翌日はインレー湖最終日。ティークウッドホテルをチェックアウトして、夕方には友達夫婦ともお別れになります。
四人の旅というのはあまり想像したことがありませんでしたが、会話の幅が広がるし、乗り物をチャーターした時の料金がお得になるし、レストラン入ったら色んな食べ物試せるから、いいことが一杯ありました。そしてなにより、急に二人になると寂しくなります。。
と感傷的になることが出来るのも旅の醍醐味ですね。
ワイナリーに行った日、我々は次の目的地へのバスのチケットを求めて近くにあるバス会社へ足を運んでいました。
で次にどこに行くのか?
我々はターズィという小さな町に行こうと思っていたのですがインレー湖(ニャウンシュエ)からターズィ行の直行のバスが無かったことから急きょその場でバガンに行くことに決定しました。
夜、再び合流した我々は晩御飯を求めて彷徨います。昨晩のお祭りはまだまだ続いていて、相変わらず上下デニムの少年たち(一部おっさん含む)が出店で明るく照らされた通りを徘徊しています。
そこを抜けて少し静かな、そして暗くなってしまった通りになって、地図上ではそのあたりにあるらしい郵便局を探しました。友達夫婦がハガキを送りたいとのことで、取り敢えず夜も夜だから場所だけ知りたいとのことでした。
一見して「ここは郵便局だ」とは思えないであろう佇まいの建物が郵便局でした。
この日は土曜日、おまけに夜だから営業はしてないだろうと思っていましたが、なんと郵便局から愛想のいい少年が出てきてくれました。そして中では作業する人が。ウッソまだやってんの?
レストランは4つ星クラスの雰囲気があるホテルの中にある所にしました。レストランに入ると一階はすでにもぬけの殻で、二階に案内されました。客は白人さんばかりで、キャンドルが灯され落ち着いた雰囲気でした。
注文したのはサラダとミャンマーカレーとシャンヌードルスープ(消化のいいやつ)、果物のスムージーでした。
そしていよいよ最終日、友達夫婦は夕方のバス、我々は夜行ということで、まだ時間があるのでチェックアウト後に車をチャーターして、近郊にあるカックー遺跡に行こうということになりました。
近くのバス会社にカックー遺跡に行くにあたって、今から車とドライバー確保できるか訊いてみると、すぐドライバーを手配してくれました。車もなかなか綺麗。
太ったドライバーの名前は聞いてソッコー忘れてしまったのでアモス(仮)としておきました。アモス(仮)はこの後彼の地元であるバガンに帰るらしく、「次の目的地がバガンなら、その観光も俺に任せないか?」と提案してくれましたが、まだ車を使うかどうかも決めていなかったので保留にしておきました。
カックー遺跡とは12世紀にその土地を統治した王が周辺の部族に、各家庭ごとに1基仏塔を寄進するように取り決めたのが始まりとされ、以降800年近くその習慣が続いていたそうです。てことは、最近まで増え続けてたってことか!最終的に2478本の仏塔があるそうです。ちなみに最も古い仏塔は12世紀ではなく、紀元前にまで遡るそうです。
カックー遺跡までは車で2時間程。途中、車を停めては道行く人にカックーってどこ?的なことを尋ねているアモス(仮)ホントに辿り着けるのか?かなり不安になる我々でした。1時間半で着くよ!とアモス(仮)が言っていましたが、普通に2時間かかりました(笑)
山を越え、途中道を訊いて、いくつかの町を越え、車で渡るには強度が不安な橋を渡り・・・着いたー!
アモス(仮)と友達の旦那さんが一服します。日本のタバコは高いよ~と盛り上がっております。アモス(仮)もその値段に衝撃を受けていました。今は一箱400円くらいですか、てことは一本あたり500チャットくらいか。たしかに高い。日本のタバコ3本(箱じゃないよ、本だよ)でカレーが食えますね。
遺跡は遠目からでも分かるほど、沢山の仏塔がそびえ立っています。針山のようです。
ここももちろん土足禁止。靴を脱いで入場料のひとり3USドルを支払います。ここではガイドを付けないといけないらしいのですが、何故か我々はガイドなしでした。多分アモス(仮)の仕業だ。やるじゃん(仮)。
ていうか足の裏熱っちー!!殆どないけど日陰に退散しないと足裏ベビーな僕は火傷してしまいます。
遺跡は中央に広い道があり(と言っても人がすれ違えるくらい)その両サイドに無数に仏塔が建っています。
新しめのも古いのも入り混じり、中には朽ちて崩れているものもありました。
建てられた時代により流行のスタイルがあるようです。
横道に入ると別世界に迷い込んでしまいそうです。
奥まで歩くとお堂らしきものがあり、正面、裏、左右にそれぞれ仏像が祀られていました。熱心にお参りをする人や談話をするお坊さんなどがいました。挨拶をすると快く返してくれます。
裏まで行ってさらに進むと、遺跡の敷地を出てしまいました。しかし女性陣は何かに惹かれるようにさらにその奥まで足を運んでいきます。途中の砂利道が火傷しかけた裸足に堪えます。イチチ。
すると下に降りる階段があり、広い草原に出ました。
木があり、川があり、子供たちが裸で遊んでいます。ここは、なんだかエネルギーに満ち溢れています。カックーのエネルギーは何らかの理由でここに集約されている、そんな気がします。
そこで万琵が地の力を受け舞踏を舞います。
踊り終えた万琵が戻ってきて一言。「あれ、時計どこやったっけ?」
踊っている最中、荷物は一カ所に置いておいたし、遊んでいた子供たちが持って行った様子もありません。
友達夫婦も一生懸命探してくれましたが結局見つからず、「子供たちと一緒に遊んでいた悪戯好きの精霊が持って行ってしまったんだろう」という結論にいたりました。
草原から階段を見るとまさに異世界への入口。『千と千尋の神隠し』のプロローグのような雰囲気が漂います。となるとこの後両親が豚になっちゃうんだけど。
遺跡を出た後でトイレに寄ります。
わお、青空トイレ。168㎝の僕の身長と比べてギリギリ目線が隠れるくらいの壁の高さ。野ションとどう違うんだコレ(笑)
遠巻きに見る遺跡。仏塔の多さが窺えます。
車に乗り込むとアモス(仮)が「お腹空かない?お昼どこで食べる?」としつこく訊いてきます。全然お腹空いてないし、夕方のバスに間に合うか不安があった我々は「全然空いてないよ」と告げます。するとアモス(仮)は悲しそうに、「すごいお腹空いちゃったんだけど、急いでくるから食べてきていい?5分で済むから」
アモス(仮笑)
豚になっちゃうよ!千と千尋の伏線回収しなくていいよ!
ここではアモス(仮)は宣言通りの時間で食べ終わり、夕方のバスの時間になんとか間に合いました。友達夫婦とはここでお別れになりました。
我々は夜行バスのピックアップが来るまでティークウッドホテルで時間を潰させてもらいました。
夜行バスで今度はバガンまで移動だ!
いつもご愛読ありがとうございます。読んだ後には画像クリックでランキングにご協力お願いします!
この時滞在していた宿はコチラ⇒ティークウッドホテル
千と千尋の神隠し [ 柊瑠美 ]
インレー湖へはヤンゴンからバスになります。ヤンゴンまでの航空券はスカイスキャナーで検索を。