絶景舞踏

旅記事245 エッラロックに登る


この時期のスリランカは雨季。ニゴンボ以外の地域では、朝か昼過ぎに、ほぼ毎日雨が降る。同じくエッラでも空はどんよりしていて、今にも雨が降りそうな天気だった。南、西部は4月~6月、10月~11月、北、東部は10月~3月、が雨季に当たるらしい。

私たちがスリランカにいたのは10月から11月にかけてで、ちょうどドンピシャの雨季だった。

エッラの宿では久しぶりにホットシャワーが出た。有り難い。

 

今日はエッラロックと呼ばれるちょっとした岩山を登りに行くつもり。

宿のオーナーに聞いたら、今日は午後から雨が降る予定だから、はやく出た方が良いと言われた。エッラロックはエッラの駅から2~3時間で頂上に着く。エッラロックはエッラの町のどこでも見ることが出来る。

 

線路沿い

 

まず線路つたいに進んで行く。

線路沿いの道はなかなか雰囲気が良い。途中で映画撮影をしている団体と出会った。ここでなにかのプロモーションビデオかなんかを作っているらしい。

 

ヒルと倒立

 

ムラケンも倒立しときましょうかね。

 

ジャックフルーツ

 

大きなジャックフルーツがなっている。

 

行くまでの景色

 

エッラロックへの途中の道には見晴らしの良い宿があって、なかなかリラックスできそうな感じだ。

本当は線路の道をもっと歩いていけば良かったのだが、私たちは早々に間違った道に入り込んでしまったようだ。

本当にこの道であっているのかわからないままズンズン進んで行ったが、不安に思ってきたところでちょうどトゥクトゥクが通り過ぎた。

道をただ聞くつもりで、エッラロックはこっち?と聞くと、ひとりのおじさんが降りてきて、こっちだよと前を歩き始める。

 

勝手にガイド

 

結論から言うと、この人はこれからいわゆる勝手にガイドを始めて、私たちがそれに気づいたときはもう遅かった…。スリランカの人は善意だけの人が多かったので、この時私たちは相当油断していた。この人もてっきり善意で、分かる道まで連れて行ってくれるのかと思ってしまった。

 

トマト畑

 

道なき道をズンズンおじさんに連れられて進んで行く。まだ実が青いトマト畑の横を通る。

 

畑のおばちゃん

 

畑の中にはおばあちゃんが作業中。

 

さやいんげん

 

勝手にガイドのおじさんがさやいんげんをもぎってくれた。

食べてみろというから、かじってみたらとてもみずみずしくて美味しかった。

おじさんはその他にもいろいろ畑から勝手にもぎって私たちにくれた。

 

小川

 

畑を抜けると少しずつ登り坂になってくる。

この水辺を通った後に、おじさんがちょっと停まれと私に言うと、なにやら私の靴に着いたものをブちっと取った。

ん?

ブちっと取ったものをおじさんはぽいっと遠くに放りなげた。

なに?いまの?

ヒルだよ。

……!!

嘘でしょ、ここヒルいるの?!

マレーシアのボルネオ島で初めて見たヒル。こんなところで再会するとは。再会したくなかったけど。

 

景色

 

鬱蒼としたところから少しずつ、見晴らしがよくなってきた。

 

橋の下を通る

 

橋の下の草ぼーぼーの道なき道を通る。

橋を見上げると、白人さんたちが橋を渡っている途中だった。本来のルートはこの橋を渡っていくのだ。

 

犬がいつの間にかついてきた

 

いつの間にか犬も一緒に登り始めている。

 

花と景色

 

途中でおじさんがくれた花と一緒に。

いつのまにか随分と上に登ってきた。この辺りでやっと私たちはこのおじさんがもしやガイドなのではないかと気づき始めた。いや、気づくのが遅すぎた・・・

おじさんにあなたはガイドですか?と聞いた。

そうだとおじさんが答える。

ありゃありゃ、やっぱり…ガイドだったのか…。

それじゃ、いくらですか?

と何度も聞くも、おじさんは英語が本当にわからないのか、分かっていてわからないフリをしているのか、何も答えずにズンズンと上に登っていく。

おいおい、シカトするなよ。

このまま引き返すわけにもいかないので、私たちも上に登っていく。

こうゆうときはどのように対処すればよいのだろう・・・良い方法がある人は是非教えてほしい。

 

ズンズン進むガイド

 

あれよ、あれよとおじさんはズンズン前を進む。

気づけば、結構な高さまで登ってきていたようで頂上はもう少しっぽい。

山火事があったようで気の根元あたりが黒く焼けただれていた。

 

あともうちょっと

 

レモングラス

 

これはレモングラスの葉だ。匂いを嗅ぐとスッとして気持ちが良い。

 

頂上のティールーム

 

頂上に着くとお茶が飲める場所がある。

勝手にガイドはここでお茶を飲みはじめ、私たちは見晴らしの良い場所に行った。

2~3時間の登山だとはいえ、なかなか体力的にはきつかった。

 

真っ白だあ

 

あれ?なにも見えない~!!

霧で真っ白だあ!

 

断崖絶壁

 

断崖絶壁から下をのぞくと、怖いというか吸い込まれそうな感覚になってくる。

霧が濃いので、あまり下まではみえないけれど、隠された秘境のような感覚だ。

景色を見ながら疲れた体を休めた。

歩いているうちは暑かったが、頂上でじっと景色を眺めていると途端に寒くなってきた。

 

ひとしきり景色を堪能したのち、私たちは急いで下ることにした。なぜなら、宿のオーナーが言う通り、空模様はますます悪くなり、暑い黒い雲が増え始めていたからだ。

どうにか下山するまで雨が降りませんように!!

