この記事は2017年6月3日の出来事です。
ロジェさんの家があった村は夜まで非常に暑くエアコンなしで寝ることはなかなかハードだったが、ティオ村は夜になるとファンを回すと涼しくてよく眠ることが出来た。
部屋の外の広間にはロジェさんが手配してくれたガードマン役の人が寝ているが、自分たちの部屋の鍵もしっかり閉めて寝るように言われた。
そんなに厳重にする必要がある村とは思えないが、私たちはよそ者であり、理解不能、思いもよらないことが起こるのが、アフリカというものなのかもしれない。
朝ごはんはとうもろこしの粉を固めたもの、アカサだ。
大きな鍋に作られたプルンプルンしたアカサはなんだかとても可愛い。
アイノさんの作ってくれる料理はとても美味しい。
だが、栄養状態は良いとは言い難い。
ユーヘイさんはベナンに来て体力が劇的に落ちたと言っていた。
私も旅を始めてから体力が落ちたと感じている。明らかに疲れやすくなった。そしてそんなに食べていないのに太ったと言う事は栄養の偏りが関係しているのではないかと思われる。
体に良いものや思想のためにと、気にしすぎることが可能なのは、気にしすぎるくらい食が豊富な国に産まれないと出来ないことだ。
今日の予定は車を走らせて、超有名な呪術師のところに連れて行ってくれるようだ。
ロジェさんの親戚やら何人か人数が増えて、ギュウギュウに車に乗って出発。
セネガルからガンビアへの移動よりは幾分もマシだが、定員なんていうのは関係ないのだ。
車をどのくらい走らせたかは忘れたが、なにやら異様な雰囲気が醸し出されている場所に到着。
人々が集まっている。
ちょうど、何かを呪術師にお願いしているお客さんがいるようだ。
奥の方には得体のしれないオブジェのようなものがある。
枯草が幾重にも積み重なっているのか、何かを燃やしたのか燻したのか、なんだかドロドロしていて、見てはいけないものが混ざっていそうで気味が悪い。
一体どのくらいの年月をかけてこのオブジェは出来がったのだろう。
人間の念が集まった生き物のようにも見える。
オブジェの前には小さな山羊が縄に縛られて佇んでいる。
多分このヤギはこの後…。
着々と呪術の儀式は行われているようだ。
気味の悪いオブジェに続いて、その手前には更に気味が悪い塊があった。
よく見ると人型のものが沢山見える。
な、なんだろう…。
そして、オレンジ色の、なにで作ったかよくわからない液体がぶちまけられている。
ねっとりと粘りつく。
なんだか頭が痛くなってきた。
あまり長居はしたくない場所だ。
人間の行動と思考というのは興味深いものだと思うが、ここで日常的に呪術が行われていると思うと、人間の信じる力は凄いエネルギーだと思う。一方でその危うさはとても馬鹿げているもののようにも感じる。
次に向かったのはレストラン。ランチだ。
ロバもむしゃむしゃと草を食べている。
羊の肉が入ったピリ辛スープ。
スタッフのお姉さんが鍋からよそってくれる。なんともアットホームで良い。
そしてでっかいバケツにみたいなものから、次々とお皿が出てきた(笑)
蓋がついたお皿をパカッと開けると、真っ白いふっくらしたものが出てきた!
ホカホカと湯気が出ている。
美味しそう!!!
これはインニャンピレ、というタロイモをついたものだ。
お餅のようにモチモチ、ねっとりしていて、甘くてとても美味しい。
スープを付けて食べても良いが、これだけでも非常に美味。
インニャンピレはベナンの料理で一番美味しい!
暑かったので、ビールで涼む。
村に帰ると、今日はサッカーの試合をやっていて、大勢の観客が押し寄せていた。
試合的にはぐずぐずで全然面白くなかったけど、昨日のザンベト様のお祭りに来ていた子供たちに目ざとく見つけられた私たちは、この日もまた写真を撮ってとせがまれて時間が過ぎた。
蟻の触覚みたいな髪の毛を持った子供。
この子みたいなメイク、そういえば初日に髪の毛を結った美容院でされたな。
遊ばれたのかと思ったけど、どうやら小さい子供がこのメイクをよくしているようだ。
とっても勇ましいですね。
さぁて、明日はエグン様が村に現れてくれるかなぁ。
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この時滞在していた宿はコチラ⇒ティオ村長別宅