絶景舞踏

旅記事334 サハラ砂漠一泊ツアー


この記事は2017年4月18日の出来事です。

皆さん明けましておめでとうございます。只今、2019年の1月5日でございます。皆さまにとって2019年が素晴らしい年になりますように。

私たちは、2018年11月6日に2年8ヵ月、約60ヶ国の旅を取り敢えず終えて、無事に帰国いたしました。絶景舞踏、万琵としての活動として、ほぼ全ての国の絶景の中でも踊ってきました。

久しぶりに日本のお正月を堪能できて嬉しい限りです。いや~日本の食事は本当に美味しい!餅最高!!

これから、舞踏家、万琵としての活動とともに、旅の講演会など、クリエイティブに多岐にわたって活動していきます。

もしなにかありましたら、お気軽に問い合わせくださいね。

ブログもかなり遅れてしまっていますが、最後まで書く気満々なので、私たちの旅に一緒に参加した気分になっていただけると嬉しいです。

ではでは、本年もどうぞよろしくお願いいたします!

さて、今回の記事はモロッコのサハラ砂漠一泊ツアーの話。

私は大学を卒業する頃、砂漠に憧れのような感情を抱いていて、ずーとシルクロード横断旅をしたいと思っていた。しかも全てラクダで移動、野宿で横断したいと思っていたのだ。全く深く考えず、昔の人はしていたんだから、出来るハズだと想像を膨らませてワクワクしたものだ。シルクロード研究会という集まりに参加してシルクロードのことを学びながら、ある人の本を読んだ。シルクロードを自力で横断するには、、現地のガイドとラクダを5頭(だったかな?)を手配して、食料、ビザの手配、などなど用意しなければならないのだが、かかる費用も馬鹿にならなかった。確か何百万もかかり、かかる日程もそりゃ結構かかる。ということが分かった(笑)

卒業旅行に!なんて思っていたが、その時の私に何百万なんて用意できる筈もなく、結局インド旅行に変更した思い出がある。

今回の旅でも中央アジアやロシアに行く時間は取れずに終わってしまった。ラクダに乗って横断とまでは言わないが、シルクロードには惹かれるものがあり、いつかそっちの方も旅をしたいと思っている。

サハラ砂漠とシルクロードは全く違うものだが、サハラ砂漠を目にしたとき、そんな記憶がふと蘇ってきた。

サハラ砂漠ツアーの拠点となるメルズーガという村には、幾つかの宿があり、どこの宿も砂漠ツアーは催行されていると思う。どこも大差はないと思うが、ガイドの人柄や仕事の丁寧さなどの違いもあると思うので、ここはガイドブックに載っていたリアドマム―シュで申し込んだ。ちなみにこのホテルはプールがあるので、ツアーの前の暇な時間にはツアー申し込みだけで宿泊していない人でもプールに入ることが出来る。

ツアーの内容をざっと書くと、

17時出発で一時間ほどラクダでサハラ砂漠を散策した後、この日泊まる砂漠の中のキャンプ地に着く。自由時間の間に夕日を見た後は、みんなで夕食。星空観賞、思い思いの時間を過ごす。朝日が観たい人は頑張って起きて見てね。次の日の8時ごろメルズーガのホテルに戻ってきて、ホテルで朝食。こんな感じ。

ちなみに砂漠に入る時の注意として、砂の粒子がかなり細かいので、カメラの防塵対策をしておいた方が良い。目にも見えない粒子が気づかないうちにカメラに侵入していて、カメラが壊れたという話はあるあるだ。スマートフォンの方が壊れにくいらしい。それから人間にも防塵対策として、マスクなど鼻を覆うもの、目が弱い人はゴーグルなどもあったら良いかもしれない。あとは水を用意しておいたほうが良い。

ベルべル人に相談すればメルズーガの中にターバンなどが売っているショップがあり、連れて行ってくれて巻いてもくれる。

ちなみにモロッコの約6割以上はアラブ人ではなくて、ベルベル系の先住民族だ。ベルベル語という独自の言葉と文化を持っているが、今はベルベル語を話せない人もいるようだ。北アフリカの広い地域に古くから住んでいて、モロッコでは全域に暮らしているようだが、砂漠地帯に多くいた印象であった。ベルベルという呼称は実は彼らの民族名ではなく7世紀頃にアラブ人がアラビア半島から侵入してきたときに、先住民の彼らを、ワケの分からない野蛮な人という意味でバルバロスと呼んだところから来ている。つまりベルベルというのは先住民族の総称であり、いろんな民族がいる。あまり良い意味から始まっていないベルベルという総称だが、「ベルベル~」と民族の方も楽し気に言っていたので、ここでもベルベル人と書くことにする。

先住民が差別的な過去を持つのはよく聞く話だ。

ラクダに乗って出発

ムラケンの傍らにいる彼らは、大きなターバンを器用に巻いて、褐色の肌にくっきりとした顔だちでイケメンが多い(笑) 後ろのユーキ君もノリノリですね。

ちなみにムラケンが付けているマスクはベトナムのハノイで購入したもの。

そして彼らは世界各国の観光客を相手にしているためか、色んな言葉を耳で覚え話し、目もずば抜けて良い。

待機中のラクダ

ホテルの前で待機中のラクダ。何か言いたげな顔つきだ。

ラクダの正座

ちゃんと正座してますよ(笑)

一列になって

さあ!出発ですよ!!

