絶景舞踏

旅記事360 ガンビアから再びセネガルへ、これがセネガル流の御もてなし?!(皮肉)


この記事は2017年5月26日の出来事です。

ガンビアに来て4日目。

私たちはセネガルのダカールに戻ることにした。

当初の予定はガンビアからさらに南下して再びセネガルに入国し、そこからまた違う国、ギニアビサウに移動する予定でいた。

だが、実は5日前のセネガルからガンビアに移動する前日の夜に、新しい旅人さんが二人和心に到着して、少し話したところベナンという国についての面白い話を聞かせてくれていたのだ。

面白い話というのは、ベナンという国で興味深いお祭りがあるとのことで、ベナンに配属されている青年海外協力隊の人にお世話になりつつ、一緒にそのお祭りを見に行くというものだった。

ベナンのお祭りの日程は6月のはじめからで、二人はダカールでベナンのビザを取った後、飛行機でベナンに向かう予定だそう。

私はこのお祭りの話に物凄く好奇心がくすぐられて、行ってみたい!と強く思った。ベナンは後々入る予定の国ではあったが、これから南下していき、国を順々に陸路で進んで行こうと思っていた。陸路で行くとなるとベナンに着くのは早くても3カ月~4カ月後になるだろう。

どうしよう!と凄く迷った。

だが、次の日はガンビアへの出発を決めていて、気持ちはガンビアにもなっていた。

そんな後ろ髪惹かれる思いもありながら、ガンビアに来たというワケだ。

一度強く好奇心をくすぐられると、どうも忘れられないたちの私はガンビアに来てさえも、やっぱり見に行きたい、という気持ちはますます増す一方だった。

お祭りに間に合わせるには、飛行機で飛ばないと間に合わない。

今やヨーロッパ間やアジア間ではLCCによって信じられない値段で飛行機を使えるが、アフリカの飛行機は高い。ましてやガンビアからの飛行機は高すぎた。

ベナンのビザを取るには、ダカールに戻る必要もある。

やっぱり、ダカールに戻ってそこから飛行機でベナンに飛ぼうかな、という気持ちが強くなってきた。

私たちも一緒にお祭りを見に行っても良いだろうか?と二人にメールすると、快く、勿論!と言ってくれた。

たった4日のガンビアでの滞在、いろんな苦労がありながら遥々ガンビアに来たけれど、ダカールでベナンのビザ取りと飛行機に間に合わせるためにトンボ返りすることにした。(2019年現在、ベナンのビザはe-visaができたとか。)

と言う事で、来た時とは逆に道をたどっていく。

朝7時半にタクシーに迎えに来てもらう。

宿からバンジュールのフェリーターミナルまでのタクシー代は250ダラシだった。

来た時は400ダラシだったから、やっぱり高めだったんだ(笑)

バンジュールのフェリーターミナルでバッラまでのチケットを購入。

船のチケットは25ダラシで、荷物代は行きの時よりも少し安くて10ダラシ。

バンジュールからバッラへ

相変わらず船は混んでいるが、行きの時よりも幾分か景色を見ることができる。

お菓子やらイヤホンやらを売る物売りの人も沢山いた。

船の上

今回は何事もなくダカールに着きますように!!!

船は50分ほどでバッラに到着。行きは30分で着いたけど、水流の違いでもあるのかな?

バッラのバスターミナルからガンビア国境までのバスに乗って、イミグレへ。一人50ダラシに荷物代が10ダラシ。約30分ほど。

今度もスムーズに国境を越えられるかな、と国境が近づくにつれて心配が膨らんでくる。

先ずは残ったガンビアダラシを西アフリカセーファに再びウエスタンユニオンで両替。レートは400ダラシが5000CFA。ちゃんとあっているか紙幣を数えて確認。偽札も出回っているらしいが、私たちがチェックしていたのは、紙の質と透かし、高額紙幣だと紙幣を動かしてみて文字の色が変わるか、キラキラした帯が動くか、とか。最近の偽札は精巧らしいよ~。

ガンビアのイミグレには、入国した時と同じおじさんがいて、その人が同じく手続きしてくれた。

人間自分の国が褒められて嫌な気になる人はそうそういないだろう。おじさんがおススメしてくれたところ行ったよ~!ヴェナチンも美味しかった!ガンビア凄く楽しかったよ~と、テンション高めで言うと嬉しそうに上機嫌になって、力強く出国スタンプをボン!と押してくれた。

よし!終わった!

