絶景舞踏

エベレストトレッキング(ゴーキョピーク5360mルート)情報まとめ


私たちが挑戦したエベレストトレッキング・ゴーキョピークルートの準備、費用などの情報・考察をまとめてみました。

実際のトレッキングの模様を旅記事に書いておきます。

目次:

ネパールビザに関して

トレッキングの手配方法

エベレストトレッキングに必要な手続き

実際に行ったモデルケース

個人手配の場合

トレッキング中に必要な費用

トレッキングに必要な装備

山小屋について

旅行会社での手配、個人手配でのメリットとデメリット

ペース配分と高山病

まとめ

 

ネパールビザに関して

ネパールにはVISA取得が必要になる。

期間で料金が変わるのだが私たちは15日間VISAを取ってしまったので、この日程が限界だった。

今思えば30日間VISAを取っておけば良かったと思っている。というのはゴーキョピークルートでも最低でも10日、エベレストBCルートで最低11日間かかるからだ。

カトマンズからルクラまでの飛行機も天候次第で飛ばないこともあるらしいし、トレッキングの速度調整が出来ることを考慮にいれてVISAは長く取った方が安心だと思う。

(15日間VISA:25$,30日間VISA:40$、90日VISA:100$ アライバルで取得可)

 

トレッキングの手配方法

①自分でガイドやポーターを雇う。

②現地の旅行会社で手配する。

③日本の旅行会社で予め手配する。

 

ポーターやガイドを雇うのは個人の自由だ。

マレーシアのキナバル山のように絶対必要条件ではない。

ちなみに自分でポーターやガイドを雇う場合交渉制になるが、目安としては宿泊費と食事込みで一日ガイド20US$~30US$、ポーターUS15$。

これにチップがあり一日にガイドに一日200~300NRp、ポーターに100~150NRp。

 

エベレストトレッキングに必要な手続き(2016年11月時点の情報)

①TIMS許可書

旅行会社を通した場合はUS10$で勿論旅行会社が代行してくれる。

自分で行う場合はUS20$でカトマンズかポカラのネパール観光局かネパールトレッキングエージェント協会に行って取得することになる。

②トレッキング許可書

この許可書は全てにおいて必要というわけではなくドルボなどの14のエリアで必要になる。

エベレストコースには必要ない。

③国立公園、自然保護区の入場料

エベレスト:3390ルピ―

 

実際に行ったモデルケース

私たちが行ったエベレストトレッキング・ゴーキョピークルートの費用や手続き、持ち物など、参考までに私たちのプランを紹介する。

私たちは現地旅行会社を通しての手配にしたが、旅行会社を通さなかった場合の費用も参考に記しておく。(2016年11月情報)

 

<エベレストトレッキング・ゴーキョピーク5360mルート10日間>

(私たちはトラブルによりマッチェルモまでしか行けなかった涙)

現地旅行会社:シュリーチベットファミリーゲストハウス(ここのオーナーのスレンダさんは日本語も英語も話せる)

①スケジュール

1日目:カトマンズから飛行機でルクラ(2840m)、ルクラからトレッキング開始パクディン(2610m)まで

2日目:パクディンからナムチェ(3440m)

3日目:ナムチェで一日(高度順応のため軽くナムチェでトレッキング)

4日目:ナムチェからドーレ(4084m)

5日目:ドーレからマッチェルモ(4410m) *私たちはここで断念涙

6日目:マッチェルモからゴーキョ(4750m)

7日目:ゴーキョからゴーキョピーク(5360m)、ゴーキョピークからドーレ

8日目:ドーレからナムチェ

9日目:ナムチェからルクラ

10日目:ルクラから飛行機でカトマンズ

(11日目:ルクラからカトマンズの飛行機が飛ばない場合の予備日)

②料金:二人で1580$(169060NRp)

料金に含まれるもの:

・TIMS許可証代(旅行会社を通しているので一人10$)

・エベレスト国立公園入場料(一人3390NRp)

・カトマンズからルクラまでの往復航空券(一人300$)