…という私たちの願いもむなしく途中がぽつぽつと雨が降ってきた。

あっと言う間に雨は大粒になり、激しくなった。

私たちはポンチョを着こんで、道なき道をとにかく急いで下山した。

 

と、途中、いた!とムラケンが立ち止まった。

痛みを感じる場所をみてみると、なんとヒルがムラケンの足を吸血しているではないか!!

げ~~~!!!!

しかも一匹ではない!

勝手にガイドがムラケンの足からぶつっぶつっとヒルをひっぺ剥がす。

勝手にガイドはなんとビーサンだ。彼の足にも無数のヒルがくっついていたが、慣れた手つきでぶち、ぽーい、とヒルを引っぺがす。

私は自分の足にヒルが付いていないか確認したが、今のところは大丈夫みたいだ。

お、恐ろしい!

はやく下山しようと、早歩きで降りた。

 

勝手にガイドに出遭った場所辺りまで着いたとき、ガイドがあそこの家が自分の家だといって歩行を停めた。

私たちはまぁ500ルピーくらい彼に払えばよいかなと思っていたら、おもむろにガイドが濡れた砂の上に数字を書き出した。50…と書いていく。ああ、500ルピ―くらいで彼も考えているのかなと思っていたら、彼が書いた数字は5000だった。

一桁多い!

何考えてるんだコイツはと、これは高すぎるでしょと抗議すると、ふりふりと首を横に降る。

何分か一悶着があって、私たちがちょっと怒り出すと、じゃあ3000ルピ―で良いと言い出した。

いや、3000ルピ―でも高いでしょというと、普通の外国人だったらこのぐらいみんな出してくれる!とかいって、ごねだす。

いや普通の外国人がそうでも私たちは出さないから。

私たちは500ルピ―くらいかなと思っていたが、1000ルピ―を出してこれしか私たちは出さないと彼に言った。

これじゃ安すぎると勝手にガイドは一切受け取らない。

いくらですかと何回も聞いたときにあなたは何も答えなかったよね、あなたはその時に私たちとちゃんと話をするべきだと抗議を続けるも、彼はまるで子供がすねるような感じになって、何にもこたえなくなってしまった。

雨は止むどころかますますひどくなる。

その時ちょうど通りかかった子供つれの現地の女性が通り過ぎた。

これは助けを求めようと、彼女を引き止め事情を話した。

現地の女性からしたら、なんのこっちゃという感じだろうが、親身に私たちの話を聞いてくれた。女性とガイドと私たちで話合いは続いたが、どうしてもガイドは3000ルピ―を譲らない。

雨が降る中、子供が一番なんのこっちゃという感じだっただろう。これ以上巻き込んではいけないと、取り敢えず地元の人にお礼を言って帰ってもらった。

私たちはどうしてもこんなやり方でお金を要求してくる彼に納得できず、私たちは1000ルピーしか出さないと言い放った。

こうなったら、どっちが折れるかの根気比べだ。

何分かしたのちガイドの方が折れて、1000ルピ―を受け取って、不服そうな顔をしながらかえっていった。

全ての旅行者が、しょうがない払ってやるかと思うと思ったら、大間違いだ。

 

エッラロックはガイドがいなくても全然大丈夫な道だ。しかもちゃんとした道を通っていればヒルがいるような道も通らなくて良いと思う。

 

そしてこの後私たちは無事に帰れると思ったら、またもやムラケンがいたっ!っと声を上げた。

ズボンをめくってみると、またもやヒルがムラケンの足に吸血している。

しかも今度のヒルは血をいくらか飲んで、体が大きくなっている。

もういや~~~

 

超うまいレストラン

 

びっしょびしょで腹ぺこだった私たちはコスパが良いと誰かのブログで書いてあったレストランに入ることにした。

ここのレストラン本当に美味しかった。美味しいものをたらふく食べて、自分たちを慰めた。

ひとつのカレーを選ぶと、いろんな種類のサイドメニューが付いてくる。どれもみんな美味しくて、珍しいパパイヤのカレーなんかもあった。

 

ヒルに咬まれたあと

 

ヒルに咬まれた部分はどくどくと血が流れ続けている。

ヒルに咬まれて血が止まらないのは、ヒルジンという血を固まりにくくする成分を注入するためであるらしい。取り敢えずヒルジンを出来るだけ排出するために傷口は洗ったのち、血はだらだら流しておいた方がよいとのこと。

ちなみにヒル防止をするにはとにかく肌を露出させず、ズボンも靴下の中にいれる。食塩水をまぶしておくのも効果的らしい。やつらは少しの隙間から気づかぬうちに肌に到達している。

そして咬まれたときは、本当はむりやり毟り取るのではなく、ライターの火をあててヒルが自分から離れさせる方が良いらしい。

 

そして極めつけに起きたことは、私がシャワーを浴びようと履いていた、スパッツを脱いだ時、なんとヒルがそのスパッツについていたのだ!!

うううううううわ~~~~

 

ヒルに咬まれた跡

 

運よく肌には到達していなかったが、布の上から咬んだところは見事に穴が空いていた。

ヒルの咬む力はそれはそれは力強いのだ!!

そのヒルはトイレに流したけど。

ヒルはどこにくっついているかわからないので、ヒルがいる場所を歩いたときはしっかり他のところにも付いていないか確認したほうが良いと思う。

 

小さくなった中敷き

 

そんなこんなでムラケンとギャーギャー騒いでいると、なにやら煙臭い。

なんだ?と思うと、ビショビショになったムラケンの靴をドライヤーで乾かしていたところが煙がもくもくと出ているではないか!!

いそいでドライヤーを止めて中を見てみると・・・・

 

中敷き小さくなっちゃった!!


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