出発前の状態でパプアニューギニアに行くにはいくつかの不安要素がありました。
1、治安が悪い(らしい)
パプアニューギニア特に首都ポートモレスビーや我々が行くラバウルには「ラスカル」という犯罪者集団がいて、昼夜問わず集団で人を襲い人を傷つけることに何の抵抗もなく、金目の物を奪い取るらしいとのことでした。
パプアニューギニア政府は貧困者を長屋に集めて職業訓練を施すなどして全体の生活水準を向上させようと計画したのですが、政策が裏目に出て却って貧困者に徒党を組ませる結果となり、ラスカルのような組織が生まれたといいます。ラスカルも成り立ちを知れば悲しいものではありますが、同情はできません。
よって我々は警備のしっかりした、それなりに金額のするホテルを手配しなければなりませんでした。
2、パプアニューギニア入国に関して
これは色んな国で共通することですが、入国時に出国航空券をコンファーム(確約)済であるかどうかということが問われます。
3、病気
ハマダラカを媒介とするマラリアはパプアニューギニア全土で特別でもなく普通に存在します。というかパプアの言語ピジン語では病気を意味する単語が「マラリア」というそうです。
そしてもうひとつ「ボイル」の存在。
「ボイル=茹でる」これは皮膚病の一種で、感染すると皮膚が沸騰したようにブクブクと膨れあがり、そこから細胞が壊死していく病気です。パプアニューギニアで手足の欠損した人を見かけたら先ずはボイルの犠牲者と思って間違いないそうです。感染経路は傷からの細菌の侵入です。擦り傷、切り傷、ささくれ、虫刺され痕、唇割れたり・・・わずかな傷もつけられません。箱入り娘か!感染が簡単で非情に恐いです。
4、物価が高い
パプアニューギニアの通貨は「キナ」という単位で、1キナは約35円。補助単位は「トヤ」といいます。100トヤ=1キナ。なお、クレジットカードを使うと非常にコストが掛かります。キャッシング手数料は18キナ(630円くらい)だし、ホテル代を支払うと2,5%の手数料を取られました。支払い時のレートもたまたまなのか非常に悪く1キナ38円くらいに換算されていました。例えば1,000キナを支払う時、35円の通貨レートだけだと35,000円ですが、この計算だと38,950円になります。
モノ自体も観光客向けに用意されているものは少なく、その全てが高額だということでした。最も厄介なのは命のランニングコスト、食費です。
以上の4点から、我々がバンコクにいるうちにやっておくべきことが決まってきました。
パプアニューギニアにはアゴダやBooking.comのような予約サイトで探せるホテルが極端に少なく、あっても高級ホテルばかりでした。安宿過ぎないホテルを探しているけど高級ホテルには泊まれない。。万琵が方々探し、比較的安くて(それでも1万円超え!)ラバウルの観光ツアーを取り扱う高級ホテルの姉妹店であるという利便性から妥当なホテルを決めることが出来ました。その宿も当然宿予約サイトには掲載されていないので、ホテルに直接メールでコンタクトを取って予約しました。
ちなみに日本で紀伊国屋などを探してもパプアの旅行ガイドブックというものが存在しなかった(旅行記ならあるけど・・)ので、日本語版のないロンリープラネットを購入しました。しかしながら、我々が渡航する時期がロンリープラネットの最新版が出る直前だったので、4年も前の本を新品で購入するハメになりました。
出国航空券に関しては、我々は帰国するわけではないので次に渡航する国とその日を定め、予めその航空券と宿を手配しておく必要がありました。これは、先の予定を決めずに旅する我々にとってはなかなかどうして難儀な作業となりました(笑)
手っ取り早く病気の予防をするには、虫に刺されないこと。マラリアは勿論、虫刺され痕からもボイルの細菌が侵入する可能性があります。蚊を防げば、後は傷を作らないことに留意すれば病気の心配はかなり減ります。
必要なのは、長袖!南緯4度の赤道直下で長袖長ズボンを着用します。絶対暑いゎ。
ホテル代が異様に高いので、その代わり食費は極力抑えたいところです。たとえチョコバーを毎日ほおばることになったとしても。因みにパプアニューギニアはオーストラリアやニュージーランドと同じオセアニア地域に属し固有種も沢山あるにもかかわらず、それらの国のように持ち込み制限が厳しいワケではありませんでした。生ナッツOKなのは、ナッツ大好きげっ歯類の万琵にはラッキー!
というワケで我々は物価が安いタイにいるうちに、長袖シャツと食料を調達しに大型スーパー「Big C」のあるセントラルワールドに向かうのでした。
とその前に、数日滞在したトリカホステルを離れた我々は新しい宿「Motley House」にチェックインしていました。この宿はこれから起点となるスワンナプーム国際空港へのアクセス「エアポートレイルリンク」の駅パヤータイから徒歩10分ほどで、なおかつ前回バンコクに来た時に訪ねたセントラルワールドにも歩いて行ける距離にあって、非常に便利です。我々の目指すビッグCもそのセントラルワールド、の向かいにあります。
モトリーハウスはシックで落ち着いた、ゆったりした雰囲気のゲストハウス。共用バスルームですがそこらへんの調度品もなんティークです(なんとなくアンティーク)。
モトリーハウス専用ボトルウォーター!こだわりもここまできたか。中は普通のドリンキングウォーター。ミネラルウォーターではありません。
そういえば日本にドリンキングウォーターってないですね。これは「この水って腹を下さずに飲めるんだぜヒャッホー!」という、ミネラルの欠片も入っていないただの水です。ミネラルウォーターよりは幾分安価です。
ではビッグCに向かいましょう。
その途中に物凄い賑やかなマーケットがあったので人混みが苦手な二人ですが入ってみます。ここで長袖シャツが手に入るかも・・・しかし凄い人です。こんな足の踏み場もないところなのにバイクが通るしフルーツの行商人が荷車引いてくるし。。秩序はないんかい!とか思いつつリュックをしょってグルングルン振り返ったりする我々。
はい。長袖シャツをゲットしました~。150バーツ(450円)。小さなうさぎをぴょんと全体にあしらってあります。バンコクの割にちょい高めでしたが縫製はしっかりめです。
息もつけぬ人混みを何とか抜けて、再びビッグCへと向かいます。
遠くにCの文字が。その向かいには伊勢丹のあるセントラルワールドがあります。
先ずははらごしらえ。ビッグCなので万琵もC。フードコートの割に質は上々でした。
ビッグCは本来スーパーマーケットです。さすがに食料品の品ぞろえが豊富でした。ニュージーランドでつい買ってしまったカウントダウンのエコバッグに詰めるだけ買います。
ナッツ、シリアルバー、クッキー、りんご、缶詰、米・・・
そういえばパプアニューギニアでは米が貴重品で、米欲しさに暴徒と化した人々が店を襲うという事件があったらしいです。米買って大丈夫かな?まぁ、ええじゃないか。ということで1キロ購入しました。パプアでは誰にも見られないように・・・
さぁ、後は旅立つだけじゃ!
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この時滞在していた宿はコチラ⇒Motley House
パプアニューギニア行もスカイスキャナーで見つけました。パプアへの国際線でLCCは飛んでいません。
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