・ガイド兼ポーター代10日分(ガイドとポーターを二人雇うと高いのでガイド兼ポーターとして一人雇った。

・山小屋宿泊費代&食事代(一日三食、飲み物代別)

・宿から空港までの送迎

・寝袋10日分レンタル料金

・手数料

私たちは食事込みプランにしているが、食事なしプランでは1160$(124120NRp)。

食事込みプランは計算すると一日一人2000NRp程の食事代が組まれている。

メニューから好きなものを選んでいいが、ガンガン頼んでいたら途中から2人で3品までと釘を刺された。

山での食事だが、上に行けば行くほど高くなるのは当たり前だが、贅沢しなければ女性なら一日1500円(飲み物代別)あれば十分なのではないかと思う。

食事は選べば安く抑えることは出来るし、上に行けば行くほどそんなに量を食べられなくなる。

もし現地旅行会社を通すのであれば、食事なしのプランを個人的にはおススメする。

 

実際のトレッキングの様子は旅記事からどうぞ。

 

個人手配の場合

旅行会社を通さず自分たちでも手配することができる。

その場合だと10日間エベレストトレッキングだけで下記ぐらいの目安の料金になると思う。(1$=107NRpで計算)

この料金はあくまでバックパッカーの目線からなので、お金に余裕がある方は良い山小屋に泊まり、高級なところはレストランも高いはずなので食事代もそれなりに高くなると思う。

①ガイドもポーターも無し:

55130NRp~59130NRp(一人)、109260NRp~113260NRp(二人)

②ガイド兼ポーターを雇う(一日25$で計算):

81880NRp~85880NRp(一人)、136010NRp~140010NRp(二人)

③ガイドとポーターを雇う(一日40$で計算):

97930NRp~101930NRp(一人)、152060NRp~156060NRp(二人)

 

# 食費は一日一人1500NRpで計算しているが、飲み物代は別。飲み水は標高が上がるにつれ100NRp~300NRpにあがる。

# 料金の差は山小屋を一日100NRpか500NRpで計算したもの。

ガイドやポーターはルクラで群がってくるのでそこで見つけられる。また山小屋でも雇える。(信用するかはあなた次第)

 

概算だが、手配してもらうより自分で手配した場合の方が30000NRp程コストを抑えられる計算になった。

 

トレッキング中に必要な費用

*私たちはマッチェルモで断念したのでゴーキョのことはわからない涙

①上記の予算に含まない飲食代

ミルクティー100NRp程、ペットボトル1.5ℓの水はナムチェより下で100NRp以下だが、ドーレから300NRpになる。

ナムチェでUV水というものがあり1ℓ60NRpで買えた。

沸かしたお湯は大きいポット(多分1ℓくらい)で200NRp~400NRp。

 

ナムチェの山小屋menu1ナムチェの山小屋menu2ナムチェの山小屋menu3

(ナムチェでの山小屋のmenu、画像クリックすると拡大表示されます。)

 

②充電代

下だと全部充電が済むまで200NRpだったが、ナムチェから上からは1時間350NRpだった。

③ホットシャワー

シャワーはナムチェで一人400NRp。一度しか入らなかった。というのもホットはホットだがシャワーの水圧がそれほど強くなく浴びている間も寒いし、入った後ドライヤーもないので、すこぶる冷える。

山は寒いので多少汗をかいても下山するまで入らなくても大丈夫!!?

④Wi-Fi

トレッカーでWi-Fiを使いたい人はそんなにいないかもしれないが、使える山小屋もある。

ルクラで一時間100NRp、一日で300NRp。

⑤チップ

気持ちだが目安としてガイドに一日200~300NRp、ポーターに一日150NRp。チップは最後の日にまとめて払う。

⑥その他

ナムチェなどではお土産屋さんが沢山ある。可愛いヤクの毛のマフラーは300NRpで買えるし、防寒具や日用品、リップクリームとか、何か足りないって時もナムチェで買い足すことが出来る。

値段交渉可。

 

山の中での費用は目安として一日一人1500NRpもあれば十分なのではないだろうか。

 

