絶景舞踏

旅記事341 アイトベンハッドゥからマラケシュに移動


この記事は、2017年4月25日の出来事です。

アイトベンハッドゥを2泊で終え、次はマラケシュに移動します。

この宿に来る時もそうでしたが、アイトベンハッドゥは交通アクセスが良くありません。マラケシュに移動しようとすると、先ずは近郊の交通拠点ワルザザードに寄り、そこからバスでマラケシュ行に乗ることになります。

来た時と同様にアイトベンハッドゥの市街地まで歩いて、そこからワルザザードに行ってくれるタクシーを探す予定でいましたが、なんと、車で旅行していて同じ宿に泊まっていた年配の外国人が同じ方向だからということで、ワルザザードのバスターミナルまで送ってくれることになりました。超ラッキー!

宿のおばちゃん、ハリジャがお土産にと、袋一杯のデーツとオレンジを持たせてくれました。

車で送ってくれたおっちゃんは100ヵ国程旅したことがある人で、一番とかはつけづらいけど、メキシコはすごく良かった、と言っていました。

ワルザザードに向かう

ワルザザードに向かう車内から。今日は幸先よくスタートして、天気もいいし、良いことがありそう。

ワルザザードからマラケシュに行く国営バス(CTM)は8:30、9:30、11:00、11:45、16:00、22:15、23:30の、7本。

我々は11時のバスに乗る予定でした。そしてバスターミナルに到着したのは10時50分。もうチケット買ってあるけど、大丈夫か?間に合うか?

と思ったのもつかの間、着いたバスターミナルは民営のバスターミナルでした。CTMのバスターミナルは違う場所にあるのです。これはヤバい!

旅友のユーキ君がバスターミナルまで見送りに来てくれていて、なにやってんの~急いで!と言われながら、バタバタとお別れ。

場所もよく分からないので、CTMまでタクシーに乗っていくことにしました。もう料金交渉とかやってる時間無い!幸いにも(と言っていいのか)タクシーは10ディルハム(110円くらい)でバスターミナルに行ってくれました。我々が焦ってたのを察してくれたのかな?

定刻から少し遅れて行きましたが、バスはまだ出発しておらず、というかバスは一時間くらい遅れて、ちゃんと予定のバスに乗ることが出来ました。ほっ。

ちなみにワルザザードからマラケシュまでのバスは荷物代を含めひとり90ディルハムでした。予定時間は、4時間半。

バスから
バスの車窓から

マラケシュはアトラス山脈の西側に位置しているので、再び山越えです。バスは山岳地帯をひた走ります。

休憩地点

途中の休憩地点。我々はこれといってすることはありませんでした。

オレンジ食べる

モロッコで定番のオレンジ。同じバスのおばちゃん達がなぜかくれました。食べずに残しておきます。

再び山道
山を越えます

標高も上がってきました。アトラス山脈越えます。山の肌がなんとなくベロア素材に見えてきます。

斜面にある建物
斜面に溶け込む建物

山の上の方にも、日干しれんがの建物があります。斜面の色と全く同じ。

どこまでも広がる山脈
どこまでも広がる山脈

アトラス山脈はどこまでも広がります。

タジン鍋工房
タジン鍋工房

これまた赤茶色の陶器たちが。モロッコに限ってこの鍋の需要は尽きることありませんね。

そして、無事にマラケシュに到着するのでした。

マラケシュはここ最近訪れた街と比べてかなり都会的です。下の写真はマラケシュから各都市に出るバスの時刻表です。ご参考までに。

マラケシュからのバス時刻表1
マラケシュからのバス時刻表1
マラケシュからのバス時刻表2
マラケシュからのバス時刻表2

マラケシュに何泊するか決めていなかったので、ここではバスのチケットは買わずに時刻表だけの確認です。ちなみに次の目的地に予定していたのはエッサウィラという街です。時刻表一枚目の左下にちっちゃく書いてあります。

CTMバスターミナルから北にすぐの所に鉄道駅があります。そこから路線バスに乗り「ジャマ・エル・フナ広場」に向かいます。マラケシュ旧市街の中心地であり、我々の宿もそこに取ってあります。路線バスはひとり4ディルハム。

フナ広場前
フナ広場前バス停

路線バスを降りた、フナ広場前。やはり都会っぽさがありますね。

さてフナ広場を一旦突っ切り、スーツケースを引きずって宿に向かいますが、モロッコの旧市街はフェズでもそうだったようにとても入り組んでおり、初めて来た者にとっては迷路以外の何物でもありません。

迷った観光客に対して道案内をし、チップをいただく小遣い稼ぎが沢山いるという情報を事前に得ていました。我々は宿までの地図を持っているので、自力で行くことが出来ます。道案内に頼る必要はありません。

かといってスムーズに辿り着けるほど道は易しくなく、こっちかな、それともあっちかなとウロウロしていると、やはり道案内をしようと高校生くらいの少年が英語で「どこ行きたいんだ?」と近づいてきます。ほう、英語話せるか。

