絶景舞踏

旅記事98 キナバル山小屋ラバンラタの模様


雨がしとしと降る中ラバンラタに到着し見つけたものは、セパタクローのコートでした。マレーシアらしい。

ここの標高はすでに3,000メートルを超えているので、そのしばらく前から高山病に気をつけなくてはならない高度でした。高山病は悪化すると死亡することもある病気なので軽く扱ってはいけないものです。実際にここまで来て断念する人もいます。生きていれば再挑戦出来ますし。

登っている最中は動いているので暑かったんですが、小屋についてみると場がちょっと開けたせいか風も吹いてにわかに涼しくなってきました。

中に入って最初にすることはチェックインです。山小屋のイメージは髭のおっさんでしたが、そんな人はひとりもおらず、恭しい女性のクロークが手続きをしてくれました。我々は7番の部屋にチェックインしました。その後はエルとノルウェーの二人と軽く明日の打ち合わせをして別れ、後は自由時間となります。

明日は午前1:30に集合です。

部屋に入る前に、廊下で身体を拭いている中華系の人がいました。彼は苦笑いしながら「お湯は出ないよ。寒いよ」と言っていました。やっぱりそうなのか。

ラバンラタ部屋

部屋はいわゆるドミトリータイプ。二段ベッドが二台、以上。の簡素な部屋です。枕とシーツ、掛布団はありますがタオルなどはありません。持ってきてるけど。

先に部屋にチェックインしていたルームメイト(ノルウェーの二人ではない)が入ってきました。さっき身体拭いてた人だ(笑)話を聞くと彼は登山ガイドで、中国人の団体を引き連れているとのこと。キナバル山には30数回登っているらしく「体力的には余裕だけど、山はいつも同じということがないから毎回新鮮な気持ちで登っている」と言っていました。謙虚で賢明で責任感のある言葉だ。素晴らしい。

そういえばエルもシャイなのかあんまりモノを語らないけど、謙虚でした。山に向き合う人は自然とそうなっていくのかな。登山家もよく「山はいつも挑戦させてもらうもので、制覇出来るものではない」と言うしね。

部屋は狭いのでロビーで休憩します。

ロビーには沢山のテーブルとイスがあり、食堂も兼ねています。小さいながらテラスもありました。奥には厨房があってなにやら忙しなく調理しています。実はもうすぐ夕食の時間。楽しみです♪

ラバンラタロビー

早速テラスに出てみます。雨は止んで、厚めの雲が空を覆っています。

テラスからの山

マイル36ロッジから見えていた(であろう)山肌が、こんなに近くにあります。その下に見える木々も一本一本が確認できます。

万琵@テラス

このテラスからの景色は絶景ですね~!

ムラケン@テラス

明日はこの上に行くわけです。

この頃には身体の感覚はもう「寒い」になっていました。なにか温かい飲み物を求めてカウンターに行きます。

チョコレートドリンク

チョコレートドリンクにしました。珍しく身体が甘いものを欲しています。13RM。高い!そこは山小屋価格でした。なので一杯を二人でシェア。まぁ、タダで飲めるお湯もあったんですけどね。ドリンクを飲んでいると身体が熱を取り戻していくのが分かる気がします。

食堂には先に到着していた人、今到着した人がどんどん増えてきて、登山中は小グループだけだったので今日の登山客がこんなにいたのかと驚きました。

周りを見てみると、キナバル山に関する資料が沢山壁に貼り付けられていました。

キナバル山略図

チェックポイントと標高を示す簡単な図です。今は「LABAN RATA guest house」のところで3,272.7メートル。

他にも、昔の調査隊の写真や頂上の写真、この宿のマットレスを運ぶ人の写真もありました。

気づくと満席に近いくらい人が増えていました。そして待ちに待った夕食の時間です。時刻は16時。

夕食

美味そう!!ビュッフェスタイルで取り放題です。主食はライス・パン・焼きそば・スパゲッティに、おかずは鶏肉・マトン・牛肉・野菜・スープ・フルーツもろもろありました。3周くらいして殆どすべてのメニューを食べました。タダ(じゃないんだけど)となると遠慮しません。身体が大きい人たちばかりでしたが、我々が一番食ったんではないかな。

実はこのあたりから軽い頭痛があったのですが、高山病の症状なのか急に身体が冷えたからなのか疲れから風邪をひいたのか、よく分かりません。

高山病であった場合は厄介ではありますが、たっぷり時間があるのが幸いです。普通に活動して、この気圧に慣れてしまえば状態が良くなって諦めずに済むからです。

食事中に空が明るくなり、日が差し込んできました。ロビーの中はかなりポカポカしてきました。

日が差してきた

再びテラスに出てみました。神々しい太陽です。いつもより近づいております。

腹が膨れて元気が出たところで、外に出てみます。

万琵に乗ってもらいたそうな石があったので、そこで一踊り。

ラバンラタ石の上

石の上の踊り動画

雲海

下にあるクンダサン(見えてないけどあるハズ)の町を、徐々に雲が覆ってきます。ここでも一踊り。

雲海と遠雷

雲海の踊り

月も近いよ

月が出始めました。夜が迫ってきています。

部屋に帰ると同部屋のガイドさんがいました。入念にストレッチをしています。偉いなぁ。「君たちもやっておいた方がいいよ」というのでそれに従うことに。

シャワーは混んでるうえに(トイレも混んでて一苦労)冷たいので、我々は持ってきたボディーシートで身体を拭くことにしました。このシート、メントールがイヤってほど入っているので―普段はそれが嬉しいんですが―拭いた後はめちゃくちゃ寒い!ガタガタ震えながら服を着替えて股引履いて靴下履いて、頭痛のタネのような首のコリのような違和感は未だ残っていましたが、そのまま眠りにつくのでした。

時刻は19時。眠れるかいっ!!


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この時滞在していた宿はコチラ⇒ラバンラタゲストハウス(HPはありません。ステラサンクチュアリロッジが宿泊を管理しています)

キナバル登山もスカイスキャナーでコタキナバルまでの飛行機を検索することから!

ちょっと肌寒い時に羽織れるモンベルのウインドブレーカー。小さく丸めて仕舞えるので、勿論この山にも持っていきました!

我々の使っているバージョンとは違うものですが。