絶景舞踏

旅記事168 ボロブドゥール遺跡群、上層と下層の間に


ジョグジャカルタ付近にある二つの世界遺産、ボロブドゥール遺跡群とプランバナン遺跡群。

国民の多くがイスラム教を信仰しているこのインドネシアで、ボロブドゥールは仏教遺跡、プランバナンはヒンドゥー遺跡です。

我々は宿で、一日で二つの遺跡を巡るツアーを申し込みました。ツアー代金は入場料別、朝食込みでひとり14万ルピア。12万の朝食を付けないプランもありましたが、こちらで朝ごはんになりそうなものを確保するのが難しかったので、それなりに値段は張りましたが朝食をつけてもらいました。朝食はボロブドゥールに着いてからそこにあるレストランで注文する仕組みということでした。ま、それならちゃんとしたものが食べられそうですね。

 

ボロブドゥールに上がる日の出を見るために朝の4時前から車に乗ります。ドライバーは若いあんちゃんで、ちょっと頼りない感じがしました。

闇の中、周辺をグルグルと回ってどこに向かっているのか分からなくなりながらツアーの同乗客を拾っていきます。最終的に丘の上まで車で行き、降ろされた場所から少し登って日の出を待ちます。

 

ボロブドゥール日の出

美しい!朝靄で曇りだけど!

左手奥に見えているのがボロブドゥール遺跡群です。ボロブドゥールはカンボジアのアンコール遺跡群やミャンマーのバガン遺跡に並ぶ世界三大仏教遺跡のひとつです。

日の出を見たあとでそこの丘の入場料ひとり3万ルピアと、ボロブドゥールとプランバナンの入場料合わせてひとり45万ルピアをドライバーに支払いました。

さて、これからそこにあるボロブドゥールに向かっていきます。

 

車を停めたところで、2時間後に駐車場Bに集合!ということで朝食プランの人は朝食、そうでない人は遺跡の中に入っていきました。

案内されて腰掛けたところはレストランとはとても言えない汚いワルン。とはいえツアー代金に含まれている朝食を楽しまなくては!とメニューを眺めていたら、店のおばあちゃんがやってきて「あんたがたのメニューはこっちね」とツアー用メニューに差し替えてきました。うーん、明らかに質が落ちた。

ボロブドゥール朝食

いつ買ったのかわからない(古い)食パン、カッサカサの果物、アンモニア臭のするコーヒー。・・・楽しめるかっ!万琵は既にコーヒーを放棄していました。僕はそういうダメなやつも割と口にできるのですが、下水から汲んできたのかなっていうコーヒーは流石に途中で止めました。この朝食で2万ルピアか。なら要らんな~。今までで一番低いコスパだ。

入場口はとても混雑していました。やはりドライバーが我々を待っていて、そこでペットボトルの水をくれました。おっなんだ気が利くじゃないの~!

 

ボロブドゥール遺跡群とはボロブドゥール寺院という単体の遺跡をメインとしてその他に様々な遺跡群があります。さらに博物館も併設されているので、とても2時間では全てを見ることなどできません。

ボロブドゥール遺跡群地図

我々はさっき遠くから眺めた寺院をまず先に観て、時間が余ったら他のも見てみようということになりました。

ボロブドゥール寺院基部

近くで見るとやっぱり大きい!ちなみにこの土台(基部)は最初に作られた寺院を覆うように作られているそうです。内部にさらに古い寺院があるということだそうです。

寺院全体にあるレリーフ

精巧なレリーフが基部から中層部分までびっしりと彫られています。ブッダの生涯を記した物語絵巻がすなわち教訓になっている部分もあったり、仏教の伝説や世界観を記した部分もあったりします。

 

首を落とされた仏像

古い仏教遺跡には破壊された跡がしょっちゅうあります。首を落とされた仏像。アユタヤにもありました。されどこれも仏像です。仏教徒にとっては現在も巡礼する場所であってとても神聖なものなので、悪戯でも後ろに立って首だけ出して「おれ仏像~」みたいなことはしないように!

悪い例

しないように!見つかったら怒られるよ!

 

かくいう僕も、チェンマイのターペー門の前で逆立ちをして怒られました。

(余談ですがターペー門は所謂英霊にまつわるところということで、門に足をつけてはいけないそうです。壁倒立ではないので足はつけていなかったのですが、誰かが真似してつけたりするから止めてねということでした。すみません。その後宗教施設と思われる場所での逆立ちは避けています。勿論写真のアップロードはしてませんので悪しからず)

 

怖い顔

中層部に上っていくと、仏教のイメージとはちょっと違ってくるような彫像が現れてきます。怪物みたい。下層部・中層部・上層部で表す世界が異なるようです。上に行くほど神の世界、というニュアンスでした。

 

上層のストゥーパ

上層部には仏塔が沢山建っています。石を組んで建てたこの仏塔の中には仏像が安置されています。

釈迦如来なにをみる

その仏塔から姿を現した釈迦如来。眼下に何を見ているのでしょう。

 

頂上のストゥーパ

頂上はこの仏塔で締めくくられています。この中は空洞だそうです。文字通り「空」を表していて、このボロブドゥール寺院全体で曼荼羅(宇宙)の概念を表現しているのだそうです。うーん、マンダラ。宇宙の縮図の中にいて、この空の青さと遠くまで見渡せる景色。あらゆるものが小さく見えます。上まで登って神聖な気持ちになりました。ありがたや。

 

じっくり観てしまったので他の遺跡や博物館を観るには時間が足りず、戻ることにしました。

出口を出たら胡散臭いお土産屋が並びまくり・・・下界だなぁ。まぁ、その土地で生きるためには必要なことだもんね。

ロボットの着ぐるみ

脱ぎ捨ててあるロボットの着ぐるみ。この辺までくるとワケわかりません。

 

駐車場Bで集合時刻になり、ドライバーがやってきました。「ここまでのお客さんがいるから、彼らを送っていくよ。後は15分くらい待ってたら次のドライバーが来るから。」「君に渡したプランバナンの入場料は大丈夫なんだよね?」「大丈夫大丈夫!」ブーン・・・

 

1時間後・・・

 

次のドライバーいつ来るんだよっ!

一気に下界に突き落とされる我々でした。


 

 
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