セリルさんのお宅からバス乗り場までは、息子さんが車で送ってくれました。
車を降りてみると周囲は思いの外都会で(というかゴミゴミしていて)、二日前に泊まった所だとかセリルさんが声を掛けてきてくれた所だとか、我々がアンバランゴダだと認識していた場所は町の外れの方だったのかと初めて知ったのでした。
次の目的地はワドゥワという田舎町。
ワドゥワの観光資源は海だけ。それも資源は資源のままで観光開発されておらず、ゆっくりするにはピッタリな町かなぁと思っていました。
我々のスリランカ旅ももうすぐ終わりを迎えます。経済都市コロンボから飛行機で次の国へと飛び立つ予定です。ワドゥワはコロンボから遠くないので、飛行機の出発の日ギリギリまでワドゥワでゆっくりしてから行こうという計画です。
未開発とはいってもブッキングドットコムで宿が探せるくらいではあります。前日セリルさん宅に泊まるためにキャンセルした宿を、改めて予約して向かいます。
この後すぐに「観光開発されていない」ということのマイナス面を存分に体験することになりますが(笑)
アンバランゴダからワドゥワまではコロンボ行バスを途中下車して到着です。エアコン付きバスに荷物代として1シート分加算され、合計で450ルピー。人間ひとりだけだと150ということに。
バスを降りてもタクシーの声が掛からない。すれ違う人からニーハオとか言われない。トラックの荷台に乗った若者が元気よく手を振ってくる。観光地擦れしてない。いいね。
バスから徒歩で到着した宿は海から近く、それでいて静かなところでした。オーナーが出迎えてくれて辺りを案内してくれました。ついでにオーナーの友達が経営しているという海沿いのレストランでディナーの予約をして宿にチェックインします。
チェックインがてらに奥さんがお茶を出してくれて世間話。娘さんが大阪で働いているとのことで「日本人が泊まりに来てるよ~」と、なんと大阪まで電話をしていました。
オーナーは日本人が好きで、日本人がいっぱい来てくれることを願っているんだそうです。なんだか一生懸命で好感が持てました。
案内された部屋はちょっとホコリっぽく、古いというかこういう国のデフォルトとでもいうのか、ドアや家具の立て付けが悪く隙間があります。これは慣れたものでしたが、万琵の「なにかがいる」センサーが赤ランプ回転点灯しました。
そのセンサーが導くとおり、発見したのは5センチ級のコックローチ!しかも俊足。歩くときにカサカサと嫌な音を発します。
大丈夫な方は画像をクリックしてモザイクなしをお楽しみください。
早速オーナーを呼び、強力なスプレーでシュッと退治してもらいました。ひっくり返って悶えるさまもカサカサ鳴ってて気持ち悪いです。
まあ、部屋が埃っぽかったから多分しばらく誰も泊まっていなかった部屋なんだろう、隙間が多いからちょっと探検に入ってきた不運なヤツなんだろうということで僕はそれほど気にも留めず溜まった洗濯物を洗おうと、洗濯機を借りに再びオーナーの部屋に行くのでした。
洗濯機もすんごい久しぶりに動かすのか、電源も給水ホースも繋がっておらずちょっと大変でしたが、そのややこしさもあってオーナーが洗濯をしてくれることになりました。
部屋に戻ると万琵が凍っていました。
「大キイゴキブリマタデタ。トイレニイル。」
と昔の電報のように言い、また氷点下の世界に帰って行きます。
見るとポッケを叩いたかのように、さっきと同じ感じのが2匹、触覚をクルクルさせているではありませんか。オーナ~!
オーナーを呼ぶ前にゴキブリ蠢く部屋で会議です。
万琵:これもうアウトでしょ。部屋キャンセルして退散するレベルだよ。外にもデカいゴキブリの死骸いっぱいあったもん。
え、外にそんなのあったの?と確認してみるとワーォ。
あるセンパイ曰く、ゴキブリ界では人間に見つかるヤツはかなりの落ちこぼれで、他の99,9%は人目に触れることなく隠密行動しているんだそうです。ということは、これほど簡単に3匹見つかったということは、暗数にしても3,000はカタいということになります。
末恐ろしいが、ありうる!
ゴキブリの巣が近くにある、というよりはゴキブリの集合住宅の一室を借りて泊まろうとしたといったところでしょうか。
しかし洗濯頼んじゃったしなぁと渋っていると洗濯を終えたオーナーが干しに来てくれたので、申し訳なくもキャンセルの旨を伝えることに。今思えば全然申し訳なくないんですけどね。
もうコックローチが湧いてしょうがないからキャンセルしたいと伝えるとオーナーは、ゴキブリにこんなに怯える人がいるということが意外だったのか、えぇたかがゴキブリでしょといった表情でしたがキャンセルを受け入れてくれました。
洗濯物は濡れたまま回収し、ディナーもキャンセルしてもらいました。
ついでに日本人は全員ゴキブリ嫌いだから、ゴキブリ問題を解決しないと泊まりに来てくれないと思うと伝えておきました。
さあ、ワドゥワを脱してコロンボに逃げよう!
南西海岸の町とコロンボを結ぶバスは路線バスのように頻繁に出ているので、ワドゥワからコロンボのバスは幹線道路で簡単に見つかりました。ここでもエアコンバスを捕まえることに成功し、ひとり200ルピーでコロンボまで行くことができました。
ワドゥワを出たのが午後3時を過ぎていましたが、なんとか明るいうちにコロンボに到着し「ポートビューシティホテル」というガイドブックに載っていたホテルに予約なしであたることにしました。
ホテル周辺は道が入り組んでいて、グーグルマップだけではたどり着けず、道行く人に訪ねるも全員違う方向を指さします。みんながテキトーなのか、ホテルがそんなに知られていないのか・・ここでも若干の不安がよぎります。
日が暮れ始めたのでやむなくトゥクトゥクのドライバーに訊ねることにしました。案の定「ここからじゃ遠い」という理由で料金を高く主張してきましたが、さっき町ゆく人に訊ねた反応からして近くにあるのは間違いないので、ゴネまくって100ルピーで行ってもらうことにしました。しかし走り出したら逆方向に・・・おやと思っていたら明らかに戻っていく様子。あぁ一方通行なのね。
結局近くにあったホテルは入り口のドアが貧相な感じでしたが中に入ると広々としたエントランスで部屋もきれいでした。いつもチョイスする宿よりグレードが高いのは、明らかにワドゥワの反動(笑)
この日は初めての街ですっかり日も暮れてしまったのでホテル併設のレストランで食事にしました。しかもルームサービス!麺二つとお茶で1,150ルピー。と30のチップ。さすがに高い。ていうかここにきてスリランカ初のチップ文化!
予定外に早くコロンボに着いてしまいましたが、仕切り直していきましょう!
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この時滞在していた宿はコチラ⇒ポートビューシティホテル
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