アンマンに一泊して翌日、我々はヨルダン中部の町「マダバ」に移動することにしました。
マダバやその周辺はユダヤ教やキリスト教の伝説が残されている場所が数多く、故に歴史あるキリスト教会が市内に点在しています。
『十戒』のモーセがエジプトを脱して十戒を授かった後「あれが約束の地だ」と告げてヘブライ人をパレスチナに向かわせ、自身はネボ山に残り見守っていた・・・という旧約聖書の伝説がありますが、その「ネボ山」はマダバの近くにあります。
また、古いキリスト教会にはモザイク画が数多く残されています。教会建立当時のパレスチナ周辺の地図がモザイク画で描いてあったり、ギリシャ神話の神々が描かれているモザイク画もあったりと、歴史的にも重要な教会が沢山あります。
マダバまで、アンマンからはバスで行くことが出来ます。
マンスールホテルやその他の安宿が集まるダウンタウンから歩いていけるところにあるバスターミナル「ムジャンマ・ムハジェリーン」からおよそ1時間。ガイドブックには0,6ディナールと書いてありましたが荷物代と合わせてひとり1,2ディナールかかりました。結局ひとり200円くらいなので、ボったくられていたとしても妥当な金額のような気がします。
マダバに到着。降りた場所は市庁舎前。バスターミナルというか路上で降ろされましたが、ここがマダバの正式な乗降所のようです。しかも市内中心地。うーん、小さな町です。
周辺はこのような雰囲気。寂れているというか、落ち着いているというか。我々はこういう雰囲気の町は好きですけどね。
ヨルダンは人口の93%以上がイスラム教徒なのですが、マダバに限ってはキリスト教徒の人口比率は高めであると考えられます。諸説ありキリスト教徒率は2割とも5割とも言われていてまったく定かではないのでここで言及することはしません。
お、クリスマスツリー発見!そう、この時期はクリスマス直前だったのです。イスラム教が殆どのこの国においてキリスト教の香りがしています。
我々の宿は「クイーン・アヨラ・ホテル」というところ。ガイドブックにも載っていましたが人に訊きながら到着。その辺の人がちゃんと教えてくれるあたり流石ヨルダンだなぁと思います。
ちょっと荷物でごちゃごちゃにしてしまいましたが、クイーンアヨラの部屋はこんな感じです。こぢんまりしてはいますがクローゼットもテーブルも椅子もあり、居心地はなかなか良いです。ちなみに宿のエントランスを入ると中はカフェ風になっていて、そこでネットやったりコーヒー飲んだりも出来ます。
ここしばらくペトラやら砂漠やらマンスールやらで、洗濯物が溜まりに溜まっていたので取り敢えず洗濯しまくりました。
そして気がついたら日も暮れはじめ、イスラム教のお祈りを促す放送「アザーン」が外から聞こえてきました。あぁもうそんな時間になっちゃったかと思ったのもつかの間、今度は教会の鐘が鳴り響いてきました。おおっ!ホントにイスラム教とキリスト教が共存してる。さすがマダバ!
暗くなってしまいましたが食料を調達しに外に出てみます。
あれ、殆ど閉まってる。なんかどっかにないかな~と歩いていたらアラブパンのホブスを持った少年とすれ違いました。言葉解んないのでジェスチャーで「それどこで買ったの?」と訊いたら、一枚くれようとしました。どう伝わったんだ(笑)ちゃんと買うから大丈夫だよ。
夜に少年が一人で歩いていたり女の子が歩いているのを見る限り、治安は良さそうです。
教えてもらった方向に進むとなんとか食べ物を調達できそうなところを発見したのでホブスを購入しました。
ホブス屋。というかここは工場と言うのではなかろうか。ホブス14枚入りで0,25ディナール・・安すぎないか!?
工場見学さながらにジロジロ見て、写真撮ってたら工場のあんちゃんたちが集まってきて「俺らの写真も撮ってくれ!」・・・楽しそうだなぁ(笑)
そういえば外ですれ違った女の子たちも髪の毛隠してない子が結構いたし笑顔で「ハロー」なんて声を掛けてきてました。
キリスト教徒もイスラム教徒も、クリスマス直前で浮かれてますね!(憶測)
モスクと教会が一枚の写真に収まります。
マダバでは、物理的な距離もさることながら生活の上での距離感や人間同士の距離感においても、宗教の違いにこだわることなく、互いを尊重しあいながら生きている様子を感じることができます。
世界中がこうだったら世の中もっと平和になると思うんだけどなぁ。
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この時滞在していた宿はコチラ⇒クイーン・アヨラ・ホテル
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