お坊さんがスポーツをする姿を見るのは何となく心地よい違和感があっていいですね。僧侶としての緊張の生活の合間の緩和、を見られるのが良いです。
次の日は兼ねてから約束していた友達との合流の日でした。
彼らも夫婦で世界一周旅行をしています。我々が中国入りする前の一時帰国中に東京で一度会い、この日にインレー湖で会おう!と決めていたのでした。
彼らは我々の半年ほど後からスタートしたワケなのですが、実際に旅をしている我々よりも遥かに情報強者でした。『奇界遺産』の佐藤健寿さんを『クレイジージャーニー』に出る随分前から知っていたし。
この日に合流することにしていたのには理由があって、インレー湖では年に一度の大祭「ファウンドーウー祭」なるものがこの日の前後2~3週間に渡って開催されるからなのです。というのをこの二人から聞いて知ったワケで(笑)
そんな彼らも夜行バスでこの朝にここにやってきます。となるとやっぱり疲れてるよなぁ。お祭り自体は一日で終わってしまうものではないので、その次の日にでも観に行く感じになるだろうなと思っていました。
頃合いの時間にホテルのフロントに様子を見に行ったら、彼らが到着していました。部屋の準備がまだ出来ていなかったらしく、ロビーで待たされていました。旦那さんは寝ていてやっぱりお疲れの様子。
ティークウッドホテルは朝食付きです。フルーツと郷土料理なのかスナック的なのとオムレツ、トーストを食べ、壁に掛けてあった目がイッてるバンビの首(木彫り)を一瞥して部屋に戻ります。
しばらくしてフロントに様子を見に行くと、彼らが例の押せ押せのばっちゃんに捕まっていました。
「今日はボートツアーに行くべきだよ!」と言います。ちなみにファウンドーウー祭はボートツアーの途中に観られます。明日じゃダメ?「明日はダメ。」
よく聞いてみると、明日はボートレースがあって、そっちを見た方がいいから、ボートツアーは今日行くべきだ。とのことでした。なるほどね。
結局、来たばかりの二人が頑張って今日中にボートツアーに行くことになりました。料金はガイド料込みで3万チャット。2夫婦で割ったのでそれぞれ15,000チャットの負担で済みました。1,200円くらいですね。
そうと決まれば誰よりも早いのがばっちゃん(笑)
「ボート手配するから30分後にここに集合!そこの二人は上で飯食って来い!(付帯する朝食以外の飯は有料)」いや、もちっと休憩を、それとシャワーも浴びたいし、せめて1時間・・・という彼らの想いは届きませんでした。
落ち着かないまま30分後に食堂で再び合流し、ボートツアーの迎えを待ちます。下に車が停まって現地人のドライバーが退屈そうにしゃがんでいました。迎えが来たというので我々はそれに乗り込もうと今日のガイドになるであろうドライバーに挨拶し、ドアを開けようとしたところで、「それ違うよ~」??
見ると、前を歩くミャンマー人がもうひとり。あ、そっちか(笑)
前日にチャリで渡った川に停めてあったボートに乗り込み、ツアーがスタートするのでした。
ボートは4人が縦に並ぶ細い構造で、各座席に座布団と救命胴衣が備え付けられていました。陽ざしが強くサングラスをしていても眩しいくらいでした。
ボートの後部にエンジンとスクリューと舵がついていて、基本的にはこのスクリューで移動するんですが、うっかりすると水を跳ね上げてしまいます。
ボートが停めてあったエリアは陸上生活者の世界だからかなり汚れていて(っていうのも変だけど)跳ね上げた水がかかるとちょっとヘコみます。
それも少し進むと、水は青くなり、家は水上に建てられて高床式になります。周りにはボートのエンジン音だけが聞こえ、時たま水鳥が飛ぶのを見かけます。そんな長閑な風景にあっという間に変わりました。
遠くに仏塔(パヤー)が見えて、ここが改めてミャンマーであることを思い出されます。
ボートは進み、いつの間にか周りにも他のボートが集まっていました。我々のボートもここで停まります。
しばらく待って、結局この時間はなんなんだろねと話していると、遠くから大きなボートが近づいてきました。
これは観光用でなく、ファウンドーウー祭用のボートだな。なんのためのかは分からないけど。
ファウンドーウー祭とは、インレー湖にあるファウンドーウー・パヤーに祀られている仏像をカラウェイという名前の伝説の鳥を模した船に載せて周辺の村を周るという祭です。
ということは、ここでカラウェイ船と乗ってるご神体が見られるワケですな!
そして迫ってくる一艘のボート。
物売りっ!抜け目ないね~(笑)タナカが似合っていますね。
椅子の横にあった傘を待っている間の陽射し対策に使います。これ有料なんちゃうかとか頭をよぎるようになってしまった。今までの旅で疑心暗鬼になってる僕。普通に無料でした(笑)
前の万琵の頭にトンボが留まっています。時間がゆっくりと流れています。
インレー湖では独特の漕ぎ方で船を進めます。片側の手と足でオールを支えて漕ぎます。これは漁をするうえで片手を作業に使うためらしいです。
キター!カラウェイ!豪華さが段違いです。この中にご神体がいらっしゃるワケですね、ガイドさん?
あれ、板倉さん?びっくりした、なんでこんなところにインパルスが。いや、ガイドだった。
カラウェイの腹に仏像がいるはずなんですが、そう簡単には見せてくれないのね・・。
しかしこの船の装飾がとても細かくて感心します。
ツアーはまだ始まったばかりだよ!
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この時滞在していた宿はコチラ⇒ティークウッドホテル
佐藤健寿さんの世界の奇妙なものの写真集、奇界遺産です。2冊出ています。
奇界遺産(2) [ 佐藤健寿 ]