旅記事32 道教寺院を見た日

せっかくなので、セブの観光地のひとつ、中国寺院の「道教寺院」に行ってみました。

道教寺院は、富裕層が集まって家を構えるビバリーヒルズの中にあります。富裕層の多くは華僑と呼ばれる中国人商人で、道教寺院の成り立ちも華僑による寄付だそうです。

ホテルの警備員にタクシーを停めてもらい、「タオイストテンプル！ユーズメーター！（道教寺院！メーター使え！）」というとすぐに走り出してくれました。

がしかし、少し走るとドライバーが「道教寺院は帰りに人を乗せることが出来ないから、俺の帰りの分も払え。メータープラス50ペソだ」と言います。

我々は、出たよまたタクシードライバー一流の吹っ掛け、とばかりに「ないない、そんなの。メーター通りしか払わないよ」と言います。

ドライバーは頑として譲らないので「じゃあ帰りに僕らを待っててくれたらいいじゃない。１時間くらいで戻るから」と言うと、

ドライバーは「じゃあプラス300だ」と言いました。時給300ペソなんて、どこの日本だよ。

日本よりは低賃金ですが、300あれば、それなりのスパで１時間マッサージを受けられます。ふざけんじゃあないと交渉決裂で、我々はメーター金額のみを支払うことにしました。

大通りから道を逸れると、一気にスラム街のようになりました。大の大人（男）が昼間から道に寝そべり、その横で犬も寝そべり、寝てない人はボロボロでフラフラしています。女性は比較的働いていました。鉄格子で塞がれた窓で商品をやりとりしたり、軒に何かを並べて売っていたりしていました。

基本的に、汚い臭いうるさい。怖い。

そんな道をひたすらうねうねと走っていきます。

ちょっと高台に上がったと思ったら突然警備員のいるゲートが現れました。そこでドライバーは一言二言交わして自分のIDを預けます。あぁこれはタクシーが帰りに人を拾って帰るのは難しいかも。

ゲートを超えると急に道が広く綺麗になり、道路の凹凸も少なくなりました。・・・あっ、ビバリーヒルズに入ったのか、とハッキリ分かります。そこからはセブの街を気持ちよく見下ろすことができます。あぁ、分かりやすく権威主義的な立地なのね。

道教寺院へは、赤信号や渋滞もあり、ホテルから2、30分で到着しました。

入り口付近にはタクシーが２台ほど停まっていたので、余裕で拾って帰れると思い、予定通りメーター代金のみを払う、と見せかけて、ビバリーヒルズのゲートの厳重さを見たら流石にそのまま帰すのも悪いと思ったので30ペソ多めにあげときました。

入り口から99段の階段を上ると建物に到達します。あと・・・20段くらいかな？

建物内は撮影禁止です。知らずにカメラを向けると警備員が手で「ダメ～！」のサイン。はっとして下に向けて、この花を撮影（笑）変な植物。

色とりどりで明るいです。風水の粋が詰まっているそうです。

道教独特の、半月型の木（たまにプラスチック）のブァッペイ？と呼ばれる道具。

質問をしてから二つを床に落とします。その表裏の出方により、答えが得られるか、を占う道具です。

片方表、片方裏になると、神様が答えるよという表示で、おみくじ的なものを引けるそうです（写真でいうYESの図）。

NOが出ると出直し。MAYBEが出たらやり直し。神様もすんなりとは答えてくれませんね。

万琵は「英語がペラペラになりますか？」と質問し、一発でYESが出ました。寺院の人もサムズアップで「YES！」と言ってたので万琵は勘違いし、「私は英語がペラペラになるんだ～」と喜んで堂から出ていきました。

神様はまだ答えていませんぜ（笑）

ハッ！UFO!?

凧でした。写真では見えませんが、どこかから糸で繋がっています。

１時間ほどで本当に見終わってしまったので外に出ると、楽観していた帰り道にタクシーがいません。あら～。

しょうがないので事前にダウンロードしていたGRABタクシーのアプリを使います。これはグラブが提携している近くのタクシーをアプリで呼び出しスマホのところまで寄越す、という便利なアプリです。世界的にはUBERが有名です。

さぁ、グラブで呼ぶぜ～

～

・・・近くにタクシーがいないって！来ないのかよ！

ドライバーが最初に言ってたことは真実でした。オオカミ少年セブに来て、人を疑うことばっかりですね。

非常に暑いのですが、歩きながらタクシーが通るのを待ちます。若干、運任せ。道教寺院へは、帰りのタクシーを待たせるべしですね。300ペソはないと思いますが。

ビバリーヒルズをゆっくり歩いてみて分かったんですが、普通に汚い！たしかに道路に落ちているゴミの量は少ないんですが、家の敷地内がゴミだらけとか、しばらく放置されて廃墟になっている建物があったりとか。日本と比べると、いやそれどころかスラムの片鱗すら見えてきます。人が少ないだけで綺麗に見えてただけ。綺麗なのは表面だけなのね。ちなみに通る車は全て高級車です。

幸い、ちょっと歩いただけで人を乗せたタクシーが通ったので、ドライバーに猛アピールしておきました。そしてお客さんを下ろした後こっちに来てくれました。

その足でアヤラモールに向かいます。アヤラはSMよりもワンランク上といった感じで、入っているショップもワンランク上でした。