絶景舞踏

旅記事61 陸路で越境、マレー鉄道の旅


シンガポールはやっぱりお金がかかる。食事に関していえば、ホーカーズなどに行けば安く食べることが出来るが、なんせ宿泊代が高かった。

勿論、オーストラリアやニュージーランドに比べると若干安いが、フィリピンに比べるとかなり高くなった。治安も良いし、食べ物もおいしい、そしてなにより公共交通網も充実していて便利。日用品を買うのも困らない。

シンガポールに来たお陰で、体力的にも、精神的にも十分チャージは出来た。

長居は出来ないな、ということで早々に私たちは次なる国に移動することに決めた。

 

 

この国を去る前に、もう一度清掃が済んで綺麗になったマーライオンを見ておかなきゃ、ということで再びマーライオン公園に赴いた。

お!居た居た!!

工事中みたいな柵が外されているマーライオンが、

 

マーライオン 遠目

 

マーライオン 中くらい

 

マーライオン 大

 

マーライオン 特大

 

がっかり名所なんて言わせないぞ!

清掃が終わったからか分からないが、白く輝き威厳を放ったマーライオンは今日は元気に口から水を噴射していた。

ファシャー!

アップにすると、結構面白い。

 

マーライオンを堪能した私たちは次なる国に向けて準備を始めた。

シンガポールはマレーシアと橋で繋がっている。

私は当初からマレー鉄道(KTM)には乗りたいなと思っていた。迷うこともなく、ここはスムーズにマレー鉄道を使って、マレーシアに移動でしょ、と言うことに決定した。

マレー鉄道というのは、シンガポールからタイのバンコクを繋ぐ国際鉄道のことで、途中で乗り換えが必要になるが、バンコクまで行けてしまう、なんとも旅人の心をくすぐる旅が出来る。

残念なことに2011年6月でシンガポール国内の、ウッドランズ駅からタンジュンパガー駅までの路線は廃線になってしまって、最南端の終着駅は「ウッドランズ」となり、この駅でシンガポール側の出入国審査を受けることが出来る。

マレー鉄道のチケットは現在ネットでも購入可能だが、ネット手数料が別途4リンギット掛かった。

マレー鉄道のホームページ

私たちはマレーシアのジョホールバル駅からクアラルンプールまで8時40分発16時着の一人33リンギットの2等席を購入した。遅い便もあるが到着時間が夜になってしまう。様子がわからない初めての国には安全面上、明るい時間帯に入りたい。

因みにマレーシアのジョホールバル駅から購入した理由は、なぜか通貨が違うのに数字が一緒だから。

マレーシアだと33リンギット、シンガポールからでも33S$。日本円に換算すると、990円と2640円。シンガポールで買った方がかなり高くなってしまう。しかも二人分ともなれば、結構な差だ。

 

マレー鉄道のチケットは購入したものの、次にウッドランズ駅まで行き出入国手続きをして、そこからどうやってジョホールバル駅まで行けば良いか。

行き方は幾通りかあるが、私たちは安くいける方法を探した。良さそうなルートが2通りあったので少し紹介する。
1、クイーンストリートバスターミナルから一気にエクスプレスバスで向かう。

ブギス駅(リトルインディアの最寄り駅)を出たら目の前の道路がビクトリアストリートで、左に進むとアラブストリートと交差するので、そこで左に曲がりアラブストリートに入る。少し進むとクイーンストリートにぶつかるので、そこを右に曲がり進むとクイーンストリートバスターミナルがある。ビクトリアストリートとクイーンストリートは平行している。徒歩10分ぐらい。

2、ウッドランズまでMRTで行って、そこから路線バスを使う。

 

1の不安要素は、朝早いバスに乗るのに、宿からバスターミナルまで結構距離があるので出発時間までにたどり着けるか、なおかつバスがちゃんとオンタイムでジョホールバルに着くか、すなわち既に手配済のマレー鉄道に乗れるか
2の心配は、ウッドランズからジョホールバルまでのバスにどうやって乗るのか分からない、時刻表も不確かなのでこれまたマレー鉄道にちゃんと乗れるか、といったところ

 

結局私たちは2の方法を選んだ。その理由として、エクスプレスバスのチケットは当日購入のみで、前日に購入しに行ったのだが買えなかったことと、頻繁に走っているとは聞くが、時刻表がやはりよく分からなかったということからだ。

 

2の方法で行くことに決めた私たちは、宿のスタッフさんに聞いて調べてもらった。

クラークキー駅からウッドランズ駅まではMRTで約30分かかるらしい。ウッドランズ駅に着いたら駅にあるバスターミナルに移動し、950番のバスに乗れば良いと教えてもらった。

渋滞がなければ950番のバスは10分程でシンガポールの出国手続きをするウッドランズ・チェックポイントに着く。手続きが終わったらまたバスに乗り、10分程で今度はマレーシアの入国手続きをする場所につく。そこでまたマレーシアの入国手続きをし、手続きが済んだら、ジョホールバル駅には徒歩で行けるので、案内板にしたがって進んでいくと、徒歩5分ほどでジョホールバル駅に到着する。

全てがスムーズにいけばウッドランズ駅からジョホールバル駅まで30分で大丈夫とのことだった。

950番のバスの時刻表は宿のスタッフさんが一生懸命調べてくれたのだが結局分からず、実際行ってバスを待つしかないということになった。

 

