この記事は2017年5月31日~6月1日の出来事です。
セネガルではちょうどイスラム教の断食の時期が始まっていた。
ダカールではそれほど旅行者には影響がないようだったが、屋台の食堂は日没後に開くことや、いつもは頭にスカーフを巻いていない人でもスカーフを巻きだしたり、幾分かの変化はあった。
断食の期間やその前後は治安が少し悪くなると聞いていたので、用心が必要かもしれない。
私たちは断食が始まってまもなくベナンに向けて出国だったので、それほど経験はしていない。
セネガル・ダカール空港での出国審査。
入国審査の時同様、泊まっていた住所を教えろと言われた。
入国の時のことがあったので、和心の住所をメモっていた私はその紙を出国審査官に見せた。
そうすると今度は、なにやらフランス語で書かれた紙をこちらに向けながら、50ユーロと書かれた紙を向けてきた。
は?!
入国の時は住所を教えろと言われて、住所がわからないと言ったら20ユーロという紙を見せてきた。その時は、あーだこーだやっているうちに、審査官がめんどくさくなったのか、もう通っていいよ、と入国スタンプを押された。
出国の時は50ユーロに値上がりしている。しかも今度は、こっちはちゃんと住所を提示している。
だからこれが住所だって、と何度も見せる。
そうすると、またフランス語で書かれた紙を見せてきて、なにやらもっともらしい理由があるんだ、と言いたげに50ユーロの紙をまた見せてくる。
なんて書いてあるのか全然わからない。
ちなみに50ユーロとかかれた紙は、その辺にあっただろういらない紙に手書きで書いたもの。
ありえないだろ。50ユーロの意味がわからない。お金無くなってお小遣い欲しいだけだろ。
またもや賄賂というワケですか。
何度かこのやりとりが続いて、イライラとしてくる。
賄賂を払う気は毛頭ない。
誰か英語話せる人いませんか?
大きな声を出して周りに助けを求めた。
そうすると、審査官も自分が良くないことをしているという意識はあるのか、大きな声を出されてやばいと思ったらしく、もう早く行け!とパスポートを返された。
なんなんだよ。あのフランス語で書かれた紙、こっちが読めないと思って適当なもの見せてるだけにすぎないと思われる。
話を聞くに、旅人全員がセネガルの空港でこういう事があるワケではない。やられた人でフランス語が話せる人には一喝した、と言ってた人もいるし、話せない人はバカなフリをしたりしたらしい。でも和心のスタッフさんは一度も賄賂を要求されたことはないと言っていた。
多分私たちは、男女二人だし、付け入り易そうなのだろう…。
それにしても入国に続き、出国までもこういうことがあると、おいおいダメダメじゃんかよセネガル、と思わざるをえない。
ちなみに、セネガルの空港にはプレミアムラウンジはなかった。
まずセネガルのダカールからコートジボワールのアビジャンまでは三時間弱のフライト。
ランチの機内食はクスクスだ。黄色のはだて巻きみたいだ。
アビジャンの乗り継ぎでは飛行機が一時間ほど遅れた。
アビジャンからベナン・コトヌーまでは三時間くらいのフライト。
軽食のサンドイッチが出た。
ベナンの空港は小さかった。入国審査官は良い人で賄賂要求なんてまったくなく、歓迎してくれた。良かった!
