この記事は、2017年5月10日の出来事です。
ダカールは西アフリカにおいてかなりの都会と言えます。
日本人宿「和心」のあるワッカム地区は比較的ごみごみしていない地区ですが、それでも目の前には舗装道路があり(ダカールより後に訪れた西アフリカ諸都市では道路の舗装率が50%ほどになります)燃費の悪い、古いエンジンをブンブン吹かして窒素酸化物と砂を巻き上げまくる路線バスが頻繁に通っています。
この日は店主の原田さんに教えてもらった、もっと静かな場所「ンゴール島」に行ってみました。
ンゴール島はダカールの北西部にある小島です。そもそもダカールはセネガルの西海岸に鼻先のように突き出ている場所にあります。
和心からンゴール島へは、路線バスを使って行くことが出来ます。ちなみにダカールには、主要道路を除いてバス停らしいバス停がありません。「そこのガソリンスタンドの前で」という感じで、建物などが目印になることが多いのです。
和心の近くのガソリンスタンドの前には、小さいながらバス停の表示があります。
ある程度、停まる場所は決まっているようですが、バス停でない場所で手を挙げてバスを停めることも可能です。
降りるのも、コインや鍵などの硬い物をバスの壁や天井にカンカンと打ち付けて運転手に知らせ、車を停めてもらうという手段です。
初めてこの土地に来た者にとっては不明瞭極まりなく難易度が高い乗り物ですが、住み慣れた人にとっては便利なのではないでしょうか。どの番号のバスがどこを通るのかは、乗って覚えるしかないですね。
バスの中は基本的に混雑しています。客席側に車掌が乗っていて、金網で閉じられている電話ボックスくらいのスペースの中に座っています。車掌に行先を告げると料金を教えてくれるので金網越しにお金を手渡します。最小金額は100CFA(西アフリカセーファフラン。100セーファは20円くらい)から。
バスが空いていたので中を撮影出来ました。
車掌とお金が金網に閉じこもっているので、さぞ強盗やスリが多いのかと思いきや、車掌まで手が届かない人のバス賃を乗客みんなが手渡しでバケツリレーしている光景を目にすることも多々あり、案外平和なのかななどと思ったりもしました。ただし、スリは確実にいるので注意は怠らないことです。後日バス内で財布すられたし。
和心から乗ったバスで、「イル・ドゥ・ンゴール」と車掌に告げると100セーファでした。20分ほどでンゴール島付近のロータリーに到着し「ンゴール島だよ~」と車掌が教えてくれました。
ヤギが何かを待っています。バス乗るの?たまに本当に乗ってくるから面白い。
降りたところを見渡すとンゴール島までの船着き場を示す案内板を見つけたのでそれに従い進んでいきます。
途中の道、クサっ!
汚水と生ごみの匂いがそこら中からしてきます。さらにその辺で生活しているであろう人たちが平気でご飯を食べている・・・
ンゴール島はマイナーな観光地であると聞いてはいましたが、かなりの不安が立ちこめてきます。僕たちはとんでもないところに来てしまったのではないだろうか。
ブロックを積み上げて建設中らしき場所ですが、洗濯物が干してあります。
ちなみに、これから進むアフリカ内では洗濯機がある宿は皆無。バケツを借りて、全て手洗いです。手洗いに慣れると、それが当たり前です。急ぐ予定もないしね。
5分ほど歩いたところで、ビーチにやってきました。沢山の子供たちがサッカーなどして遊んでいました。
船が沢山停泊していますが、桟橋は全く見当たりません。これは、船に乗るとき海に入らないとダメなやつですね。
渡し舟の人?ガイド?が駆け寄ってきて、ンゴール島か?と聞かれました。そうだ、というと、すぐ後ろにあった、乗船券の売店まで案内してくれました。
往復でひとり1,000セーファ支払い、船まで案内してもらいます。
ガイドはいるか?いらない、の問答を何度か繰り返します。
やはり膝近くまで水に浸かって船に乗り込みます。降りるときも同様なので、ンゴール島に行かれる場合には必ずビーチサンダルと半ズボンを着用しましょう。
さっきの、ガイドいる?いらない、を繰り返した男性も船に乗ってきます。
こんだけ断っているのに、付いてくるパターンですね。
めんどくさい奴に捕まってしまった…。
船上でライフジャケットを与えられ、ンゴール島まで出発。けっこう乗り込んでますが、みんな地元っぽい。
どこの世界でも、小さなボートだとこういうライフジャケットの着用は必須ですが「実際に使う」ということはまずありません。が、
50メートルくらい進んだあたりでしょうか。足元がなんかピチャピチャすると思ったら、なかなかの勢いで水が入ってきてるじゃないすか!おい!沈んできてるぞ!
船員はヤレヤレといった感じで用意してあったバケツで水を掻き出していきます。浸水の勢いが意外に早く、沈没が先か、到着が先か、気が気じゃありません。ライフジャケット使うときが来るか?
お陰で退屈せずにンゴール島に到着することが出来ました。周りの景色とか全く見てない(笑)
予感は的中して、さっきの男性は船を降りるや一目散に近づいてきて、しつこく付き纏ってきます。早く自由になりたいので、しょうがなく200CFA渡して引き取ってもらいました。
チケット売り場の紹介料ですか…
帰りの船は割と頻繁にやってくるらしく、特に時間を気にする必要はないようです。少なくとも暗くなる前に宿に戻って来られればいいかな、と思いますが、ンゴール島自体小さな島なので、長い時間はかからないと思われます。
島には少しの食堂と小さなビーチ、民家もありました。ダカールと比べると植物が多くハイビスカスなんかも生けてあって、思ったより綺麗にしてあります。
道は狭いです。車もないので広い必要もありませんが。
建物や塀の造りは街のものよりもかなりしっかりしているので、もしかしたらお金持ちの別荘ばかりなのかもしれません。
別荘地らしきエリアを抜けると、土産物の露店などが現れてきます。
土産物、だと思います。流木や打ち上げられたゴミを素材に作った何かだと思われます。
これは・・!メキシコの有名な人形島、ソチミルコのような光景が。これも漂着したものでしょうか。怖いんですけど。
なかなか精巧に作られた木彫りのオブジェや、アフリカパンツも売っています。
少し歩くと、もう島の反対側に出てしまいます。
反対側の海は岩の崖になっていて、強風と荒波が打ち付けてきます。こちら側で泳いでいる人はいません。
モザイク画のベンチもあります。
このベンチに座ってリラックス、出来そうにありません。
ので、すぐに船着き場のビーチに戻ります。
有料なので誰も座っていませんでしたが、ビーチベッドとパラソルもありました。こんなに空気が霞がかっていますが陽射しが強いので利用するのもアリかと思われます。ていうか、我々が船降りたところにこんなのなかったような気がするんだけど・・
船がやってきたので乗ってしまおうと思いきや、船は曲がっていきました。あら、やっぱり他に船着き場あったのか。
こちらの波は穏やかです。子供が遊んでいました。
船が向かっていった方をめがけて歩を進めます。我々が降りたであろうビーチに辿り着きましたが、次にやってきた船は、さっきのビーチに。なんじゃそりゃ。ちなみにビーチには何の案内もありません。
動くのをやめてそこでひたすら待つことにして、ようやく船に乗ることが出来ました。帰りの船は沈むことなく、無事に帰ってくることが出来ました(笑)
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