絶景舞踏

旅記事141 海からトゥブアンがやってくる マスクフェスティバル第一日目朝


こんなにもラバウルの人々に歓迎されるとは思わなかった。

治安が悪いと聞いていてドキドキしていたが、実際ラバウルの人々は誰もが明るくにこやかに挨拶をしてきてくれて、握手を求めてきた。ハローと言っていないときがないぐらいフレンドリーで超親切だった。

どこからともなく、ずっと遠くからも話しかけられるので、こちらも油断している隙がない。彼らの笑顔はいつも満点で屈託なく、終始こちらも口角が上がっている状態。どこの国でも日本の車はみんな大好きだが、ここの人たちは特別に日本人が好きでいてくれるようだ。

ちなみにパプアニューギニアには800以上の言語が話されている。世界でもものすごく多い言語が存在する地域らしい。

800・・・

日本人の私からすると想像も出来ない数字だ。日本にも方言というものは存在するが、全く違う言語というわけではない。

公用語は英語やピジン語というものを使っているらしい。

こんなにも言語が多いことからか、同じ言語を話す集団をワントクというくくりで考える。同じ言語を話す集団が多い場合は、その中でも家族親戚がワントクになるらしい。

ピジン語でワントクとは、同じ言語を話す人、親戚とかの意味らしい。

ワントクは助け合って暮らす。お金がある人がお金がない同じワントクを養ったりする場合もあり、それがエスカレートすると依存に繋がったりするみたいだ。就職も商売も政治もワントク次第という側面もあるようだ。

日本も大学とかの繋がりとかのコネ社会があるみたいだけど、それの強烈になった感じなのかな。(私は社会のことは全くわからないが・・・)ちなみにココポはみんなトーライ族らしいが、ピジン語を公用語として大きな社会を形成しているので、ここでのワントクの単位は親戚ということになるのかな。

日本人をひとつのワントクと考えている人も多いので、ひとりの日本人が変なことをしてしまったら、全員をそういう奴らだと思い全員に仕返しする、といった考えにも繋がりかねない怖さがある。

だが、今の現状は日本人大好き!である。

パプアニューギニアだけじゃないが、私たちの知らないところで沢山の日本人が世界に貢献してくれ、そのお陰で日本人の私たちは旅がしやすくなっていると思うと、本当にありがたいと思った。

 

ラバウルにこだわった理由はいくつかあった。

先ずは精霊トゥブアンに会うこと。パプアニューギニアの人々は多くがキリスト教徒であるが、土着の精霊信仰も根強く残っているという。

変なことを言うが、私は一度だけ精霊か小人かわからないがそういった類のものを中国でみたことがある。めちゃくちゃ小さい棒人間みたいなものが大量にいて綺麗に整列しながら踊りを踊っていて超楽しそうにしていた。友達にあそこに変なものが大量に居るんだけど!といってもその子にはわからなかった。その子は霊感を待った子だったので時折変なものが見える子だったが、その時は見えていないようだったので、私の頭が変だったのかもしれないが。

精霊信仰、興味深いじゃないか!

トゥブアンに会うには冠婚葬祭の時か、年に一度のお祭りのマスクフェスティバルの時だけしかない。だから私たちはタイで時期を調整してマスクフェスティバルに合わせてこの地にやってきたのだ。

トゥブアンはラバウルだけど、他の地域にも面白い文化が沢山ある。色彩鮮やかなボディペインティングやユニークな真っ白な仮面をつけ身体も真っ白に塗る泥人間マッドマン、成人になる準備をするため自分専用のかつらをつくる学校があったり、成人の儀式として背中をワニのようにするためにナイフで削っていく儀式・・・パプアニューギニアの多様な文化にも私は強烈に惹かれた。

原始が残っている国、パプアニューギニアはどんなところなのだろう。

 