と、そそくさと外に出ると、後ろからちょっと戻ってきて、と違うおじさんから言われ別室につれて行かれた。

え、なによ~と嫌な予感がした。もう出国スタンプ押してあるじゃん。

呼び戻された理由は、他の旅人情報であった薬チェックだった。

薬はあるかと聞かれて、少し持っていると答える。持っていかれても痛手が少ないビタミン剤などを見せた。

これは必要なものなんだ、とか色々ぶつくさと言っていたら、オッケ~みたいな感じで何も取られずに済んだ。

良かった!

ガンビアの出国が済んだら、斜め前くらいにあるセネガルのイミグレで入国審査。

セネガルの空港で賄賂要求された思い出が再び呼び起こされて、またなんか言われたら嫌だなと憂鬱な気分になる。だが、普通に何事もなく入国スタンプが押されパスポートが戻ってきた。

ふ~。アフリカの出国、入国は緊張するぜ。

セネガルのイミグレから、ダカールのガラージュピキンまでのセットプラス乗り場まではイミグレから1.5Km程距離がある。

1.5Kmは歩けない距離でもないが、セットプラス乗り場までのトランスポートをしている馬車やらバイクタクシーやらが沢山いる。

馬車の人はしきりに乗っていけ乗っていけといってくるが、決して乗り心地も良くなさそうだし、高い料金を言ってくる。

うるさいなぁと思いながら、歩きだすと諦めたが、今度はバイクタクシーが声を掛けてくる。バイクタクシーは一台300CFAだ。60円程。安いので使うと良いと思う。

バスターミナルには何台かミニバンが停まっていたが、行きは変なミニバンに乗って散々な目に遭ったので、今回は絶対にセットゥプラスに乗りたかった。

何度もセットゥプラスが良いと言い、乗客は何人乗るんだ?としつこく聞いて快適に乗れそうなバンを選んだ。

7人乗りで6000CFAに荷物代1000CFA。

当たり前なんだけど、お尻が半分浮いていることもなく、しっかりと座れた。

後ろの子供が途中吐いてたけど(笑)

やっぱり行きに通った川は帰りは通らなかった。あの川を越えるために2時間も待ち、かなりの時間をロスしたのだ。

セットゥプラスはスムーズに進み、ガラージュピキンまでは5時間ほどで着いた。

まだまだ日は高く、明るい。

ガラージュピキンからは、和心のワッカム方面までタクシーで6000CFAと言われた。

ちょっと高いなぁ。

行きはバスで来たので、帰りもバスで帰ることにした。

だが、バスは全然来ず、代わりにラビットというド派手なミニバスがやってきて、ワッカムに行くよと言われた。

ラビット

大きい荷物が中に入るワケないしな、と思っていると、ミニバンの上に軽々と持ち上げる。

まぁ結局お釣りがくるハズなのに、何度いっても返してくれずぼったくられたんだけど、微々たるものなのでまぁいっか、て感じで済ましていたら、今度はこのラビット途中で壊れて、目的地に着く前に全員降ろされるという事態になった。

渋滞しているダカール

ダカールの道路は渋滞していることが多い。タクシー多過ぎやしないか。そんな渋滞に業を煮やしたドライバー、なんと歩道をまたぎ、空いてたスペースを猛スピードで走り出した。っておい!

