この記事は2017年5月13日の出来事です。
ダカールにはテーマパークがあります。
和心周辺のワッカム地区やンゴール島、ゴレ島などを行動範囲にしていた我々にとってその情報は衝撃的でした。
砂だらけの路上にオンボロ掘っ建て小屋の食堂があるような街に、テーマパークですと?
これは、行ってみるしかない!ということで、若干ダカールでの過ごし方を持て余していた我々は、マジックランドという名前のテーマパークに飛びついたのでした。
マジックランドまでは和心からはタクシーで片道1,500セーファほど。交渉次第ではありますが、交渉上手のカスミさんが上手いことやってくれました。フランス語圏に来てからというもの、英語が通じず言葉に苦戦しまくっている我々は人に頼ってしまうことが多くなってきました。これはイカンな。
長旅をしてみて、新しい言語圏に突入するにあたって「このフレーズは使える!」というのがなんとなく分かってきました。グーグル翻訳があるのでそこまで困ることはないのかもしれませんが、現時点でも翻訳能力が未だしっくりこないので自分で考えた方が通じる、なんてことの方が多いと感じます。
マストのフレーズはこの2つ。
I want (to)~
Do you have~?
これをフランス語に訳して使っていました。この2つは、使わない日がありません。断言できます。
フランス語では I want の後の to は不要です。なので、I want(フランス語ではジュヴドゥレ)の後に名詞が来ようが動詞の原型(ジュヴドゥレの後の動詞は原型になる)が来ようがOK。その後につく単語だけグーグル翻訳に頼みましょう。ちなみに Do you have はヴザヴェ。
これだけ覚えておけば大体なんとかなります。お店で水が欲しい、とか食堂でチェブジェンある?とか、マジックランドに行きたい、バスターミナルでどこどこに行きたい、とか大体この2つのフレーズの応用で伝わります。超便利なフレーズです。
ただし、このフレーズで伝わるのはマジックランドに行きたいんだという事だけであって、料金交渉は出来ません。そこで、フランス語を勉強しているカスミさんやツボ君がやってくれるというシナリオでした。いつまでも素人旅行者でスンマセン(笑)
ということで、マジックランドに到着です。想像以上にしっかりした造りの門。門の上にライオンが鎮座しているのでその真似をしてもらいました。奥の猫が痩せて筋肉質なので、その辺がアフリカっぽいのです。
マジックランドはそれぞれの遊具施設を利用するのに、回数券のようなチケットが必要です。チケットは1枚あたり250セーファ(50円くらい)で、我々は各々10枚つづりを購入しました。ダカールの物価としては、高めですね。チケット2枚分のお金で食堂飯が食べられますから。
わあっ、空いてるう。
門を抜けるとこのように、カラフルな遊具が並んでいます。が、あまりにも人が少ない・・・ちゃんと営業してるんだろうか。そしてメンテナンスはきちんとされているんだろうか。客が少ないのはいいですけどね。
普段、手前の椅子にスタッフが座っていて、その人にチケットを1、2枚渡して遊具を動かしてもらうというシステムだと思います。
スタッフは木陰に座って仕事する気は全くありません。
我々の認識する観覧車はゆっくりと高いところに上がって景色を楽しむものでしたが、これはきっと速く動いてスリルを楽しむものであろうと思われます。
・・・分かります。暇すぎると着ぐるみもこうなりますね。
手始めに、何かに手をつけてみましょう。
クライミングウォール。進む先は横方向のみという、クライミングというよりはスライディングウォール。これは流石に無料でした。
この遊具に乗ってみました。これはチケット4枚。ぐわんぐわん横回転しながら天秤のように傾くタイプの乗り物でしたが、一番の楽しみ所は、安全ベルトがほぼ機能していない点でした。遠心力で飛ばされないように身体を支える己の腕力が、唯一の信用できるベルトでした。
数少ない、子供が無事に済みそうな遊具には、大人が無事では済まなそうな権利的な問題が。言っとくけど後ろのイヌも怪しいからね。目つきとかも含めて。
またマジックランドには動物もいます。
どこかから飛来してきたものが混じってそうで、どこから飼育の対象になっていて、どこまで保護されているのか、あらゆる面が曖昧なマジックランド。
そして、アート作品もかなり多く存在しています。
謎の施設。残念ながら中には入れてもらえませんでした。
エジプトが渋滞してます。ナイル川も再現。
頭に特徴あるのが流行なのかな?
まるっきり謎の絵です。古い日本画風の鬼と女性(アフリカではこの手の性描写っぽいものには頻繁に白人女性が描かれています)、猿は細めのペンで描かれていますが、その他はスプレーで描かれたようなので、描いてる途中になにかあったのかと想像してしまいます。鬼の下半身が見当たらないあたり、子供が集まるマジックランドで扱うテーマにしてはなかなか思い切りのある題材のようにも見えます。
これはもう、ただただ心臓に悪いです。マジックランド内じゃなかったら警察呼んでます。
お化け屋敷も休業中で、その他にゲームセンターのような場所がありましたが、機能していないものばかりでした。マジックランドの横にはプールがあって、そこだけ人が集まっていましたが、我々は水着を持ってきていませんでした。
お客さん少ないから仕方ないのだけれど、こうも動いていないとチケットが余ってしまうな。
一通り見回すと、ダーツ小屋とゴーカートが営業しているようだったので、そこで消費することにしました。
あまり膨らんでいない風船をダーツで割ると景品が貰えます。これけっこう簡単なんでないの?とそれぞれ一回ずつ挑戦します。
カスミさん、壁にさっくり。
万琵、僕、風船に当たった!・・ぼよん。って割れないのかい!
ツボ君、全力で投射。割れた!
貰った景品、なんだったか忘れました。ただ覚えているのは、しょぼかったなぁという記憶。まぁ、そんなもんですよね。
続くゴーカートは、チケットが足りなくて、カスミさんと万琵のチケットを足してツボ君と僕が二人で参加することで、ちょうど全て使い切れました。
僕は車の免許を持っていないどころか、こういうのとりわけ苦手なんですが。
めちゃくちゃ埃の溜まっていた車をばさばさとはたいて、スタートです。
真剣なまなざしで僕を追い越していくツボ君。最終的にはツボ君に一周越されました。まるで、今日のモヤモヤな世界から走り去っていこうとするかのようでした。
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