そしてもうひとつは、ラバウルという地は太平洋戦争中に日本人が多く居た地域でもある。実は日本と繋がりが濃い国なのだ。

ゲゲゲの鬼太郎や妖怪辞典などの漫画で有名な水木しげるさんもその一人。水木しげるさんの描く妖怪たちはこのラバウルで出遭ったトーライ族によって生まれたともいわれている。

昔バイトで働いていた時に妖怪が大好きな人がいた。妖怪はふとした時に日本にだって出現するらしい(笑)

そして私が東京で籍を置いている劇団の団長の熊倉一雄さんはゲゲゲの鬼太郎のオープニングテーマ曲を歌っている張本人だ。

残念なことに私たちが世界一周を始める少し前に熊倉一雄さんも、水木しげるさんも亡くなってしまった。

熊倉一雄さんは劇団では熊さんと呼ばれみんなに愛されていた。よく覚えている、年末の納会の時に「ゲ、ゲ、ゲゲゲのゲ~」と歌を歌ってくれたことを。あの独特の声!あの妖怪みたいな存在感!私は生で熊倉一雄さんが歌っているのを聞けて、すごい!すごい!と心の中でひそかに興奮していた。

そろそろ年末に近づく。今年の劇団の納会はどんななのだろう。

 

いろんな繋がりを感じて私はラバウルの地にやってきた。

 

 

早朝の海辺

 

マスクフェスティバルはまずトゥブアンを迎えるところから始まる。

早朝のまだ日が登っていない暗いなか、みんなが海辺に集まる。トゥブアンが船に乗って海からやってくるのを、まだかまだかと海辺で待つのである。興奮してあまり眠れなかったが、見逃さないように早く海に行かなければならない。

ホテルから海までは徒歩で5分ほどの所にある。暗くて怖いがホテルには警備員が常駐しているし、周りの建物にも警備員がちらほらいるので大丈夫だった。

 

懐中電灯必須

 

電灯は少なく真っ暗なので懐中電灯必須。

かなり早く出たつもりだったが、海に近づくとすでの地元の人や観光客がいた。といっても観光客はそんなに、というより全然多くない。

ここでもみんな大歓迎。

とにかくひたすら待つ。一体どの辺からくるかもわからない・・・。

 

空が明るみだす

 

一時間も待っただろうか。段々空が明るくなってきた。

ん??

遠くでなにかが見える。最初から船が何隻か見えていて、始めはあれかなと思っていたが、明らかに違った形態のものが遠く遠くに見えてきた。

最大に望遠してもこのぐらいにしか見えない。

ここからもただひたすら主役を待つ。待つ。待つ。

 

間違いない!

 

空がますます明るくなってきた。

んん?!

更に目を凝らす。

間違いない!!あの普通の船の横!!あれはトゥブアンが乗っている船だ!!

 

トゥブアンきた!

 

ふと耳をそばだてると、独特の歌と楽器の音が聞こえるではないか!

ゆっさゆっさと揺れているのが見える。

 

地元民と一緒に

 

気づけば周りは明るくなり、海もキラキラ太陽の光を反射しだしている。地元民と一緒にまだかまだかとトゥブアンをひたすら待つ。ラバウルの人々にとっても年に一度の大イベントである。

 

朝日に照らされたトゥブアン

 

もうすぐそこだ!ゆっくりゆっくり岸に近づいてくるトゥブアンたち。

朝日に照らされた精霊たちはますます元気になり激しく身体を震わせている。

 

来たぞ!

 

少しずつ少しずつ岸に近づき、上陸!

 

トゥブアン上陸

 

 

来たぞ!来たぞ!!来たぞ~!!

 

音楽を奏でるひと

 

更に激しく音楽が奏でられる。

すごい迫力だ!日本人には忘れ去られたような、身体から発せられる剥きだしのパワー。

 

踊るとゥブアン

 

トゥブアンはピョンピョンはねたり、ゆさゆさしたりなんとも愛くるしい。跳ねる度に草がこすれてシャンシャンとなる。

下からは、ごつい筋肉質の足が見えてますけど!(笑)

これぞ、精霊トゥブアン!!


 

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