絶景舞踏

旅記事382 ボボディウラッソに突然イモムシの季節がやってきた(食用)


この記事は、2017年7月12日~18日の出来事です。

ボボディウラッソはブルキナファソ第二の都市らしく、それなりに栄えていると予想して来てみたのですが、ワガドゥグのような喧噪はあまり感じることなく、ほんのりゆったりした空気の流れを感じました。まぁ、道中の車窓から覗き見した村々に比べると確かに大きな町ではありますが。

我々が宿泊した宿ではWi-Fiがほぼ機能していなかったため、SIMカードを買うことになりました。

我々が選んだのは「Orange」というフランス資本の通信会社のもの。海外にしては通信料がお高めの一カ月5GBプランで10,000セーファ、プラスSIMカード代に250セーファかかり、およそ2,050円。動画観るわけでもないので一カ月で5GBは多すぎるのですが、短期間のものよりはコスパがいいのでこのプランにしました。

まぁ、SIMを買っても通信インフラ自体が充実していないので電波来たり来なかったりです。お守りみたいなものですね。ちなみに次の国コートジボワールにもOrangeが進出しているのでコートジでも使えます。そうそう「オレンジ」って言っても現地の人には通じないのでフランス語読みで「オランジュ」と読みます。

ボボディウラッソには一週間くらい滞在しましたが、グランモスクを見に行ったこと以外は観光らしきことはせず、毎日の食料を求めてスーパーや屋台を往復したり、駅やバスターミナルで次の目的地を探ったりしていました。

滞在期間のうち2日ほど大雨にあたり、そういう時は極力外に出ないようにしていましたが、部屋の中は常に薄暗く蒸し暑くネットも来ないので、全然できることないしやる気が起きない空間でした。

そんなボボディウラッソの見どころのひとつ(二つ目があるかは知らない)、グランモスクです。言わずと知れたイスラム教の大礼拝堂なワケですが、その形に特徴があります。

ボボグランモスク

これがグランモスク。セメントなのか、漆喰なのか、素材はわかりませんが塗り固められた建物に、木の棒を無数にさしてあります。

刺さっている木
刺さっている木

高い尖塔の上方に拡声器が取り付けられており、一日5回のお祈りを知らせる「アザーン」がここから聞こえてくるようになっているようです。

内部は特に興味がなかったので入っていませんが、外にはおなじみプラスチックのヤカンが。

手水ヤカン

イスラム教はなんでも水で清める教えなので、手足を洗うための水が入っています。手足だけではなくトイレの後のお尻もこれで流してね、というようにトイレにも常備してあるのですが、いかんせんこのヤカン自体が汚染されているので、現地の風習に乗っかろうとした僕はあえなく汚染されてしまうのですが、それはどこかで改めて記述しようと思います。

デカいさやえんどう

モスクの目の前にはデカいさやえんどうの木が。30センチくらいあるのでびっくりしますが、もちろん食用ではありません。ただこういうのと同じくらい普通に果物が生ってたりするので、わざわざえんどうを食べてみようという人はいないでしょうね。

スーパーの写真を撮るのを忘れてしまいましたが、スーパーの中ではお酒も買えるし、特に我々が重宝したのはヨーグルトとチーズとツナ缶が買えたことでした。ツナ缶はひとつ250セーファ(50円)と近年まれにみる破格の値段だったため、近くのパン屋で買ったパンと組み合わせることで我々の朝食のライフラインになっていました。

無糖ヨーグルト600セーファ
無糖ヨーグルト600セーファ

初日にトライした「マズい飯を出す食堂」からは生卵をひとつ100セーファで買うことが出来たので、ゆで卵にしてこれまたパンとの組み合わせが楽しめました。余談ですが、卵はどの国でも物価如何にかかわらずひとつ20円くらいなんですよね。

通ったパン屋

よく通ったパン屋。パンに組み合わせた具材はツナ缶、ゆで卵、アボカド、チーズ、オリーブなどでした。

情報収集のため鉄道駅やバスターミナルに行くついでに市場や散策をしてみると、思いの外人々が人懐っこくワガドゥグとの違いを感じました。やはり都会より田舎の方が人の関心は増していくものなのですね。

