この日も前日と同じドライバーに迎えに来てもらい、観光地を3カ所周ることになっていた。
3日もお世話になっているドライバーなので融通も利く。
カトマンズ周辺は見どころが沢山ある。個人でバスなどに乗っていくことも出来るが、バスはやたら時間がかかり効率が悪いので、時間が限られている人は絶対に車を手配してもらった方が良い。
一日観光とかもツアー会社で組むことも出来る。
今日はじめに行くところはネパール最大のヒンドゥー教寺院の「パシュパティナート」
次にネパール最大の仏塔が見れるという聖地の「ボダナート」
最後にタメル地区からも歩いて30分ほどで行ける丘の上にありカトマンズの街並みを一望できる「スワヤンブナート」
インドのガンジス河の火葬は有名だが、ここネパールでもガンジスの支流の聖なる川とされるバグマティ川の川岸にパシュパティナートが位置してあり、毎日ここで火葬をするためにヒンドゥー教の人々が訪れる。
パシュパティ寺院はヒンドゥー教以外の人々は入ることが出来ないが、火葬場は見学することが出来る。
入場料は1000Rsで当日のみ有効。火葬ゲートの手前の入口で支払う。
入口から入って5分ほど歩くと、火葬場が広がる。向こう側に見える四角い場所で死者は焼かれる。
庶民は下流の方で、お金持ちや偉い人は上流の方で焼かれるらしいが、どこが下流なのか上流なのか明白に私にはわからなかった。
このように川辺で食事をしたりお茶を飲んでいる人々が多くいた。火葬した後、喪に服す意味でここに通ってこのように死者を弔っているのか、寺院に参拝に来た帰りに休んでいるのか、よくわからない。
ド派手な格好をして観光客に写真を撮らせてチップを貰うひとや、お参りする用のお供え物を売る人、ドネーションを待つ人、いろんな人が沢山いる。
奥に進むと火葬する前の儀式をする場所になる。写真は載せないが、死者を黄色い布でくるんで川辺に寝かせていた。
川の水を顔や足元にかけて清める。一人づつ死者に最後の別れをしてから火葬場の方に運んでいくのだ。
ちょうど儀式が始まったばかりで一部始終を見させてもらった。仏さまはまだ若い女性の方で、旦那さんらしき人が泣き崩れていた。もしかしたら結婚したばかりなのではないだろうかと想像した。なぜこんなにも若くしてなくなってしまったのだろう。
儀式の後かたづけをする若い青年だけがテキパキしていて、逆に異様に映った。
人の数だけ人生があり、人の数だけ考えていることが違う。
火葬をしている間は独特の匂いが鼻を突く。
さっきまで目に見えていた肉体は白い煙に変わって上に上にと空に立ち上っていく。
火葬した後に残った灰も全てこの手前の川に流されて、若い女性は跡形もなく消えてしまった。
日本のようにお骨を拾うことはない。
残された家族は感情の渦に包まれていたが、死者はとても静寂に包まれ無になった。
ぐるぐると円を描くように人生は中心に集まっていく。最後にはぎゅっと凝縮されてブラックホールのように吸い込まれて無に帰っていくのかなと思った。
時空を超えてまたどこかに出現するのか、消滅したままかは宇宙の配分しだい。
次に向かったのはボダナートという聖地とされるところだ。ヒンドゥー教の寺院パシュパティナートから今度はチベット仏教の聖地へ。
ボダは「ブッタの」「仏教の」「知恵」という意味があり、ナートは「主人」「神」という意味らしい。
入口が分かりにくいが、ここ。この電線の多さが気になってしまう。
入場料は250Rs。入口で払って中に入る。
入るとすぐに目仏塔がお出ましだ。で、デカい!!
さすがネパール最大の仏塔。高さは36mあるらしい。
そして中心にはブッタのお骨(仏舎利)が埋められているとのこと。
ネパールの仏塔といったら、このブッタアイ(ブッタの知恵の目)。可愛らしいマスコットみたいだと言ったら怒られそうだけれど、なかなか愛嬌があって私は好きだ。デザインも面白い。
ミャンマーのパゴダも良かったけれど、目が付いているだけでなんだか親しみが湧いてしまう。
仏塔を囲むように小さなマニ車がある。巡礼はマニ車を回しながら、右回りに108周して参拝するらしい。
ここはネパールの人々にとっては聖地でありお祈りする場所だ。観光客だけでなく、多くの地元の人が訪れていた。
道をはさんで向かい側には、お土産屋さんやレストランら軒並み揃う。
ちょうどお昼頃だったので私たちもランチを摂った。おすすめは高いところにあるテラスがあるレストランで食べるのが良いと思う。
テラスから仏塔を眺められるので、絶好の撮影スポットにもなる。
カレーとチェ―ミン、サラダにミルクティー2つで1205Rs。安いし、カレーがすごく美味しかった。
そして最後に向かったのはスワヤンブナート。ここの仏塔は丘の上にあって400段近い階段を上っていく。
入場料は200Rs。
ここの仏塔はネパール仏教で最重要らしい。きっと知識がもっとある人にとっては感動するのかもしれないが、これまで多くの似たような仏塔を見てきた私としてはなかなかどう最重要なのかわからない…汗
しかもここには猿がこれでもかというくらい居た。
ミャンマーのポッパ山でムラケンの眼鏡を猿に奪い取られてから猿が嫌いになった私は、なんなんだこいつらはとしか思えない存在。
匂いも酷い。怖い。
ここは猿寺院だ。
ムラケンも苦い記憶のせいか、ここは早々に立ち去ろうということになった(笑)
スワヤンブナートのもうひとつの見どころとして、丘の上からカトマンズの街並みを一望できる。
こうやってみると、結構都会じゃないですか。
そして帰り私たちは違う出口から出て、道に迷うことになった。
引き返してもう一度寺院内にはいり入ってきた時と同じ階段から帰ろうとしたが、入場料を払った時にチケットの半券をもらうのを忘れていたために、何度説明してももう一度入場するのにチケット代を払えと言われた。
またチケット代を払うのも嫌だったので敷地の外をぐるっと囲んでいる道を通って戻ろうとしたが、この敷地意外と広くて歩けど歩けどはじめに入った入口につかなかった。
ドライバーが心配すると思い、電話しようにも電話番号聞いてない!
敷地を囲むようにここでもマニ車が並んでいる。
ここでも地元の人は敷地の周りを時計周りにぐるっと回るという巡礼をする。地元民はゆっくりとゆっくり歩いているが、私たちは急いでいるのでその人々を追い越す追い越す。
私たちは巡礼はしようと思ってないのだけど、なぜか回っている!
やっと入った入口に着いた時は2時間くらい過ぎていた。
ドライバーも心配していて、ぐるっと回ったんだというと、巡礼したの?と言われた。いやいや迷っただけだというと、なんでこんなところで迷うんだ、と笑われた。
入口でチケットは忘れず絶対貰ったほうが良い!そして入口はいくつかあるので迷わないように同じ入口に続く道を帰ったほうが良いだろう!そして猿には十分注意しよう。
本当はこの後ムラケンが高山病でお世話になった病院に行ってヘルスレポートをもらいに行きたかったのだが、時間が過ぎてしまっていたので明日に予定を変更した。
明日の夕方の飛行機で私たちはネパールを去る。
今日の夕食はネパールの代表的な庶民の味、ダルバートでお腹を満たした。沢山見て、沢山歩いた身体に沁みわたる。
ダルバート、お代わりも出来るし、安いし、うまい!!
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この時滞在していた宿はコチラ⇒シュリーチベットファミリーゲストハウス
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