トレッキングに必要な装備(実際の私たちの経験的に)

# カトマンズで安く手に入れられる。

①履き慣れたトレッキングシューズ

履き慣れたトレッキングシューズはカトマンズでは手に入らないけど。カトマンズでめっちゃ履きならしても良い。

②防寒具

上は寒い。とにかく寒い。ダウン、手袋、帽子、厚手の靴下、フリース、スパッツは絶対必要。

マフラーなどもあった方が良い。

③服類

Tシャツ、下着、帽子、サングラス。登っているときは暑いし結構陽射しもある。

④バックパック

日本から持ってきたやつで十分なら買う必要なし。

⑤レインスーツ

私たちが上ったときは毎日晴天!レインスーツレインスーツは一度も使わなかったがあっても良い。

⑥寝袋

絶対いる。山小屋には毛布があるがそれをかけても寒い。毛布は言えばもう一枚追加してくれたりもするが全然たりない。私は全ての服をきて寝袋に毛布二枚でも寒い時があった。

カトマンズで一日100NRp~200NRpでレンタルしてくれるらしい。

⑦日用品

ヘッドライト、日焼け止め、タオル、トイレットペーパー、ビニール袋、医薬品、小分けのシャンプー、乾燥するのでクリーム。

⑧貴重品

忘れたら大変。パスポートもちゃんと持ってね。飛行機も乗れないし、チェックポイントではパスポートが必要。

⑨カメラ

絶景が広がるためカメラ必須。低温に弱いカメラは気をつけて。

⑩サンダル1

これはあった方が良いレベルだが、あると何かと便利。

⑪お菓子と水

ナッツやチョコレートなどはあった方が良いと思う。食欲がなくなった時にあると安心。

水は上にあがれば上がるほど高くなるがペットボトルも買えるし安い蒸留水とかいうのもある。

山小屋では沸かした水をポットで買って(一番安い)自分で持ってきたミルクティーの粉とかで作ると良いと思う。

 

山小屋について

私たちの場合はガイド兼ポーターに連れられて山小屋に泊まったが、自分たちで手配する場合は山小屋をあれこれ選ぶことになる。

行く前は状況がわからないので不安に思うと思うが、ポイント、ポイントで沢山の山小屋があるので選ぶのも楽しいと思う。

繁忙期だと満室になるとか言われたが、多分大丈夫。またぼってくるとかも聞いたが、交渉すれば問題ないと思う。

山小屋は個室で100ルピーから500ルピーらしい。(ガイドブック情報)

勿論高級な山小屋もある。そんな所は一泊150$とかするとガイドが言っていた。

ナムチェには日本人経営の高級ホテル、Hotel Everest Viewもある。ここのレストランは宿泊客ではなくても入れるので、よくナムチェで高度順応する時に訪れてエベレストを望みながら温かいものでも飲むと最高の気分になる。

ちなみにここのスパイスミルクティーは個人的に絶品だった!!

 

一般的な山小屋は、個室にベットが二つあってバスルームは別。

部屋には暖房器具はないが毛布はある。毛布は言えばもう一枚貸してくれるが部屋の中はめちゃくちゃ寒いので覚悟が必要。

日光がある時は、日のあたる場所にいるとポカポカ気持ちが良い。

リビングルームでは夕方5時くらいから暖炉に火がつき、夜の8時くらいにはみんな自室に戻りはじめる。ガイドはお客が自室に戻らないと寝られない。

 

旅行会社での手配、個人手配でのメリットとデメリット

 

①旅行会社を通した場合(あくまで信用がある旅行会社を通した場合)

メリット

・登山許可証などの手配が楽

・ガイドやポーターの素性がしれていて安心

・ガイドがチェックポイント毎に手続きしてくれる

・山小屋を押さえたり、山小屋内でお世話もしてくれる

・もしものトラブルの時のサポートがある

デメリット

・個人手配より高くつく

・完全に自分のペースでは登ることが出来ない

・決められた行程で決められた山小屋になる

 