次の日、私たちは5時過ぎに宿を出て、クラークキー駅に5時半ぐらいにきた電車に乗った。電車の出発時刻3時間前ぐらいに出れば余裕だろうと思った。

クラークキー駅の始発が何時だか分からないが、始発だったんじゃないかと思う。外は暗く、電車のプラットホームにはまだ空調がついていなくて蒸し暑かった。人は1人か2人。

結果からいうと、3時間前出発でぎりぎりマレー鉄道出発時刻に間に合った感じだった。かなり焦った。

まず、ウッドランズ駅までは問題なかった。ちなみに電車の掲示板が壊れていたのか、次の駅の表示とアナウンスで言う駅が違っていて、私はぼーっとしていたので気づかなかったが、掲示板はウッドランズになっていないのにウッドランズに着いていてムラケンが気づき、急いで下りた。掲示板を100%信じないこと。

ウッドランズ駅に着き950番がくる場所はすぐに見つけたものの、そこで1時間近く待った。本数が少ないのか、全くバスが来ない。違うバスはひっきりなしにくるのに、950番のバスだけ全然来なかった。

ちなみにチケットは、ウッドランズで乗る時にジョホールバルまでのを運転手さんから購入することが出来た。2.5S$だったと思う。

やっと来てほっとしたのもつかの間だった。道路の渋滞はなく10分ほどでチェックポイントに着いたのだが、今度は出国審査で人が渋滞。

外国人と書かれたレーンに並び、早く進んでくれないかなとソワソワしながら、やっと自分たちの番となりほっとしたら、ここじゃないあっちだ、と言われた。あっちが外国人のレーンだという。ここだって外国人レーンってなってるじゃん!と思いながらも並びなおした。

他の外国の方もみんなそうやって並びなおし、更に渋滞。

やっと出国審査が終わり、950番のバスの場所に行くも、もうバスは出発してしまったみたいで、次のバスを待つはめに。

それが、また来ない!違うバスはたくさんくるのに、950番こない!!

20分程待っただろうか、やっとバスが来た。

この時みたいに出国審査が終わって同じバスに乗れなかったとしても、次のバスを待って、買ったチケットを見せれば大丈夫。

道路の渋滞はなかったから、次のチェックポイントまでは10分程で到着。

が、既にもう8時15分を過ぎていた。

また入国審査で渋滞していたらどうしよう!とおもったが、ここではそんなに渋滞はなく5分くらいで通ることが出来た。入国をすると、すぐに両替所があるので、私たちはシンガポール$を全部出しマレーシアリンギットに代えてもらった。コインは出来ないよ、と優しく返されたが。

ジョホールバルの駅までは直ぐだったけど走って、8時25分くらいに到着。

フー!!

いろいろ大変だったけど、まに合って良かった。

入国審査でマレーシアに来た、と実感したのは、音楽が変わったこと。

ジョホールバル駅には、セブンイレブンもあるし、確かケンタッキーもパン屋さんもあった。お土産やさんみたいなものもあるし、時間があれば見て回っても良いだろう。

私たちは当然スルー。焦り過ぎて写真もなし!

結果的には、今思えばそんな焦らなくても良かったのだが。

 

マレー鉄道

 

これはマレー鉄道。やった!

 

マレー鉄道の内部

 

2等席はエアコン付き。一見綺麗そうに見えるが、ゴキブリがいるぞ。

 

マレー鉄道 車内販売 ナシゴレン

 

マレーシア入国初めての食事は、ナシゴレンと、

 

マレー鉄道 車内販売 バーガー

 

すっかすかの意味不明なチキンバーガー。

マレー鉄道は食事車両もあって、そこで買えた。ロクなものはおいていないし、受付のスタッフは、誰かと喋っていてなかなか相手をしてくれない。

なんてマイペースだ。

意味不明な食べ物もなんだかおいしく思えてしまうのが、鉄道の旅。いやマズいんだけど。ムラケンに押し付けて、まだましなナシゴレンを私は食した。

でも、この雰囲気がいいんですよ。

長い道のりをゆっくりゆっくり走っていく。乗客も思い思いの時間を過ごし、知らない者同士で結構お喋りしあっていた。左前のおじいさんは、しきりにトマトジュースの腐ったような色をした飲み物を飲んでいて、相当気になった。多分健康飲料。

 

速度は時速30キロくらい。超スロー運転。停車駅も多く、しかも停車時間が長い。

これが楽しいんだよね!

 

KLセントラル

 

時刻通り、KLセントラルに到着!

やってきたぞ、クアラルンプール!!


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あともうちょっとでランキング回復します!ありがとうございます!

 

私たちがシンガポールで利用した宿はコレ⇒The Port by Quarters Hostel

日本にも今沢山の列車旅が企画されています。

高級なのから、リーズナブルなものまでさまざま。マレー鉄道とは違って日本の鉄道は、食事や綺麗さはある一定の水準を満たしているかと思います。電車に揺られて、綺麗な景色を見ながらの美味しい食事。なんて優雅なんでしょう!

そういえば運行終了になってしまった北海道と本州を結ぶ「北斗星」、乗ってみたかったなあ。

マレー鉄道も近い未来、廃線になるとの情報もあります。新幹線が通るとか。