夜中オマーンに着いた私たちは、カフェで夜が明けるまで待った。到着の迎えを待つ人々に交じって、東南アジアだとタクシーの運ちゃんたちがしきりに声を掛けてきたりするが、ここオマーンでは一声もそんな声はかけられなかった。
ちなみにオマーンのVISAはアライバルで取得可能で10日間有効で15US$だ。
明るくなってから外に出ると、直射日光の熱いこと!
カトマンズで来ていたダウンなんてもう必要ない。というかもう半袖でも良い。
空港から市内に出るにはタクシーかシェアのルートタクシーになる。
空港のカウンターで頼むとRO10(3000円くらい)所要時間20分ほど。自分で交渉すると半額くらいで行けるらしいが、ルートタクシーの方がもっと安いので私たちはルートタクシーを捕まえるべく一度空港の敷地内からでる必要がある。
奥に写っているのが空港でこの歩道橋を目指して歩くと良い。歩道橋を渡ってスルタン・カブース・ストリートに出るとルートタクシーが止まるエリアがある。
歩道橋の上から見える道路。
見よ!なんて真っ直ぐ綺麗に整備された道路だろう。カトマンズの凸凹道に慣れた私たちとしてはこんな道路でさえも感動する。こんな舗装道路、日本では当たり前だろうが当たり前じゃない国も沢山ある。
ちなみに左に移っている白とオレンジの車がタクシーだ。これはルートタクシーではなく普通のタクシーで値段は交渉制になる。ルートタクシーはワゴン車タイプが多いと聞いていたが、普通の小型タクシーも多い。タクシーという表示は一切ないのでわかりにくいが、他に乗客が乗っていて、立っていると向こうから大半は停まってくれる。
ルートタクシーの運ちゃんにはルイのラウンドアバウトと言えば大丈夫。
一人1RO(300円)だった。一人150円ほどでいけると聞いていたが、これ以上安くすることができなかった。
でもタクシーを使うより断然安い。
私たちは首都のマスカットに何日か滞在してからサラーラというオマーンの南部の町に移動しようと予定していた。
ルートタクシーの運ちゃんにサラーラまでのバスチケットが買いたいと言うと、ここSALALAH LINE TRANSPORTというところにつれていってくれた。
マスカットではONTCというバス会社がメジャーだが、ここは私営のバス会社で料金もちょっと安い。なんだか物資を運ぶ会社みたいだったが、バス自体は至って普通。
サラーラに行ったあとはマスカットに戻ってそこから陸路でアラブ首長国連邦に入るつもりだったので往復分のチケットを買った。一人10RO(3000円)
この私営のバス会社からラウンドアバウトに出るには、この会社を背に真っ直ぐ進んでいけばすぐに着く。
私たちが予約していたホテルはこのラウンドアバウトから離れていたので、バスが走ってないかONTCに聞きに行くことにした。ドバイ行のチケットも買えるなら買ってしまおう。
と思ったがドバイ行のバスは早すぎて購入することが出来なかった。
2番のバスでホテルの近くまで行けるとの情報をゲット。バスの路線は結構ありそうだし本数も結構ある。
オマーンはアラビア語だが、英語もよく通じると言われている。だが、印象的にはそんなんでもなかった。オマーンのバスは時刻通り出発到着するということが厳しく決められているのか、バスの運ちゃんに早く、早く、バスの出発時刻がすぎちゃうよ!とせかされた。
これにもびっくり。久しぶりにちゃんと時間を守ろうとする感覚に、国が変わった、と改めて実感した。
バスは女性席と男性席に分かれていて仕切りで隔てられている。女性が前の方の席で、男性は後ろにすわる。
所謂日本の電車の女性専用車両みたいなものかな。
私は夜遅い場合や金曜の夜などは、必ず女性専用車に乗っていた。そっちの方が良いにおいがするし安全だからだ。だからイスラム圏のこういったシステムも良いのかもしれない。
料金はひとり200Bzs(バイザ)だ。1000Bzsは1ROなので70円くらい。バスは安いしとても綺麗。
