偶然知り合ったはるみちゃんと一緒に、日本人のあんなさんが経営しているお花屋さんに行くこと。
ここのお花屋さんは店舗でお花を売っているのではなくて、主に注文された品をオーダーで作っているみたい。
フランス人がエッサウィラで結婚式をあげることが多いらしく、その時にお花を飾ったりするんだって。
素敵~。
あんなさんはエッサウィラに来て何十年って言っていたかな?
結構長くエッサウィラの地でお花屋さんを経営している。日本のテレビも撮影しに来たらしい。
異国で一人で経営しているなんて凄いなぁ。
夕方、ユーキ君とゆうなちゃんと再会し向かった先は、夕焼け色になりだした、海とスカラを眺められるレストランの屋上。
エッサウィラのスカラは海の門の西側とメディナ北側にある。スカラとは城塞で海に向かって大砲が配置してある見張り台のことだ。
レストランの屋上は寒いのでお客さんが何か食べていることもなく、夕焼けを見に来たお客さんに開放している感じだった。
ホットワインなんかを頼んで、夕日を見ながら飲むなんて、ロマンチック爆発っじゃないですか。
寒いけどね(笑)
雲はほぼなく、真正面に大きな夕日が沈んでいく。
ビーチの方は波は穏やかだが、こっちは波が結構あって荒々しい。
カモメが風に乗っている。
見張り台に設置された大砲は、なんだか空虚に見えた。
遮ることがない光にあたると、眩しい。
なんて素晴らしい夕陽だろうか。
言葉にならない感動は、身体中を駆け巡り放射されて自然に帰っていく。
カモメよ、どこまで飛んでいく?
アメイジンググレイスなんてかけたら、泣いちゃうね。
屋上で夕日を見た後は、下の席で夕飯でも食べようとなったが、レストランは沢山のお客さんで超満員。
ゆーなちゃんがおススメの別のレストランに入った。
このレストランも、雰囲気があってとっても良かった。
ミュージシャンが生演奏している。最高だ。
天井にはカラフルなモロッコデザインを施されたお皿?が飾られている。
お昼に沢山食べたのもあり、夜は軽いものを4人でシェアした。
エッサウィラの食事は炭火焼だけじゃないよ(笑)
そして私たちが最後に行ったのは、夜の10時頃から開く、地元人に超人気のクレープ屋さん!
場所はたこ焼き屋さんの斜め前辺り。
ゆーなちゃんは何度か並んでいるらしいが、一時間、二時間待ってようやくゲットできたという。一番前で並んでいるのに予約が入っているのか全然自分の番が回って来ず、諦めた日もあるらしい。
私たちが行ったのは9時近く。シャッターは勿論まだ閉められていて、小さなどこにでもあるクレープの看板が置いてあるだけの場所。
日本では看板に書いてあるメニューは提供できることが当たり前だけれど、海外では看板に書いてあるのに全く違うものを出していることも多いから、シャッターが閉まっている以上、このお店が本当にクレープ屋さんなのかは全くわからない。
目立たなさ過ぎて、知らない人は通り過ぎるだろう。
本当に此処なの??と何度も思ったが、シャッターの前で半信半疑で待っていると、少しづつ待つ人が増えてくるのだ(笑)
モロッコの人は平気で横入りしてくるので、一番前にぴったりと張り付いて待機。
クレープ屋さんはお店の二階に住んでいるらしく、それを知っている地元民が二階目がけて話しかけたりする。
どうやらまだ仕込み中らしい。
10時頃、シャッターがおもむろに開くと、二階からもじゃもじゃの立派な髭を讃えたお兄さんが降りてきた!
おおおおお!本当に開いた!
と私とゆうなちゃんは大喜び。ムラケンとユーキ君はクレープなんかにこんなに並ぶ必要があるのだろうか、と思っていたことだろう(笑)
お待たせしました、なんてこっちの人は言わない。
お客の方を見ることもなく、笑顔もないまま、無言でクレープを作り出した!
注文を聞くことなく、もじゃもじゃ兄さんは4つのクレープ天板を使いこなし、慣れた手つきで淡々とクレープを作っていく。まずは予約のものからなのだろう。
もじゃもじゃ兄さんと、クレープ。
ミスマッチな感じがして、ぴったりだ。
店の奥には、黄金に輝くヌテラが列をなして鎮座している。
周りのお店はほぼ閉まっているなか、ここだけ人が沢山。
一番前で待っていても、なぜか順番が全然回ってこないことがあると言っていたゆうなちゃんの話に、まだかまだか、と気持ちが焦る。
運が良かったことに?予約であろうクレープを捌くと、もじゃもじゃ兄さんはすぐに私たちの注文を聞いてくれた。
初めて頂いたもじゃもじゃ兄さんの笑顔はクレープのように甘く恰好良かった。
ヌテラクレープ、ゲット~~~!!
種類にもよるが、ヌテラクレープひとつ9Dh!
他のクレープ屋さんより安い。
ゆうなちゃん曰く、値段も安いが、他のどのクレープ屋さんより生地がふわふわなんだと言う。
頂きま~す!!
4人でクレープに噛り付いた。
よく分からないけど、なんか違う気がする!(笑)
人通りがなくなった道は、空っ風が吹きとても冷えてくる。ごみが風にまって音を立てて散乱している様は、昼間とはうって変わって、とても寂し気な町に姿を変えてしまう。
だが 、この一角だけは賑やか。
22時から開く、メディナで一番人気の不思議なクレープ屋さん。
電灯が照らすメディナに甘い香りを漂わせ、人々の胃を幸せで満たす。
モロッコ人は甘いもの好きなんだなぁ。
ちなみにクレープ屋さんの近くにあるたこ焼き屋さんも結構遅くまで開いている。
エッサウィラに来たら、魚介にたこ焼き、クレープで締めてはどうでしょう!
夕日と音楽も忘れずにね。
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