この記事は、2017年6月5日~15日頃の出来事です。
ベナンでの最大の目的である、ザンベト様とエグン様を見ることが出来たし、ベナンの田舎の人々の暮らしを覗き見することも出来たので、そろそろこの「ユーヘイさんプレゼンツ:ベナンの田舎でホームステイツアー」も終わりになります。
朝の散歩中に見かけた物体。ワイパーのところに無造作に置いてあるのは、チーズです。夜の洗濯物は盗まれるけど、朝のチーズは誰も盗まないという不思議な秩序。ティオ村では【朝×ワイパー×チーズ】をしょっちゅう見かけました。
自動車整備場を横目に長閑な風景。ロードムービーを観ている錯覚に陥ります。ちなみに路面はミャンマーの田舎よりフラットでした。
ある家の壁にはインニャンピレを作る人の絵が描かれていました。
かまど用の炭を乾かしています。
そして村の長老に挨拶に行くユーヘイさんについて我々も長老宅へ。そこには大家族なのか近所の子も混じっているのか分かりませんが、子供が沢山いました。
遠巻きに我々を見つめてくるので、走って追いかけてみました。
きゃあきゃあ言いながら逃げ回る子供たち。走るのをやめると子供たちも止まってこちらを見つめてきます。また走るとまた逃げる。カメラを向けると照れる子、満面の笑みの子、さまざまいます。とにかくみんな楽しそうでした。
しっかし暑い。太陽がジリジリと我々を焼きにきてます。そりゃチーズもよく乾くゎ。
最後はロジェさんの奥さんであるアイノさんが作る朝ご飯を食べてから、車でコトヌーまで送ってもらって終了です。
ロジェさんの自宅前で、アイノさんと子供たち。我々の飲み終えたペットボトルは、アイノさんが回収していきました。なかなかペットボトルを買う機会がないらしく、自宅で利用するとのこと。
そして別れの時。ごくわずかな日数の滞在でしたが、寂しそうに送り出してくれるロジェさん夫婦。なんだか我々も寂しくなります。
ベナン流の感謝の表明は、もちろんお金。予めユーヘイさんにお金を預けておいたので、ロジェさんたちにはしっかりと伝わっていたと思います。
さて、コトヌーから我々の移動の都度運転してくれたドライバーに再び車を出してもらい、コトヌーでの宿、ココティエコトヌーゲストハウスに戻ります。乗客はシホさん、Eさん、我々の観光客組4人と、JICAのユーヘイさん、同じくJICAのカヨコさんで計6人。カヨコさんは途中下車して自身の赴任先へ戻ります。
車中でJICAの活動のことを尋ねると、少し西アフリカの裏事情がうかがえました。
ベナンでは、インフラ設備の整っていない地域には(おそらく国連機関から)補助金が出ています。JICAをはじめとするODA(政府開発援助)からは技術提供という形でのボランティアで、住民と一緒に井戸を掘ったりするそうです。そうすれば安全な飲み水を継続的に確保できるので、生活が一層安定したものになります。
ところが・・・
ベナンの人はこう考えました。(もちろん全てではないでしょうが)
井戸があると、インフラが整ってしまい、補助金が貰えなくなる。
⇒じゃあこの井戸を無くしてしまえばまた補助金がもらえるハズだ。
⇒翌朝には井戸は全壊していました。
将来の生活の段階的な向上よりも、今日の現金。
これは、実際にあったことだそうです。そしてこれは、西アフリカでボランティア活動をするうえで、しばしば直面することなのだそうです。
また看護の啓蒙活動で赴任した人はこうも言っていました。
ベナンでは、妊娠期の栄養不足が原因なのか膝が歪んで育つ子供がとても多いそうです。幼いころにきちんと矯正することで正常な骨格に戻すことが出来るものなのですが、ベナンではウィッチドクター(ブードゥー教の呪術師)や今までの慣習がそれを許さず、中学生くらいの年齢になってから無理矢理矯正させるのだそうです。その年齢からではとうに遅く、ただ痛みと苦しみを与えるだけで骨格の矯正は出来ないそうです。
たしかにティオ村でもゆがんだ膝で歩きづらそうにしている人を幾人か見かけました。
JICAの方々は、そのような場面に出くわすたびに、無力さを感じざるをえない、ということを言っていました。
それでも幸せそうに暮らしている現地の人たちを見ると、ボランティアそのものの必要性を疑問に思う気持ちが芽生えてしまいますが。
そんな話を聞いているうちに、車はあるところで停まりました。
タイヤがパンクしてしまったので交換です。
このビンの中身は、ガソリンです。危機感のない保管方法も西アフリカあるあるです。ガラスのビンに入れて蓋しているだけでもまだ危機管理意識はあるということでしょうか。
また途中、ユーヘイさんおすすめのパイナップルを購入しました。ベナンはパイナップルが破格の値段で手に入ります。10個単位でしか買うことが出来ず(絶対持て余すけど)みんなでシェアすることにして、10個で500セーファ。ごろっとしたパイナップルひとつあたり10円。安い!ちなみにマンゴーも10個で600セーファでした。
購入直前でザーッと雨が降ってきたので残念ながら写真を撮れず。。とにかくこれから毎日パイナップルが出てくること必至です。
コトヌーに近づくとなぜか雨が降りますね。久々の雨女万琵の発揮でしょうか。ココティエコトヌーゲストハウス前は再び水没してしまいました。
ゲストハウスに戻ると、なんと別の日本人の方が座っていました。もう一度言います。なんと!日本人が!
ベナンでこんなに日本人に遭遇するとは思ってもみませんでした。
伸びに伸びた髪の毛、日本の方で合ってる?と訊いてしまいたくなるほどの天然日焼けした肌、、この人ただ者ではないな。
彼はホンダさん。
僕と同じ北海道の出身で、なんとここまで一度も飛行機を使わずにやってきている超猛者でした。これまでの豊富な経験と人徳で、今後西アフリカを旅する我々の心の支えになってくれることになるのですが、この時はすぐに隣国トーゴに移動してしまうとのことで、トーゴの首都ロメで再会することを約束しすぐに別れてしまいます。
次の記事ではコトヌーでの日常生活を紹介します。
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この時滞在していた宿はコチラ⇒ココティエコトヌーゲストハウス