マスカットと言えばこのゴツゴツした大きな岩山がデーンとある。ハジャル山地というらしい。
ネパールのヒマラヤ山脈とは違う、ハジャル山地は乾いている。
この乾いた岩山と、近代的な建築、そして中東独特の白い建物がキラキラ光っていてとても美しい。
道路も道路わきの緑も完璧に整備されている。ゴミは全く落ちていない。
今までゴミゴミしていた所にいたせいか、整然とし過ぎているくらいがちょうど良い。
ここが首都なのかと思うほど広々としている。人ものんびりとしている。
勿論イスラム教徒が大半で、男性はほぼ皆、白い長いワンピースみたいな伝統衣装にサンダル、頭にはターバンといった身だしなみだ。
女性も長いゆったりとしたワンピースにヒジャブを被っている。マスカットでは真っ黒い服に身を包み、目だけ出すタイプのブルカはあまり見かけなかったが。
ただ女性はほぼ外を歩いていない。本当にいない。男しかいない。
そんな状態の町を歩いていると、この世には男しかいないのではないかという錯覚に陥る。
稀に女性がいると、逆にびっくりする。
男性は道の脇にたむろしていていたり、よく二人で男性が手を繋いで歩いていたりするのだが、アラブ系の濃い顔の男性しかいない町はちょっと異様な雰囲気を醸し出す(笑)
オマーンでは安いお店などのカフェには女性は入れないようだ。ファミリーレストランでも外から見える場所には男性しかいなくて、女性と一緒に食事する時は奥の外から見えない個室に通される。
女性と男性が必要以上に一緒にいることを良しとしないのだ。
だから外国人で尚且つ女の私はものすごい目線を注がれる。しかも遠慮が一切なくジロジロとみられる。慣れるまでは結構疲れる。いや、慣れない…。
私はまだムラケンと一緒だからマシなのかもしれないが、結婚しているのかとやたら質問してくる。結婚している人には手を出せないのだろうが、女性一人だったらこりゃ大変だろうなと思う。
中東でも国によってイスラム教の掟が厳しいところと緩い国とがあると思うが、オマーンはどっちかというと厳しい印象を持った。
中東というと、危険というイメージを持つ人が多いかと思うが、オマーンは至って治安は良い。
言葉はアラビア語だ。
アッサラーム・アレイクム、はこんにちは。マッサラ―マ、はさようなら。シュクラン、はありがとう。
私たちが泊まったDELMON HOTEL APARTMENTSというところ。
オマーンのホテルは高い。安いホテルをと中心から遠いところを選んだが、それでも今までの感覚からすると高い。
いままで泊まっていた宿に比べると、綺麗すぎる。
ダウンを着なくては寒いカトマンズでも水シャワーで耐えていた時もあったが、ここはエアコンもあるしシャワーの水圧もいいし、熱すぎるくらいのシャワーも出る。
う~ん、快適だあ。
ホテルの近くにスーパーがあったので、物価はどのくらいなのか見てみることに。
食料品は日本よりは安めだ。水1.5ℓも30円くらいだった。
特にオリーブが安い!!
日本だとオリーブといったら高いイメージを持つが、ここは大人買いできる。
食料品も充実していて便利だ。
窓からの景色もなかなか雰囲気がある。
あぁ、中東に来たと思う瞬間はもうひとつある。
アザーンだ。毎日朝から夜にかけて何度かアザーンが街に鳴り響く。
アザーンはまるで歌のようで、なんとも美しい。特に夕暮れ時の、空が赤く夕日に包まれるときに鳴るアザーンの音色は、マスカットを印象付けるハジャル山地とマッチしていて心を和ませる。
この時はオマーンのアザーンの響きしか知らなかったが、色んなイスラム圏の国に行ってからは国によってもアザーンの響きが違うのが面白い。
アジアとは全く違う空気感をしみじみと感じた。
いつもご愛読ありがとうございます。ポチっとランキングへのご協力もお願いいたします!
インスタグラム始めました。フェイスブックからでも見られるようになっています。
この時滞在していた宿はコチラ⇒DELMON HOTEL APARTMENTS
オマーンマスカットへの航空券も探せます。スカイスキャナー