この記事は2017年4月14日の出来事です。
モロッコには見どころが非常に沢山あります。その見どころのひとつ、タンジェからそう遠くない山あいの町シャウエン(シェフシャウエンとも言います)に向かいます。
国営バス会社CTMでの料金はひとり45ディルハム(約500円)でしたが、スーツケースなどの大きい荷物を積み込む場合はひとつあたり2,5ディルハムかかりました。
タンジェのバスターミナルとCTMのバス。ターミナル内には売店やカフェがあり(決してお洒落ではない)飲食が出来るようになっています。我々もバスを待っている間にサンドイッチなどを購入しました。
バスの中は簡素でこれといったサービスはありませんが、汚れているというでもなく、不快な移動ではありませんでした。
シャウエンまでの道中で見られる景色。長閑な風景を眺めながら(僕は毎度のように爆睡)約3時間、シャウエンのバスターミナルに到着しました。
シャウエンは内陸の山中にあり、かつてアラブ人の要塞として設立されました。町の建物の多くが青く塗られており、その理由としては諸説ありますが、ユダヤ教の神聖な色が青であるためという説が有力だそうです。ということはヨーロッパに征服された後に塗られたってことですね。
ちなみに風の噂で、今となっては観光客誘致のためだけに青く塗っているという話がビュンビュン吹いてきます。ま、僕は青い色は好きですし、世界中でよくあることなので、理由はこの際気にしません。
シャウエンのバスターミナル。やはり青いです。
シャウエンからのバスの時刻表。パネルが古いので現行はどうか分かりませんが・・・我々が次に移動する予定のフェズまでは一日に4本出ているようです。
シャウエンには一泊だけ、宿はまたairbnbで予約しました。エアビーなので部屋のこと書いてもあまり意味はありませんが、一軒貸し切りでとても広く、寝室とバスルームが二つあって6人が入れる物件でした。Wi-Fiが全くなかったけど。
シャウエンの町は全てが青いワケではありません。なのでちょっと歩いて青くなっている所を見に行きます。
この後姿は地元のおばちゃん。ベルベル人の伝統衣装でしょうかね、若い人は普通の格好してますけど、年配者の方々はこういう格好の人が多かったです。
ちなみにベルベル人のベルベルとは、元々は「外国人」もしくは「野蛮人」を意味する言葉バルバロイ、バーバリアン(古代ギリシャからある言葉です、ギリシャ人は自らを文明人としそれ以外の人間をみな野蛮人と表現していました)その長年変化によると言われています。ベルベル人自身は語源の意味を当然知りながらも自分たちの民族を誇り、自らベルベル人と呼んでいます。
モロッコの民族構成はアラブ人が3分の2、ベルベル人が残りの3分の1と言われています。地域的にはアトラス山脈を挟んで北部と西部をアラブ人、東部と南部のサハラ砂漠に面した部分にベルベル人が多くなっているそうです。
モアメ5世広場から見た山。この道ではありませんがここからアッサン2世通りを進んだところに青い所(旧市街)の入口があります。
旧市街入口ゲート。さすが元要塞なだけあって大きな壁になっています。
門の中から覗いた旧市街です。土産物屋がひしめきあい、観光客で混雑しています。
中に住んでいる人も当然います。その人たち向けの食料品を売る人や、サンダル(バブーシュ)、自家製ヨーグルトを売っているところも。
自家製ヨーグルト、なんとも怪しい響きですが買ってみました。これが・・・美味い!5Dh。海外旅行保険加入者は試してみる価値アリ。
ウォールアートがありました。城塞と山を眺めたシチュエーションでしょうかね。
少し進むと、次第に青くなってきました。僕としては、モロッコらしい色とりどりの物や生活感があって、この時点でかなりいい雰囲気になってきたと思います。
細めの路地も気が抜けません。やはり青い。
青ーい!袋小路に差し込んだ日光も青く反射して、佇む万琵さえちょっと青くしています。これだけ青いと水中にいるかのよう。
シャウエンには、ただ青いだけでなく多様な色合いの手芸品があります。それと青との組み合わせもまたオツ。
タイルやバスケット、糸車でしょうか、かなり使い古された道具もイイ。
使い古した糸車も使うんでしょうかね、作業中のおっちゃん。壁いっぱいに彼の作品があります。シャウエンの住人たちの多くは写真を撮られるのを嫌がりますが、彼は快く撮らせてくれました。こっち向かないけど(笑)
考えてみれば、自分たちの住んでる所に毎日のように観光客が押し寄せてきて勝手に写真を撮っていくのはやっぱり嫌でしょうね。撮るな、という人もいれば金寄越せと言ってくる人もいます。なぜか我々と写真撮りたがるアラブ系の観光客などもいて、シャウエンまで来て日本人撮ってどうすんだろうと思うようなこともあったり。
ちなみにインスタ映えするように(だと思う)派手なドレスにがっつりメイクしてポーズ変えて撮り、角度変えて撮りしている中国の人も大勢いました。話によると彼らは朝6時くらいから皆の邪魔にならないようにこうやってるんだということで、いやはや逞しいなと思うのでした。
猫箱フタタビ。新生児だな。
粉末塗料発見。やっぱり青が一番大きいですね。
青一面で倒立。タイで買った白シャツもうっすらと青に。
店番の女の子。この子も撮らせてくれましたが、恥ずかしそう(笑)
陽気なモロッコスイーツ兄さんにおびき寄せられ、かまど見学。この後もちろん買わされました。美味しかったですよお菓子。
青いシャウエン四連発。万琵のお尻も。
味のあるおじいちゃん。インナーを青で合わせてます。
こんなお土産屋もあります。
一通り巡って広場に出ました。しっかりしたお土産屋やいい雰囲気のレストラン、カフェなどが軒を連ねています。
とあるひとつのレストランに入って、広場を上から眺めた写真です。
メニュー表。タジン鍋が30ディルハム~(330円くらい)。意外と安い。この時はハリラというスープにサラダ、ミントティー、コーヒー、チップなど込みで55ディルハムでした。
食べてるうちに夜になってしまいました。煌々とライトアップされ、音楽がいたる所でなっていました。夜の方が賑やかですね。
中心部から離れた宿を取っていたので帰る時はちょっと心配でしたが、無事に帰ることが出来ました。さて翌日はまたバスに乗って、世界遺産の旧市街(メディナ)を持つ街、フェズに歩を進めます。
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