ちなみに今回のメンバーはイギリス在住、ニューヨーク在住の日本人女性2人と、これから旅の中で何回も会うことになったイギリス在住だったけど旅にでてきたユーキ君、インドから来たカップルにフランス人のカップル、そして私たち。

日本人率多いけど、誰一人日本に住んでいないのが面白い。

ラクダのまつげ

可愛い。 まつげはやっぱり長い。 そして終始鼻がふがふが言ってる。毛は堅めでちょっとくせ毛(笑)

インド人の男性にあてがわれたラクダが凄く不機嫌で、歩きたくないらしくぐわ~ぐわ~叫んでた。幸い私のラクダは大人しく歩いてくれたけど、ラクダも億劫な時がそりゃあるよね。

キャラバン

一列になって進む。象に乗った時ほどではないけど、結構グラグラ揺れるのでしっかり鞍に取り付けられた取っ手を掴んでないと落ちそうになる。ちなみにふたこぶラクダ。ひとこぶラクダは実は減少傾向にあるらしい。

サハラ砂漠

砂の世界。

ヨルダンのワディラムでも砂漠ツアーに行ったけど、そこの砂漠は石や岩も多く、そことは様子が全然違う。

ここの砂漠は赤みがかかったさらっさらの砂。石や岩は見当たらない。見渡す限り砂で、時折草があるけれど、THE 砂漠!だ。

ベルベル人はどこかすぐわかる

ベルベル人の彼らはこんな砂しか見えない場所でも、自分がどこにいるのか把握していて迷うことはない。

砂丘を目印にしたりしているらしいが、私にはどこも一緒に見えるよ。

写真を撮ってくれる

カメラを撮るのもお手のもので、沢山のショットを撮ってくれる。

砂漠の中のテント

一時間ばかり移動したところで、今日泊まる砂漠の中のテントが見えてきた。雰囲気あっていい感じ。

ラクダの待機場所
ラクダとツーショット

ありがとよ。ラクダ。今日のお仕事が終わったラクダ君たちはテントの側で待機。

ちなみにラクダのいる一帯だけ黒いのは何かというと、これすべてラクダのうんち(笑)

ふんころがし

だから、デカいふんころがしもいる(笑)

テントの外
テントの中
ドアは布

テントはいくつかあって、それぞれの部屋を適当にあてがわれる。

中には暖かそうなベッドが二つ。勿論外はすぐに砂。

ちなみにトイレはちょっと離れたところの小屋に即席っぽいところが設置してあり、シャワーはない。

永遠に続きそうな砂漠

さあて、夕食を準備してくれる間は自由時間だ。改めて砂漠を見にいってみようか。

日がすこしづつ沈んで行く中で、靴を脱いで歩いてみると、太陽の光のお陰で砂が温かくて気持ちが良い。サラサラとすぐに埋まってしまい、足が取られて歩きづらいが転んでも痛くないので心配ない。乾燥した砂の香りが僅かに漂っている。

見渡す限り永遠にずっと砂丘が続いていて、風が砂を動かす音だけが聞こえる。

夢のような光景だ。

舞踏2

ここで踊らないわけにいかないでしょ。広大な砂漠は何一つ遮るものがない。

舞踏の動画は次の記事で。

ムラケン逆立ち

ムラケンの倒立。いつか、ここに木が生えることがあるのだろうか。

皆で夕食
夕食のタジン

暗くなったら、お待ちかねの夕食。メインはモロッコ料理の代表タジン!!

タジンは本当に美味しいよ。野菜も沢山入っているし安いし、日本人好みの味だと思う。超おススメ!

ベルベル音楽

食べている間には、ベルベル音楽を奏でてくれる。

この楽器は多分ジャンべというものだと思うのだが、モロッコでは違う言い方をするかもしれない。ここだけでなく他の地域でもモロッコでは、いやアフリカでは音楽がいつも身近にある。嬉しくなったり、人を歓迎したりする時は、みんながすぐに歌い出したり、音楽を奏で始める。しかもリズム感が抜群に良い。

カルカバ

この楽器はカルカバというもので、金属性のカスタネットだ。日本のカスタネットと違って大きく、片手で持って演奏するのは結構難しい。

日の前で宴

夕食を食べ終えたら、今度は皆を外に呼び出してくれた。いつの間にかもう一人のベルベル人の方が来ていて、二人で演奏を始めてくれた。火を取り囲みながらのこの宴はまさしく全く違った世界だ。多分この人は私たちとは全然異なる物を見て、生きているのだろう。

ちなみに彼が叩いているこの小さいのと大きいのがセットになった太鼓は、ダルボカという楽器。軽快なリズムを聞いていると勝手に身体が動きだし踊りたくなる。

みんなで踊る

モロッコ音楽、もっとちゃんと聞いてみたいなと思う。

単純に、楽しかった~!

ベルベル人の自由の証

そして見せてくれたこの形はベルベル人がよく付けているペンダントの形。トゥアレグシルバーというもので、自由を意味するんだとか。自分たちは自由な民族なので、国境関係なく砂漠を歩いてどこにでも行くことができるし、ベルベル独自の文化があり、法律も関係ないと言っていた。詳しいことは分からないが、ベルベルという先住民族であることに強く誇りをもっているようだった。

確かに砂漠の中で暮らす彼らは誇り高く自由で生き生きとしていた。

夜中。

真っ暗な砂漠を歩く。

日が落ちた砂漠はひっそりとして、砂の表面はもう冷たい。

テントの薪の灯りが見えなくならない所まで、歩き進む。

さく、さくと砂を踏む音が表れてはすぐに消えていく。

静かだ。

星が暗号文のように瞬き、月がどこまでも続く砂漠と、空をうっすらと照らしていた。


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この時滞在していた宿はコチラ⇒砂漠のテント!(リヤドマムーシュのツアー)