この日は2016年のクリスマスイブだった。
(リアルタイムとかなりのズレが生じていてすみません汗)
ヨルダンはイスラム教圏なので、クリスマスイブといってもたいしてクリスマス気分には浸れない。もしかしたら少しぐらいはイベント感覚で町が彩られたりするのかなと期待していたが、全然そんなことはなかった。
この時ばかりは日本のクリスマスが恋しくなった。日本は別にキリスト教の国ではないけれど、クリスマスはイベント化されているから街はクリスマス一色に変わる。
クリスマスのデコレーションはやっぱり可愛くて、イルミネーションも凄い電力使っているんだろうなと思いながらも各地を見て回ってしまうし、クリスマスのミュージックが街を彩り始めるとなんとも言えない高揚感でいっぱいになった。
ケンタッキーのCMがフラッシュバックする。
クリスマスが今年もやってくる~~~
クリスマス限定の食べ物やグッズも沢山出店されて、今年は何を買おうかウキウキワクワクがとまらない。
私がまだ結婚してなくて実家にいた時は、毎年クリスマス限定のチキンを食べて、大きいケーキを買って、母が作ってくれた料理が楽しみだった。小学生まではちゃんと次の日起きたら枕元にプレゼントが置いてあってサンタも信じていた。小さい頃はお正月にかけてこの時期は家族で大忙しだった。
結婚してからは、毎年デパートでクリスマスケーキを注文してムラケンとホールケーキ一個食いの夢を実現した。まあホール食いはちょっと途中できつくなるんだけど(笑)
今年はどこのケーキにする?!とかっていうのが楽しいもんだ。
海外の人はターキーやホロホロチョウを食べるらしく、日本人がどうしてクリスマスにチキンを食べるのか理解できないようだが、いや~チキンの足は本当に美味しいよ。
日本には美味しいもの本当いっぱいあるんだな、これが。
ああ、クリスマスが終わったら、お正月。
クリスマス限定の次は、お正月限定の品々が登場だ。
もういくつ寝るとお正月~~~鏡餅飾らなきゃ。
楽しいこといっぱい。私はこの時期が大好きなのだ。
と思い出にふけりながら思うことは、
ああ、大きなクリスマスツリーだけでも見たい・・・
マダバにやってきたのは、こんな理由もあった。マダバはヨルダンの中でもキリスト教を信仰している人が多いので、クリスマス時期には大きなツリーが飾られるとの情報があったのだ。
だけど結局マダバで大きなツリーを見ることは出来なかった。
実は去年までは情報通り大きなクリスマスツリーが飾られてあったらしい。なぜ2016年は飾られなかったというと、これはこの日の夜に偶然ヨルダンに赴任しているJICAの人にばったりあって聞いたのだが、クリスマスイブの一週間前くらいにカラクというヨルダン中部に位置する町でテロがあって10人程巻き込まれた事件があり、ツリーを飾るのは自粛しようということになったとのことだった。テロがあった時私たちはペトラに居たのだが、衝撃を隠せなかった。
マダバの町にはこの時警察も多くて、警備を強くしているみたいだった。
テロはいつどこで起こるかわからない。
ツリーは見れなかったが、マダバのアザーンと教会の鐘の共存ハーモニーはなんとも記憶に残る神秘的な時間だった。
クリスマスはシャンシャンシャン、お正月はパカーン、マダバはナ~ナ~ナ~とガ~ンゴ~ン。
音色は記憶を呼び起こす。
これは是非ともみんなにも味わってもらいたい。
マダバは多くのモザイク画が残っている町でも有名だ。
よし、イブはモザイクを観に行こう。
出発する前に腹ごしらえ。
この宿には朝食がついていた。
有り難い。宿のおじさんはクリスチャンなので、メリークリスマスと挨拶。
外に出ると雨が降っていたせいか、かなり寒い。
まずはマダバ考古学公園1に行った。チケットは3JDでこのチケットでマダバ考古学博物館と12使徒教会にもはいることができる。
モザイク画というのは小片を寄せ集めて埋め込んで絵をつくるというものだ。
優しい色合いと質感を持っていて、美しく可愛らしい。
この見事なモザイク画。これは傑作とされているものらしく、トップレスの女性が女神アフロディーテー。多分横にいるのが恋人のアド二ス。モザイク画ではちょっとわからないが、アドニスは美少年らしい。
子供がアフロディーテーの子供で愛の神エロスだ。エロスは元気盛りですな。
細かい作業だということが見て取れる。すべて素材は天然の色だ。
パズルしている気分になる。
当時の破片から復元作業をする時はまさしくパズルをはめ込んでいくように復元するらしい。
次の目的地、考古学博物館に向かう途中、またもやホブス製造所があった。中を覗くと見てけ見てけとここでも招かれた。
ここのホブスはかなり大きめで薄かった。温かい。一枚お土産におじさんがくれた。
あっ、メリークリスマスってなっているデコレーションだ!!
まだ電気は付いていないけれど、ちょっとテンション上がる。
お次はマダバ考古学博物館だ。入口におじさんがいて館内を簡単に案内してくれる。
最後にチップを要求されるが、少額を渡せば大丈夫。
ヘレニズム、ローマ、ビザンチン、イスラム時代の出土品が展示されている。
モザイク画は色合いが少なく、シックな印象。動物や花や、自然にあるものをモチーフにしたデザインが多い。
あまり知識がない私であったが、当時の服を見るのはどこの国でも面白い。
現代人よりもお洒落さんが多いと思う。
最後に訪れたのは12使徒教会だ。
ここでは保存状態の良いモザイク画がみれるという。
568年に保護用に大きな建物が建てられて、その床一面にはモザイク画が残っている。
この女性は中心部に残されているモザイク画で、海の女タラサというらしい。
なかなか勇まし顔付き。
沢山のモザイク画をみてもうお腹一杯だ。
夕食を巡って町を歩いていると、一件のお店で寄ってけ、寄ってけとまたもや呼び寄せられた。
そこはチーズやらオリーブやら、ハムやら沢山の種類が置いているお店で、なぜかちょうど食事していたお兄さんがどんどん私たちにも食べ物を持ってきてくれた。
これも美味いぞといろんな種類を持ってきてくれる。
しまいには私たちが持っていた空のペットボトルにラバンという飲み物もお土産に沢山いれてくれた。ラバンというのはヨーグルトの上澄み液みたいな飲み物だ。とてもお腹に良いらしい。
近くのお店から友達もやってきてみんなでわいわいからかい合いながら、なんだかみんな本当に子どものようにはしゃいでいた。しまいにはレジのお兄さんはからかわれ過ぎて、不機嫌になってしまったけれど、沢山貰って私たちはもうお腹いっぱい。
ごちそう様です~。
貰っただけだと申し訳なかったので、チーズを少しだけ買って帰った。
ヨルダンの人はこうやってウェルカムモードでいてくれる。人々との距離間がとても近いと思う。
マダバにはケバブ屋さんも多いのだが、ここのケバブ屋さんはいつも長蛇の列ができている。
人がここだけ沢山いるので、すぐに分かると思う。
私はお腹がいっぱいだったが、ムラケンはまだ食べられるので、ここのケバブを買って帰ることに。
ボリュームたっぷりで、値段は1.5JD(250円くらい)。ビール二本で6JDだった。お酒類はやっぱりちょっと高いヨルダン。
この手前にあるビールはヨルダンのビールらしくて他の観光客が大量に買っているのを見て購入。
お店の人も一押しだった。味はフルーティーさもあるが結構苦みが強くてしっかりめ。
メリークリスマス!!
ホールの立派なケーキはないが、楽しいイブだった。
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