結局、また違うラビットに乗ってワッカム地区に降り立った。

ダカールではまた和心にお世話になることになっていた。

いや~無事についいたね~!とルンルンで和心に到着し、原田さんに出迎えられた。

部屋に蚊が多かったので、蚊取りワンプッシュを5プッシュくらいして5分してから部屋に入った。

おびただしい蚊の死骸が床に落ちていて気持ち悪かったが、無事に戻ってこれてほっと一息ついた。

今日はもうご飯食べてゆっくりするだけ~。

ということで、ムラケンが何か夕食を買ってくることになった。

この時になって事態が発覚した。

あれ?お財布どこやったけ?

とムラケンが言う。

え?知らないよ。

と私が答える。

こっちにいれてたかな?とか言いながらあれやこれやといろんな場所を探し始める。

お財布は出てこない。

和心に着いて安心しきっていたムラケンの顔が段々焦りの色に変わっていく。

さっきまであったものが、急になくなってしまった。なんだかマジックに掛けられたようだ。

そういえば、二台目のラビットを降りた後、ムラケンが話していた。

さっき降りる時なんか変な人がずっと前にいて、出口を塞いでて全然通してくれなかったんだよね~。

これを聞いた時は、全く気にしていなかった。

今なら、その不審者の動きがなんのためだったのかわかる!

財布すられた~~~!!

もうこっからは大慌て!

幸いにも盗られた財布の中身はいつもは使っていないカードとプレミアムラウンジで使うプライオリティパスのカード、それに20ユーロ。

原田さんの奥さんにこっちの携帯を借りてカード会社に電話をかける。すぐさまカードを止めて事なきを得た。

文章ではあっけなく処理したって感じになるけど、うまい具合電話はかからないし、いくら分までのカードを挿入して使う携帯だったのだけど、アフリカから日本で遠いからか、すぐゼロになって使えなくなっちゃうしで、てんやわんやだった。

まあ今思うと、そんなに焦る事柄でもなかったんだけどね。

兎に角、帰ってきた早々、原田さん夫婦に迷惑をかけ、散々だった。

ムラケンは落ち込み、私は怒りで噴火状態だった。

私はアイツだなっていう人の顔を覚えている。

アフリカの人はあまりサングラスを掛けていないのだが、目の前に座っていた男性は大きなサングラスをしていたのだ。サングラス越しでも分かる。私たちを観察している様子。

絶対間違いない。

ムラケンはなんでこいつは自分の前で変な行動を取っているのだろう?と思っただけで、盗られたことに全く気付かなかったようだ。

くやしい~~~!

財布も安物だし、中身も全然入ってなかったし、カードもあまり使っていないものだったから痛手は小さいんだけど、だけど、だけど、

あの、くそやろ~!!!地獄に落ちたらいい!

と何度も悪態をついた。

そして、ガンビア行きでお金をケチったことにより酷いミニバンに乗る羽目になり、そのためか分からないがムラケンに非常事態が起き、酷く後悔したばかりだったのに、またもやタクシー代をけちってスリがウヨウヨしているラビットにデカい荷物があるにも関わらず乗り、案の定スラれて時間と労力を費やした自分たちはなんてアホなんだ、とつっこみをいれずにはいられない。

この後、和心で知り合ったツボ君と再会した。

なんとツボ君の隣にはモロッコで友達になったユーキ君もいた。

ユーキ君はモロッコから陸路で南下して、私たちがガンビアに行っている間にセネガルに到着したのだ。

なんと和心で4人で再会することとなった。

ツボ君がヨーロッパですられた手口とムラケンがやられた手口が同じだった。

ユーキ君は私たちと別れた後、モロッコ人に騙されてひどい目にあっていた。

その他にも、最近の話で、モロッコで日本人女性が睡眠薬飲まされて身ぐるみはがされた話も聞いた。こえ~

海外に長くいれば、誰しも何かしらハメられた話は持っている。

酷い目にあった旅人同士の会話は盛り上がり、非常に楽しく、再会が嬉しかった。

旅でのイラッとする出来事は友達と話すと愉快なネタにもなる。

再び来たセネガル。

これがセネガル流の御もてなしですかい!

やっぱりポケットにチャックがあるからといって、財布は入れてちゃダメなんだね……。

とほほ。


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