この記事は2017年6月4日の出来事です。
ベナンの多くの人々はカトリックの人が多い。この日は日曜で午前中には近くの教会でミサがあるということだ。しかも今日のミサはお祭りの期間でもあるので特別な日らしいのだ。ということで、どんなものか行ってみることになった。
時間があったので村を散策していると、揚げたり、蒸したり、色んな屋台が出ていた。
炭火の上でぐつぐつ言っている大鍋は、まるで魔法使いのものみたいだ。
中身はとうもろこし粉のお粥、ブイだったけど。
フラフラ歩いていると、おばちゃんが声を掛けてきて芋の揚げたものをくれた。
このまま歩いていたら、そのうちお腹一杯になるだろうが、アイノさんが用意してくれる朝食があるので、そろそろお暇しましょう(笑)
アイノさんの作っていくれた朝食をいただいていると、ロジェさんのいとこ達も来た。
ベナンの夫婦はお祭りの期間とか、特別な日とかにはお手製のお揃いの服を着るようだ。とっても良く似合っている。
ティオ村の教会。
この規模はなかなかベナンでは立派なのではないだろうか。
みんなのお金で建てたのだろう。
教会の中といったら、息を飲むような装飾美があったりするが、さすがにアフリカの教会は広い空間にプラスチックの椅子が並べられていて、装飾もリボン状のものが垂れ下がっているだけだった。ステンドグラスや、緻密な彫り物が施されたものは見当たらず、荘厳さはない。
その代わり燦々と光が窓から降り注ぎ、人々の正装は皆それぞれ鮮やかで綺麗だった。
だが、このミサの実態には驚いた。
説法を聞いて厳かに行われるというより、お金を募金した人の発表会だった。いつでもお金を集めることが優先なのか、募金してくださいおばさんがずっと教会内を籠を持って歩いている。
神父さんが、説法の代わりに、募金した人の名前と金額を一人一人声高々に読み上げるのだ。金額が少ない人は拍手だけで、金額が多い人には音楽隊みたいな人たちが出て来て、どんどんちゃらちゃらと太鼓やジャンベでアフリカ独特のリズミカルな音楽を奏でて、愉快に歌い出す、というものだった。
ブードゥー教も盛んなベナン。カトリックといっても、ベナンならではの宗教に変わっている。
しかし、お金の大きさによって、立場の強さを主張したり、自分の存在を誇示するという現実が、あからさまに堂々と教会のミサで行われているのに、正直度肝を抜かれた。
ミサと言う名の人間のパワーバランス見せしめ会は無事に幕を閉じた。
村で一番募金したおばちゃんの周りを子供たちが取り囲む。
おばちゃんは飴玉を四方に投げた。
子供たちが一斉に天を仰いで飴玉をキャッチする。
幾つかの空中で取りきれなった飴玉が地面に落ちて乾いた音を発する。
子供たちは今度は一斉に地にひれ伏して、飴玉をゲットした。
お正月に日本でも田舎ではお餅を投げたりして、人々におすそ分けするが、そんな風に見れば良いのだろうか。
ミサがミサだっただけに、なんだか和やかな気持ちでは見れなかった…。
お金というのは確かにパワーがあるものだと思うが、色々な意味を持つと思う。お金イコール権力という考え方は、貧しい国においてありがちではあるが、なんだか人間というものの虚しさを感じざるをえなかった。
さて、ロジェさんが次に連れて行ってくれたのは、ボボイン村というところ。
ここのインニャンピレは美味しいんだとか。
のどか~
私たちが到着すると、早速インニャンピレを作りだしてくれた。
インニャンピレというのは、タロイモの蒸かしたものをついてお餅みたいにしたものだ。
日本とは異なったつき方だが、原理は一緒で水を加えてよいしょ、よいしょ、とついていく。
前日も食べたが、これがとっても美味しい!
沢山の子供たちがタロイモつきを見守っている。
う~ん、楽しみ~~!
ほ~ら、ねばねば、モチモチになってきたよ~!
そして出来上がったのが、これ!
美味しすぎる!!前日のインニャンピレも美味しかったけど、今日のは甘みが強くて益々美味しい!
ねっとりした舌触りがたまらない。
雨水で作ったかもしれないから、お腹壊すかもと言われていたが、こんな贅沢品食べないワケにいかないでしょ。
また食べたいなぁ。
これが多分タロイモの畑。
奥にはゴツゴツ大きな岩があって、よじ登ってみる。
私はここで舞踏を一踊りした。
ムラケンも一倒立した。
岩山から見える景色を遮るものは木だけ(笑)
ジャングルが続く。
この葉っぱ、誰かが絵具をぶちまけたんじゃないよ。自然のデザイン。
子ヤギって仔犬みたいで凄く可愛いんだよね。すぐ前にいるヒヨコも足を地に踏ん張っていますね。
後半はティオ村に戻って、お祭りの続き。
音楽隊が場を盛り上げている。
もの凄い人が集まっている。
2日前はザンベト様が来てくれたが、この日はエグン様が来てくれるみたいだ。
エグン様は絶対に触られてはいけないし、一緒に踊ってもダメみたい。
触られたら死んじゃうんだって~~。
親戚や家族はみんなお揃いの服を着るものなのかな?
女性たちも踊りに余念がない。
私たちはギネスビールで涼む。こっちにもギネスビールってあるんだな。
日本で飲むギネスビールよりも、かなり濃いめ。がっちりビターって感じだった。
そしてやってきた~。
もの凄く斬新だ。
後ろには人の顔を乗せている。
人々を追いかけまわし、触られると死んでしまう私たちは必至で逃げる。
鬼ごっこですね。
写真を撮りまくっていたら、エグン様のおつきの人間が、写真撮るなら金を払え!と凄い剣幕でまくしたててきた。
怯えていると、すかさずロジェさんが中に入ってくれて助かったけど、エグン様より人間の方が怖いぜ。
ベナンの人は子供のみならず、大人も人間が神様のフリをしているとは思っていなくて、本当に神様がやってきたとおもっているかの様だった。
そんな人々を見ていると、自然と幼い頃にもどったように、本当に神様がやってきたと私も思い始めた(笑)
次から次へとやってくる。
中には踊りがとても上手な神様もいた。
舞踏家としてかなり勉強になる。
自分の服を脱いだかと思ったら、それをクルクル回すという芸。
お見事!!
後ろから見ると、ヤドカリが貝殻から抜け出たみたいな感じがして、ちょっとおかしんだけどね。
そのうちおばちゃん達も踊り出し、エグン様はどこか彼方に姿を消した。
いや~、面白かった!!
見れて良かった~。
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