この記事は、2017年1月下旬の出来事です。
今日の予定は三カ所。
私たちにしては、一日に三カ所も回るなんてかなり珍しい。
沢山回るには早起きして早くから行動しなければならない。
ということで、この日はがんばって日の出の時間とともに起きることに成功した。
宿の窓を開けると、二匹の猫が朝日を浴びつつお出迎え。
なんて神々しいお姿でしょう(笑)
センターの猫なんて、こちらを凛としたまなざしで見据えていますよ。
今日の目的地は、古代ティラとサントリー二島の地ビール工場、そしてワイン博物館だ。
古代ティラとは紀元前9世紀頃からビザンチン時代まで、1000年以上栄えた町の遺跡らしい。そこはサントリー二島の最高峰(369m)の頂上にある。
行き方はフィラからバスでカマリかベネッサまで行きそこから登り坂を歩く。
私たちはカマリから行ったが、カマリまではフィラからバスで30分くらいで着く。
フィラのバスターミナルにはわかりやすい時刻表が張ってある。7:30~22:00まで30分おきくらいに運行されている。
バス代は一人1.8€。
こちらはカマリのバス停。カマリビーチに行きたい人は、バス停を右手にまっすぐ進んで行くとある。
向こうには古代ティラに続くごっつい山が見て取れる。
一見登るのが大変そうだが、トレッキングルートの他に車も通れる整備された広い道路もあり、それほどキツくはない。
夏期は古代ティラまでのミニバスもあるようだが、私たちが行った1月の冬季間は運行されていないので、登るしかない。運行されていても登るけどね。
一時間も登れば頂上に着くことができる。
人は少なく、歩いている人など私たちくらいしかいない。時折車が横を通り抜けてぐんぐん登っていくのをみると、ああ車いいな~と思わずにいられないが、まあしょうがない。
トレッキングルートにも進むことが出来る。
古代ティラに入るには、一人2€。
頂上の手前に小さな小屋があって、そこにおばさんとおじさんが常駐している。ひっそりしていて誰もいないように思われるが、客が来たとわかるとにょきっと出てくる。
小屋をすぎるとすぐにちらほらと遺跡らしいものがあって、ここから古代の世界にタイムスリップだ。
ティラは横長の町だったようだ。横長といっても大きくはなく端から端までそんなにかからない。
出てきた出てきた、ティラの町。ふーむ。
ここがセンターだったらしい。
私はあまり歴史というものが詳しくないので、遺跡をみてもそれほどはわくわく感は生まれてこない。
この造りじゃご近所さんと近すぎてプライバシーもなにもないなとか、小さな部屋が幾数にも広がっているのを見ると、こんなに部屋分ける必要あるのかなとか、扉とかはどうしたんだろうとか、雨降ったらびしょびしょだなととか、石で囲まれてたら光が入らなくて寒そうとか、こんな陳腐なことしか想像できない
生活の快適さは変わったとしても、人間の考えていることは幾分変化はないのかもしれないけれど。
この遺跡に住んでいたいた人々は、こんなにも美しい景色を望みながら生活したというわけだ。下にはカマリビーチが広がっていて、きっと夏には多くの人でにぎわうことだろう。
遺跡には欠かすことができない円形劇場。
こんな良いロケーションの劇場もそうそうないでしょう。
ここ、お風呂屋さんだったらしいよ。
ちゃんと温かいお風呂にはいっていたようだ。結構良い暮らししているなぁ。
大分薄くなってしまっているが、タカ?とライオンが見て取れる。
ちなみにここから出てきた出土品や彫刻の数々は、フィラの博物館に貯蔵されている。
多分その博物館で知識を高めてから来た方がより楽しめると思う。
帰りはトレッキングルートから帰ることにした私たちは迷うはずもない道をなぜか迷ってしまって崖の上を登るはめになってしまった。しかもそんなときに限って大粒の雨が急に降り出した。
なんだかとげとげの植物が沢山あって突き刺さるし、普通にもと来た道を帰れば良かった…。
うろうろしている間に正規の道に戻ることができたので良かったが、わかりやすい道を選択することをおすすめする(笑)
下まで戻るとこんな看板を発見。ここ、ロッククライミングもできるらしい。
するつもりなんて全くないのに、ロッククライミングもどきみたいなことしてきちゃったよ。
さて古代ティラを見終わった私たちが次に向かうのは、サントリー二ブリューイングカンパニーというところ。
サントリーニ島には他では飲めない地ビールがあって、ボルカンビールとドンキーという2ブランドがある。
ボルカンビールは比較的フィラの町中でも見つけることが出来るのだが、ドンキーは全く見かけることがなかった。
ということで、そのドンキーを作っているビール工場に行ってみることにした。
古代フィラからは徒歩で約一時間ほど。
バスとかも通っているのかもしれないが、よくわからなかったので歩くことにした。
冬とはいえ陽射しがきつく、雨で濡れた衣服も気づいたら乾いていた。
途中の道には葡萄畑が広がっている。
ここの葡萄の木は独特の形をしている。
上に伸びるのではなく、くるくると円を描いているのだ。
この謎は後でいく博物館で解明される。
ここがドンキービール工場。
ドアを開けて中に入ると、なんと今の時期は製造していないというではないか!!