②個人手配の場合

メリット

・自分の配分でコストを抑えられる

・ペース配分が自由(高度順応にもたっぷり時間をつくれる)

・山小屋を自分で選べる

デメリット

・手続きなどの手間がかかる

・ガイドなどを雇う場合、どこのどいつかわからない

・トラブルがあった時にサポートがない

 

ペース配分と高山病

高い山で一番心配なのは高山病が思いつくと思う。

高山病は3000m以上の山でなりうる。

今回はムラケンが高山病に罹って肺水腫と軽い脳浮腫まで進行してしまうという事態に陥ってしまったことによりマッチェルモで断念。

原因としては出発前の睡眠不足とペース配分、水分不足が考えられる。

またムラケンは普段から頭痛持ちなことがあり、頭痛薬を飲んだため高山病の発見が遅れてしまったと思われる。頭痛持ちの人であっても頭痛薬は逆に飲まない方が良いと思う。頭痛が起きたら日程をずらしても休むことを考えた方が良いと思う。

高山病は体力には関係なく、なりやすい人となりにくい人がいるらしい。だから体力に自信があっても自分の体調を常にチェックしペースを急ぎ過ぎないことが大事だと思う。

高山病にはハニージンジャーティがいいらしい。

もし少しでも心配なら、高度順応のためにもう一泊することを考えるべき。

実際なってしまった場合、軽度の場合は高度を下げて調子をみる。重度の場合はすみやかに下山するしかない。

ムラケンは歩行困難になりマッチェルモでヘリコプターにより緊急搬送された。後の入院と合わせて多額の費用がかかった。海外旅行保険ですべて賄うことが出来たが、保険金がおりるまでに3カ月かかったことや、様々な手続きが必要だった。

100%かからない保証はないので海外旅行保険には必ず入っておくべきだと思う。

高山病なんて大丈夫だろうと甘くみていると、本当にひどい目にあうので気をつけよう!

 

クレジットカード付帯海外旅行保険についての記事はコチラ

 

まとめ

実際トレッキングに行ってみて思ったのは道は分かりやすいのでガイドはなくても良いかもしれない。

わからなくなったら山小屋でガイドを雇うことも可能だし、シーズンでは多くのトレッキング者がいるのでその人々に話を聞くこともできる。日本人のおじさまおばさま団体さんの多かったこと!(ただし人が多かったのはナムチェまで)

他の人のガイドだとしても聞けば親切に教えてくれるし、山小屋のスタッフさんだって教えてくれる。

ちなみにトレッキングルートは歩きやすい。だが先にも書いたが歩きやすいからといってガシガシ行き過ぎると高山病になるので注意。

ポーターは個人的には居てくれた方が助かると思う。

大きい荷物を持っての登山は男性はともかくとして女性はキツイと思う。

欧米の女性トレッカーで大きい荷物を持ってがんがん登っている人も見かけたが。

女性一人だと少し不安に思うが、私の友達では一人でポーターだけ現地で雇って行ったと言う子もいる。

ただこのポーター本当に運ぶだけでロクでもなかったと言っていたが。

 

今回はまさかの途中で断念!だったが、マッチェルモまでの道のりの素晴らしかったこと。

雲一つない晴天に恵まれ、空気は軽く体中が浄化された。

本当に異世界だった。

そして山小屋で人々と囲む暖炉の温かったこと。

いろんなことが交差したエベレストトレッキングだったが、良くも悪くも心残りがある。

いつかゴーキョピークをこの足で踏みしめてみたいなと思う。

今回は旅行会社を通しておいて良かったと思う。ガイド兼ポーターの方も、旅行会社(シュリーチベットファミリーゲストハウス)もトラブルの時の迅速な対応には本当に助かった。

エベレストトレッキング、是非挑戦してほしい。

この情報を見てトレッキングに成功してくれることを心から願う。


実際のトレッキングの様子は旅記事からどうぞ。

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トレッキングを手配してもらった現地旅行会社(ゲストハウス)→シュリーチベットファミリーゲストハウス

 

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