日程:2017年4月12日~5月7日(滞在日数26日間)
スペインからの移動時間:アルヘシラスからタンジェまでフェリーで2時間半
訪問した都市(宿泊施設):タンジェ(ホテルモーリタニアタンジェ)、シャウエン(airbnb)、フェズ(ラ・カーサ・エスパニョーラ)、エルラシディア(ホテルダナン)、メルズーガ(モロッコタジンやの砂漠テントで一泊、オアシス)、ティネリール(Maison d’Hôtes Retour Au Calme)、アイトベンハッドゥ(Auberge Restaurant Tombouctou)、マラケシュ(リヤドベンサレ)、エッサウィラ(エッサウィラユースホステル、アル・ジャミル)、カサブランカ(ホテルガリア、HOTEL TRIOMPHE)
万琵が踊った場所:サハラ砂漠、アイトベンハッドゥ
<モロッコの感想>
茂禄子。って誰?
「昭和中期の反体制作家を陰で支えた妻」って感じの名前だけど、これは、ウィキペディアで調べたモロッコの漢字表記のひとつ。
モロッコに滞在したのは26日間と、なかなかの長期滞在だった。
それでも、足りなかったと思う。
山あり谷あり砂漠あり、青い町ありタジンあり、時折心地よい人間にも出会う。
もちろん胡散臭い人もいるし、ねじ曲がって育ってしまったと思しき人にも出会った。その時は良い気持ちはしないが、そういうのも全部含めてモロッコという国を構成しているのだということが、モロッコ旅を終えてみるとよく分かる。
モロッコは、大雑把に考えて、2つに分かれている部分が非常に多い気がする。
国民の殆どがアラブ人(6割強)かベルベル人(3割強)に大別され、言語もアラビア語とベルベル語。地理的にも、国を分断するアトラス山脈の東西で生活が大きく変わる。
山脈以東はベルベル人の世界だ。建物は土レンガで造られ、自由と誇りをモットーとし音楽を愛する砂漠の民の生活。
山脈以西はアラブ人の世界で、緑も海もあるところはほぼ西側だ。侵略者と闘ってきた歴史がある町が多く、イスラム教に基づいた生活は、なんともアフリカ大陸にあってなお中東感をにじませている。
比較的はっきり分かれている印象を受けたが、両民族とも差別もなければいがみあいもしていない。少なくとも我々がモロッコを訪れた時にはそのような気配は全く感じられなかった。現にアラブ系とベルベル系の混血も進んでいるし、どの地域でも、タジン鍋と甘いミントティーがあればみんな笑顔だ。
ちなみに初等教育は無料でかつ必修らしいのだが、就学率は高くないらしい。
民族の違い・生活環境の違い・言語の違い・宗教あるいは信念の違い・教育の違いが非常に色濃く表れている。だから、とは安直に言えないが、人間の多様性は、日本で考えるよりも遥かに広範囲な分布図が描かれそうだ。
それが日本の約1,2倍の面積にひとつの国として治まっている。
そして、多様な人々を培って包み込んでいる、本当に多様なモノやコトが、モロッコにはある。我々が見に行けなかった場所や見落としているものも、沢山ある。また訪れたいと思わせる魅力のある国である。
個人的に面白かったのは、モロッコ料理の美味さ、シャウエン、サハラ砂漠、トドラ渓谷とハマム、アイトベンハッドゥ、エッサウィラあたりが上位にランクインする。
タジン鍋は、本当にどこで食べてもハズレがない。バリエーションも豊富で、肉や野菜を使ったものは当然として、フルーツを使ったものもあるし、モロッコにはスパイスも沢山普及している。ハリラスープもヘルシーで美味しいし、シュワルマも歩きながら食べられるボリューミーな食べ物だ。
シャウエンも青さがとても美しいし、サハラ砂漠は文句なしに神秘的で別世界を体験できるし、、という紹介は過去の記事を読んでいただければ嬉しい。
単にごちゃごちゃしたところが苦手なばかりにフェズやマラケシュがランクインしなかったが、あれはあれで十分独特な魅力があると思う。
モロッコ、やはり26日間じゃ足りない!
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