絶景舞踏

旅記事88 サラワク文化村ツアーに参加する 前編


「サラワク」をいつも「サワラク」と言ってしまいます(これを書いた時既に一度間違えた)。鰆とか、触る触らないとかの日本語があるせいだと思います。

サラワクとは、マレーシアの州のひとつで、所在はクアラルンプールやイポーを含むマレー半島とは異なる島「ボルネオ島」の西側にあります。ボルネオ島は「カリマンタン島」とも称され、その違いは「どっちの国視点で言うか」によります。というのもボルネオ島は島の西北部分をマレーシア(僅かにブルネイ)領、東南部分をインドネシア領とされているからです。島がいっぱいある地域なので、ボルネオとカリマンタンは別の島だと思われがちです。

マレーシアという国家の中で、ボルネオ島部分は「別の国」と言われるほど独立した行政区画です。マレー半島部分から入境する際にはマレーシア国民でさえパスポートが必携です。

詳しくは分かりませんが、文化の成り立ちも半島部分とは大きく異なっている気がします。伝統衣装ひとつとってみても半島なら山岳由来のものだったり中華系の流入を認めるニョニャのものだったりですが、ボルネオ島はもっと南の島嶼部分由来―なんとなくアニミズム的、精霊信仰的な部族由来―のような気がします。以前観たニュージーランドのマオリ族にちょっと近い感じさえします。

 

大自然と一体になり、部族・集落ごとに微妙に異なる文化を有するというボルネオ島。そのひとつの州サラワク州の文化をリアルに体験できる施設、というのが「サラワク文化村」なのです。

 

さあ、サラワク文化村ツアーに参りましょう!

サラワクカルチュアルビレッジに行く道

と、移動中にチケットの手配方法を。

クチンの街から文化村までは乗り合いバスで一時間程の距離があります。乗り合いバスは市内いくつかのホテルで人をピックアップしていくので、基本的にはそのホテルが往復交通費・文化村入場料を含めたツアーチケットを販売してくれます。我々は滞在先ノマド・ボルネオ・ベッド&ブレックファストから歩いて10分程の所にある高級ホテル「グランド・マルゲリータ」で前日にチケットを入手していました。

どこぞのサイトには片道料金・入場料と別々に料金表示がありましたが、パッケージツアーの方だと往復交通費がセット割引になる、的なことが書いてありました。ところがマルゲリータの担当者(高級ホテルだけあってなかなか恭しい人でした)は片道×2(往復)+入場料の料金を請求してきました。パッケージがあるはずだ、もうちょい安くなるはずだと言うと「どこでそれを知った?」と言われ、日本語サイトでしたがそれを見せてみるも「そんなものはない」ということで割引は適用されませんでした。見せる意味あったのか?それともホントは割引プランがあったのか?定かではありません。

パッケージの料金だけかかると思っていた我々はあまりお金を用意しておらず、ATMでお金を引き出して出直す羽目になりました。

乗り合いバスは日に5、6往復するようで、行きの時間はこちらが指定しますが、帰りはフリーでした。車はハイエースなので帰りに混み合ったら乗れない人が出てくるんじゃなかろうかと心配になります。

 

サラワクカルチュアルビレッジ

さて、到着しました!サラワク州に入境するのにパスポートが必要でしたが、ここでもパスポートが発行されます。

サラワクカルチュアルビレッジのパスポート

こんなやつ。無くしても怒られないやつですね(笑)

ここは、大きな土地に各集落のブースがありそれぞれを見学するとスタンプを押してもらえるというスタンプラリー形式になっているので、子供心をちょっとだけくすぐられます。敷地は広いですが、地図をもらえるし見学の順序が矢印で示されているので迷うことはほぼありません。

サラワクカルチュアルビレッジの景色

手前にある建物は後でショーが行われるホールと食堂、お土産屋です。

入ってすぐに出くわしたのは中国人のツアーグループでした。彼らは往々にして声がデカいので(ご多分に漏れずこの人たちもでした)、静かに見て回りたい我々は若干ゲンナリしてしまい、彼らとは逆の方向に進むことにしました。必然的に矢印の逆を辿る天邪鬼ルートとなるので、最後の展示を最初に見ることになります。といっても何の影響もなかったんですが。

中国村

「RUMAH」とはマレー語で「家」。「CINA」は何となくお解りでしょうがチャイナ―ここではシナと読むんでしょうけど―中国の家、ですね。中国人を避けて中国の家に入る。うーむ、天邪鬼だったのは我々の運命の方か(笑)

中国村の家

中はこんな様子です。中国系に見られる神棚的なものもしっかりあります。昔の家具や農具も展示してあります。古来のお菓子をその場で調理していたので貰おうとしたら、なんと有料でした。入場料けっこう取ったのに、ここでも取るのか!ディズニーランドですらアトラクションは乗り放題なのに・・・あでも食べ物は有料か。

パスポートにスタンプ

こうやって、スタンプを押します。本来誰かがいてスタンプ押してくれるっぽいんですが、初っ端からセルフサービスでした。

 

マレー家

マレーの家。

マレー家 高床式

高床式になっています。この土地はかなり湿度が高いので、この構造になっていると家の中が湿気らず涼しいのでしょう。

調度品は意外と豪華

土禁です。お金持ちの家なのかな?家具がけっこう豪華です。

伝統菓子

カラメル焼のような伝統菓子を作っていました。ここのおばちゃんがいい人そうだったのでひとつ買ってみました。味は、うん、普通。しかしながら現代っ子の我々にとってはこの普通の味というのが重要なのかなと思います。お菓子といえば体に悪いというイメージを刷り込まれ、駄菓子ほど化学の味がするこの時代にはこの砂糖・小麦・重曹みたいな素材だけで作る素朴さは回帰すべき点なのかなぁ。

 

メラナウ家

どこの家かは既に分からなくなっているので紹介はできません(笑)

こちらも高床式ですね。

 

なにかの家

逆ルートを辿っているので、我々は裏口側から臨むことになりました。

寝室?

寝室のようです。ここに座っていたおばちゃん二人が打楽器を鳴らしていたので聴いていたんですが、どうやらマレーダンスのリズムだったらしく(マレーダンスが何なのかは分かりません)マレーシア人観光客が踊り出しました。女性の踊りのようで万琵にも踊るように促していました。万琵の踊る様子は写真に撮ってないけど。

万琵は舞踏のような即興はイケるようですが、リズムに合わせて決められた振りをするのが苦手なようです。そういえば抽象画は描けるけど写実画は出来ないって言ってたなぁ。

診療室

どことなく怪しげな雰囲気が漂うここは、診療室です。どの部屋も出入口が二つはあって誰もが出入りできますが、この部屋はもう一つの出入口が治療者の部屋に繋がっているらしく、簡単に出入りできないようでした。薬を作るすり鉢も見えますが、人形があり、仮面があり。ここは主に心霊療法をする場所だったようです。

勝手口の階段

物干し場のようなところから外に出る階段がありました。かなりの急勾配で、家の人曰く、ここから出ようとする人を見たことがないとのこと。だったら出なきゃね。

 

作業場

次は、なにやら売っている家でした。半分作業場のようになっていてそっちに興味があったんですが、作業はお休みでした。

作業場で売っていたもの

そこで売っていたもの。さっきのカラメル焼の普通さを味わったので、もう買わないよ~。

地味に現代の生活用品がチラホラ見えるので、雰囲気に入り込めません。

 

今回は、ここまで!次は文化村ショーから!


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我々がこの時滞在していた宿はコチラ⇒ノマド・ボルネオ・ベッド&ブレックファスト

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