ここでSIMは買ってないけど
ここでSIMは買ってないけど
お祈り用マット
お祈り用マット
ひもの屋
ひもの屋
揚げドーナツのおばちゃん
揚げドーナツのおばちゃん
その周辺の人たち
その周辺の人たち
おばあちゃんも快く撮らせてくれた
おばあちゃんも快く撮らせてくれた

と、何日目かに外に出た時に、路上にやたらとイモムシが落ちているのを見かけました。たとえば桜の季節が終わった後なんかに桜の木にやたら毛虫が湧いてくるように、或いは大雨によってあぶり出されたか―突然虫が増加する現象なのかなと思いましたが、見かけたイモムシはもれなく死んでおり、生きたものを見かけることはありませんでした。

イモムシのスケッチ

そのイモムシをスケッチしたもの。横のメモを見てお分かりの通り、食用なのでした。つい前日まではそんなの見かけなかったのに、その日になって俄かに現れた、頭にタライを載せた女性たち。そのタライの中身は山積みになったイモムシでした。地面に落ちてたそれは、そのタライから落ちた個体だったんですね。

想像するに、ボボの近郊にはこのイモムシを養殖する農園があり、そこから調理したイモムシを買い取って(あるいは農家が直接持ってきて)町で売っているということでしょうか。

僕は、世の中には色んな価値観があって、それをどう受け止めるかによって人生を豊かにも貧しくもするものだと考えています。他者の価値観を安直に否定したり上下にみることで自分の人生は狭まってしまいます。

それは外国だからということではなく、SNS上においても、隣人やひいては家族間においてさえも、他者の価値観を否定せずありのままを受け止めつつ、自分なりの落としどころを探っていくというのが、より充実した生き方に繋がっていると思うのです。僕はそんな考えをこの旅で学んできたつもりです。

そして僕はこう思ったわけです。

イモムシすっげー気持ち悪い。

・・・一匹くれたので試してみました。この旅でのゲテモノ食シリーズ第3弾になります。

ちなみに第1弾はフィリピン「万琵、バロットを食す」第2弾はタイ「タイ チェンマイで虫を食べる」いずれもYoutubeにリンクしてます。

ハッキリ見たい人は画像をクリック
ハッキリ見たい人は画像をクリック

半分に割ったイモムシ。名前は「シュミン」といいます。この写真にはボカシをいれてあるので、くっきり見えても大丈夫な方は画像をクリックしてください(スマホの人はタップ)。

目が死んでる

食べてみました。僕の目が死んでます。

食後レポート

食後レポートはこの画像でどうぞ。味はありませんでした。万琵が挑戦したのを動画で撮影したのですが、あまりにもコメントできず、お蔵入りとなりました(笑)

通りがかった白人が「これは高たんぱくで低カロリーで健康にすごくいいんだぜ!」って紹介してくれたので、食べたことあるの?と訊いたらNever!と言って足早に車に乗って去っていきました。・・・食べたことは当然ないし、これからも食べる気なんてサラサラねぇ!って言ってるのがそのネバーからよく伝わってきました(笑)

シュミン売ってる人に「美味しいの?」と訊いてもしっかりした反応が返ってこなかったので、そこは察してあげてください。

ハッキリ見たい方は画像をクリック
ハッキリ見たい方は画像をクリック

衝撃的な画像のため、虫の大群が平気な方のみ、ハッキリとした全体像を見る場合には画像をクリックしてください。

現場でこのタライを見ると、ハエが割とたかっていてイモムシの模様と同化して見えるため、ハエがウゾウゾと動くたびにイモムシが生きて動いているのかと目の錯覚を起こします。もちろん全部調理済みなので死んでいるのですが。

昆虫食が巷でヒートアップしている昨今、シュミンも世界に広まるか?


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この時滞在していた宿はコチラ⇒Alliance Chretienne