コトヌーでの宿は明日からお世話になるJICAのユーヘイさんから教えてもらった。
空港から宿までは、到着が遅い時間だったので、ユーヘイさんに信用あるタクシードライバーを手配してもらっていた。3000CFAで行ってくれた。
アビジャンで飛行機が遅れてしまったために、結局コトヌーに着いたのも一時間以上遅れてしまったが、ドライバーもちゃんと待っていてくれて良かった。
ゲストハウスココティエコトヌー、というところだ。
悪くない部屋と設備だがスタッフと揉めた。
実は和心でお祭りのことを教えてくれた旅人さん二人が、前日にこの宿に到着していて教えてくれたことがあった。クーラーありの部屋で予約していたにも関わらずファンのみの部屋に通され、クーラーの部屋だと5000CFAプラス、と言われたらしいのだ。
この宿は珍しく予約サイトで予約できたので、予めクーラーありの部屋を選択し、価格も書いているにも関わらず、この価格は間違いだ、と言われたらしいのだ。
揉めた挙句取り敢えずクーラーありの部屋に通してもらったらしいのだが、これと同じことが私たちにも起きた。
私たちもクーラーありの部屋を予約サイトで予約していたにも関わらず通されたのはクーラーが無かった。
ダカールでは夜になると涼しくなり扇風機があれば充分眠ることができたのだが、ベナンのコトヌーは非常に湿気があって、夜中だというのにとても暑かった。
雨季で雨が多いからか、このゲストハウスの前の道が洪水になっていた。
ムシムシして、べったりと服が肌について気持ちが悪い。
蚊も多い。
クーラーがないと眠れる気がしない。
何度も予約サイトにはこう書いてある、と伝えたが、いや5000CFAだといって聞かない。
このスタッフは英語があまり話せなかったので、オーナーに電話をしてもらう。
もう夜中の一時になっている。
こっちも早く休みたい、オーナーは私たちがめんどくさい。
でも5000CFA余分に払う気は全くない。
オーナーは自分は悪くない、予約サイトが悪いのだから自分には関係ないという。
いや、お前オーナーだろ。
この言い分、全員ではないが、アフリカ人をよく特徴づけている。と思う。
埒が全く開かない。
そして、昨日も日本人がそうやって言ってきた、と文句を言った。
この言葉で私たちはオーナーに付け入る隙を見つけることが出来た。
昨日一度問題になっているのに、どうしてそれを改善していないんだ?あなたは予約サイトが間違っている事実を昨日の時点で知っていたことになる。予約サイトに登録している以上、あなたはオーナーであり間違いを訂正する必要がある。
とムラケンがいった。
それでもごちゃごちゃ言っていたが、結局今日はもう遅いから、取り敢えずクーラーありの部屋になった。
予約サイトと事実が異なっていることは大なり小なり他の国でもあったりする。
よくあるのは、外国で発行されたカードで支払えば旅行者には税金が掛かりませんよ、という法律のある国で、だったらカード使える宿にしよう、とウェブサイト上でカード払い可の記載のある宿を予約したにも関わらず、現地に赴いたらカードが実際は使えないという場合が多々あること。壊れているから使えないといわれたり、最悪なのにいたってはカードの機械がそもそもないのにカード利用可を提示している宿もある。
だが、クーラーありと書いてあるのに、ないと言う事はここ以外は一度もない。
ブッキングドットコムなどの予約サイトを使っている場合は、揉めた場合にはブッキングドットコムに電話すると、その分返金とかで対処してくれたり、なんらかの対応をしてくれ、結構真摯に取り合ってくれる。
共用バスルームは一階と二階にあり、お湯は出ない。専用バスルームが付いている部屋もある。
部屋は綺麗で、クーラーの利きも良い。
共用バスルームクーラー付きで一泊3000円弱。
洗濯は桶を使って自由に出来て、外にも干すことができる。だが6月のこの時期は雨季で、結構雨が頻繁に降っていた。
共用キッチンがあるが、使い勝手はそんなに良くない。冷蔵庫の中のものはたまに名前を書いていてもなくなることがある(笑)
作ったものはなぜか中のエリアで食べることは禁止されて、外のテラスで食べる必要がある。
蚊が沢山いて、蚊取り線香を置いても刺されるので落ち着いて食べられない。
宿のでかいおばちゃんは、よく言えば面倒見がよく、悪く言えばいちいち五月蠅い。長居すると、どんどん要求が増えてくる。
次の日、オーナーがやってきて、サイトに間違いを訂正したと言ってきた。今回はこのサイトに載っている価格で良いと言われた。
いや、当たり前だから。
午前中、私たちは髄膜炎のワクチンを接種するために、ユーヘイさんがJICAの人も使う病院の予約を取ってくれていた。宿からタクシーで10分程のところ。
紙に幾つか個人情報を書いて体重を測る。
日本を出発してずっと体重を測っていなかったが、4キロくらい増えてた汗
が~~ん!