英語が通じるので「地図持ってるから案内してくれなくていいよー」と断りますが、なかなか消えてくれません。仕方ないのでもっとダイレクトな言い回しで

「場所知ってるから、案内してくれてもチップ渡さないよ」

と言うと、急に踵を返した少年が万琵のスーツケースをドカンとサッカーボールキックしていきました。びっくりして一瞬固まってしまいましたが、それをこのまま放置してしまうと少年自身にも、マラケシュの街にとっても、将来やってくる他の観光客にも良くないし、なにより要らないと言っているものを無理矢理提供して金を手にできると思っている事、更にそれが叶わないと知った途端に相手に暴力を振るう根性が許せませんでした。

というワケでキック、やり返しました。・・・キック自体は上手くヒットしなかったので、逃げる少年をちょっとだけ追いかけて吠えておきました(笑)

その苛立ちはすぐには無くなりませんでしたが、その直後にもっと小さい、7歳くらいの少年がこっちだよーと道の先を指さし、宿のドアの前に立っていました。この小さな少年からは変な態度を感じなかったので、きっと善意で教えてくれたのだろうと思い、持っていたオレンジをあげることにしました。

すると少年はパアっと明るい笑顔になり、ありがとう!と言って立ち去って行きました。ううむ。この子がこのまま成長してくれることを願います。

最初の少年の方は、一体どこで根性を曲げてしまったのでしょうか。せっかく英語まで話せるようになったのに、悪い仲間がいるのか、大人がそう教えたのか、いずれにしてもモロッコの暗部を垣間見たような気がしました。

そんな奴どこにでもいる、と言ってしまえばそれまでなのですが、決して良いことではありません。そういうところに色々と考える機会を得続ける必要があると思います。

それはさておき、宿に辿り着いたのでチェックインしましょう。

我々が予約していたのはリヤド・ベンサレ(Riad Hna Ben Saleh)という、いわゆるリヤドスタイルの宿でした。

リヤドの定番スタイル通り、狭い路地から小さなドアをくぐると、吹き抜けの清々しい内装が広がっていました。

リヤドベンサレ内部
リヤドベンサレ

建物は広くはありませんが、清潔に保たれており、モロッコらしいお洒落な空間でした。ウェルカムドリンクのミントティーをいただき、部屋を案内してもらいました。

リヤドベンサレ部屋
リヤドベンサレの部屋

なかなか居心地のいい部屋でした。

宿のスタッフに先程のキックした少年の事を伝えると、「とても残念なことだ」と言っていましたが、マラケシュに対してすでに良い感情を持っていない我々は、1泊だけでマラケシュを去ることに決めました。

ちなみにマラケシュ自体はフェズに次ぐ、モロッコで二番目に古い街だそうで、旧市街の規模は北アフリカで最大なのだそうです。また、ユネスコの世界遺産にも登録されています。伝統と活気に溢れた街なので、見どころもあるしお土産を買うにもいい場所だと思われます。

とはいえ我々はすぐに立ち去ります。一休みした後、お金をおろすためにATMを探すことと夕食を食べるところを探すために外出しました。

スークのひとつ
スークのひとつ

フナ広場周辺に数あるスーク(市場)のひとつ。中には入ってませんが・・。

フナ広場
フナ広場

フナ広場には常に沢山の観光客や物売り、大道芸人などがいます。

この周辺にもATMはいくつかありましたが、どれもお金が入っていませんでした。他の観光客も試していましたが、皆首をかしげて諦めていきました。確かにこれだけ観光客がいればATMのお金も足りなくなるかもしれないな、などと思いながらまた探し歩くのでした。

大道芸人が逆立ちしてる

広場の真ん中あたりで大道芸人が逆立ちしています。

西日に塔
西日に塔

段々日が傾いてきました。早くお金おろさねば。暗くなってATMから出るところを人に見られるのはマズいのです。強盗に遭う確率が相当上がってしまうので。

フナ広場周辺にお金が残っているATMが無かったので、行動範囲を広げて探すこと8個目にして、ようやくお金をおろすことに成功しました。ちょっと寂し気な道だから、急いで広場に戻ろう。

灯りがついてきた

無事にフナ広場に戻ってきました。晩御飯は、店の勧誘に任せてついていくことに。土産物屋に灯りがともっています。

晩ごはん
晩ごはん

今日は肉を食べます。マラケシュの名物料理、羊肉の壺焼き、タンジーナ。

壺からゴロゴロとあけてくれる。100ディルハム。

咬まずに飲み込めるくらいトロトロです。

レストランからの夜景
レストランからの夜景

このレストランからはフナ広場を見下ろすことが出来ます。なかなか美しいじゃないの。

さて、次の日はエッサウィラに移動です。


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この時滞在していた宿はコチラ⇒リヤドベンサレ