ええ~はるばる歩いてやってきたのに、これがシーズンオフのデメリットか!!
と思っていたら、まあ入って飲んでいきなよ、と心良く中に入れてくれて次々と試飲をさせてくれた。
良かった~。
左からイエロー、レッド、シルバー、新しく発売されたホワイトという種類。イエローが一番軽くて、一番ビターなのがクレイジー。レッドはフルーティでコクが強く、ホワイトはフルーティーなのとコクがまざったようなかんじ。
それぞれのお値段。
シルバーとホワイトはちょっと瓶が大きめだが、それぞれなかなか良い値ですな。
可愛らしいボトルの数々やグッズ。クリスマスのボトルもあるよ。
歩いたあとに一気に飲んだから、ちょっと酔っちゃったよ~。
どの種類もいままでに飲んだことがないような味で美味しかった!
次に目指すはワイン博物館。
ドンキー工場からは徒歩で30分ほど。
歩く道すがらにもワイナリーが沢山。でもテイスティングのために20ユーロとかするので断念。
最後の目的地、ワイン博物館。
ここは17世紀から続くワイナリー、ボルカンワインが運営している。
ここでは博物館を見学した後に三種類のワインのテイスティングがついて9ユーロ。しかも多くの言語対応の音声ガイド付きだ。
地下約6m、全長300mに及ぶ醸造遺跡所を博物館としていて、沢山の模型とともに、実際昔使っていた道具などが展示してあってとてもわかりやすく製造法の変遷をたどることができる。
オーディオガイドの言語も日本語があるし、なかなか見応えたっぷりでここの博物館はかなり楽しめたのでおすすめ。
ちなみにさっき歩きがてら見た葡萄がまっすぐ伸びるのはなく、くるくるしている理由はサントリー二島の強い風から葡萄を守る為にこのようにくるくると巻いていって葡萄が痛まないようにする工夫からきた独特の栽培法ということがわかった。
いや~おもしろいなあ。
この大きい樽を作るのも大変だ。
そういえば、日本の醤油樽も職人がいなくなる危機があって醤油造り職人が自ら教わりにいって存続したという話があったな。
確かヤマロク醤油というところで、長くから続く醤油醸造所だったはず。
きになる人はヤマロク醤油で検索すると、ドキュメンタリーになった番組がユーチューブでみれると思う。間違いなくヤマロク醤油を買ってみたくなると思う。
そして最後にはワインの試飲。
代表的な白、赤、貴腐ワインと飲ませてくれた。ここの博物館でしか飲むことができないワインも飲ませてくれた。非常に美味しかったが、やはりお値段は張る。
サントリーニ島の貴腐ワインはまた有名らしく、日本で買うよりも安価で買うことが出来る。
いや~大満足!
是非来てね!
ボルカンワイナリーのスタッフさんより。
沢山歩いて、沢山飲んで、バスで帰ろうかとも思ったが、この際フィラまで歩いて帰ることにした。
一時間半くらい歩いたけれど、ちょうどフィラに着いたときは今日も夕日がさしていた。
疲れたあとのムラケンの倒立。
う~ん、ちょっと曲がっているような・・・。
今日の夕食にはソーセージ。たしかこのソーセージはサントリー二島かクレタ島かどちらかの名産だったはず。
味はかなりスパイシーだった。
疲れた身体に染みるぜ。
明日はサントリーニ島から次の島に!
次はどんな島かな~
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