そして先生が持ってきてくれた髄膜炎のワクチンの処方箋を持って近くの薬屋さんに行く。
薬屋さんでワクチンを買って、また病院に戻って打ってもらう、という流れだ。
だが、薬屋でワクチンの値段を見てびっくり、なんと56000CFA。(11000円くらい。)
高い…。
そりゃ日本で予め受けてきたワクチンも同じくらいして、しかも何度も打たなきゃいけないものもあって思った以上の出費になったんだけど、アフリカだし日本で打つより安いでしょう、と勝手に思っていたのだ。
現に旅慣れした旅人さんは日本で打たずに、タイとか南米で安くワクチンを打っている。
しかも確かモロッコで髄膜炎を打った旅人さんは、無料だったって言っていた人もいた。
国や、地域で大きく違うみたいだ。
え?これ外国人価格とか?だってこの値段だったら現地の人にとったらえらく高くない?
散々迷った挙句、ここでワクチンを打つことはやめることにした。
病院に戻って、高いんだよね、と先生に言うと髄膜炎A,C,Y,W135の四種類に利くやつだから高くて、もしA,Cの二種類のだけにすれば16000CFAで10人まで打てるものもあると言われた。ベナンではA,Cで十分かもしれないとも言われた。
髄膜炎でもインフルエンザと同じように色んな型があって、分布している地域も違うらしいのだ。
だが、なんだかよくわからなくなってきたのでやっぱり打つのをやめた。
先の話になるが、結局ブルキナファソからコートジボワールの陸路越境の時の国境で髄膜炎ワクチンを否応なしに打たれることとなった。その時の値段は2500CFA。(500円くらい)多分A,C型対応のワクチンだと思うが、結果的にかなり安く接種できたし、髄膜炎にはならなかった。
昨日の夜中に大洪水になっていたゲストハウスの前の道は、水が引いていた。セネガルのダカールでは晴れていても青空が見えない事が多かったが、ここでは透き通った青空が見える。緑も青々としていて、花もとても綺麗だ。
学校帰りの子供たち。ベナンはとても平和そう。
ベナンはフランス語が公用語で、宗教はキリスト教を信仰している人が多いようだ。
宗教がどこまで関係しているのかわからないが、イスラム教の国だとよく子供たちが物乞いに来たりするが、カトリック系だとそういうことはあまりない。
そしてゲストハウスココティエコトヌーに帰ってきた私たちが次に向かったのは、日本食レストランのダルマ!!
ゲストハウスから徒歩5分くらいのところにある。
こんな所に日本食があるなんて、信じられない!
日本人の女性がオーナーだが、この日は会う事が出来なった。 ベナン人と結婚してレストランを開いたんだって。 代わりにオーナーの息子さんが対応してくれる。
店内には日の丸国旗やら、日本を感じるものが沢山飾ってある。そしてクーラーも付けてくれて涼しいし、なにより麦茶みたいなものを無料で提供してくれる。
日本では当たり前の無料の水。海外では無料で水がでてくるなんてことはめったになく、これだけで特した気分になる。
日本人の駐在さんに大人気。ここに来ると、誰かしら日本人に会う事ができるオアシスめいた所。
どれもめちゃくちゃ美味しい!!
ダカールの和心でも和食を食べる機会はあったけど、もうこのあたりからかなり日本食が恋しくなっていたらしい。
物価からしたらかなり高いけれど、ベナンに来たら是非行ってみて欲しい。
いや~幸せすぎる!
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