絶景舞踏

旅記事71 キャメロンハイランドの山火事跡に出くわす


キャメロンハイランドの夜はとても涼しくて、エアコンなんて全く必要なくファンでも肌寒いくらいだった。次の日ゆっくり眠った私たちは、他の宿泊者はとうに出掛けた後のシーンと静まりかえったリビングで簡単な朝食を食べた。

この宿は朝食付きで、食パンとバナナだけだったけど、コーヒーも紅茶も飲み放題で、ありがたかった。

キャメロンハイランドでは13個のトレッキングコースがあって、おススメは#4、5、9となっていて、ガイドブックには、各旅行会社で申し込んで、必ずガイドと一緒に行動することとなっていた。

本当にガイドなんて必要かな・・・

トレッキングには行きたいなと思っていたのだが、ガイドを雇ってまではしたくなく、どうしようかねとムラケンと相談していた。

と、ちょうど宿のオーナーの元気なおばさんがリビングに入ってきて、

あら、お寝坊したのね。今日はどうするの?

と聞いて来た。

トレッキングかなぁ・・・でもあんまり決めてない。

と言うと

ここのトレッキングは気持ちよくていいわよ!#4から入って、#6から#5のルートが絶対いいわよ!私が一番好きなルートで、とっても美しいわよ!!

と言いながら地図を出してくれて、詳しく行き方を教えてくれた。全ルートで所要時間は3時間30分。宿から#4のスタート地点まで30分ぐらいで#5の終着点から宿までは1時間くらいかかるから、全部で5時間もあれば行って帰って来れる。

ガイドは必要なさそう。良かった。

マレーシアに来てから”流れに身を任せて”の事が多い。

勿論宿のおばさんは英語がペラペラだけど、現地の人みんながみんな英語を話せるわけじゃないから、何となくでの意思疎通が多くなった。

いろんな偶然で情報が舞い込んできて、なんとなく動いていると、なんとかなった。

英語が苦手な私たちは、話せる人ほど情報を入手することは少ないと思う。でも自分の欲求を満たすだけの情報よりも―なんとなく情報が入ってきた、良かった―というのも面白い。

と言うことで、私たちはおばさんの勧められるがまま、トレッキングに出かけることにした。

キャメロンハイランドトレッキングマップ

宿のおばちゃんが説明しながら見せてくれたマップ。

小さくて分かりづらいが、トレッキングする方は参考にどうぞ。

まず宿から#4のスタート地点まで行くには、バスターミナルの前を通って、少し進んだところに学校が見えてくるので、そのまま進んでいくと左手に見えてくる。

No4 スタート地点

#4の道は徒歩15分から20分程で、川沿いの道を歩く簡単な道だった。

№4の道 川沿い

道は歩きやすい。川のせせらぎを聞きながらてくてく歩いていくと、

大きいとかげ

途中、こんな大きなトカゲにも出くわした。

かわいい。

№4の道 公園

川添いの道が終わると、公園に行きあたる。#4はここまでで、#6に繋がる道になる。ここにはトイレもあるので、#6の道に入る前に行っておくとよいと思う。

№6のスタート地点

この公園から橋がかけられた山道が#6のルートだ。

№6のスタート地点 滝

橋を渡る前の左側の道を少し進むと、滝があった。

この滝の上の橋は今は壊れているみたいだった。

残念なことに川にはゴミが結構落ちていて汚かった。うーん・・・勿体ないなぁ。

クルクル

滝を鑑賞し終わって、いざ#6のルートに入っていく。ジャングルらしく、草がボーボー生い茂ってきたぞ。

こんなゼンマイもあった。くるくるしていて面白い。

山道はほとんど人がいなくて、静かだ。途中通りかかった白人さんカップルは、ノースリーブ短パンで、どうして白人さんはみんないつもノースリーブ短パンなんだろうと思った。

虫とか気にしないのかなぁ。草が肌に当たったらくすぐったくないのかなぁ。

山火事跡

ジャングルを進んでいくと、土が黒くなってきた。

宿のおばちゃんが言っていた。ついこの間、山火事があって木々が燃えて真っ黒になってしまったと。

キャメロンハイランドでも長い間雨が降らず、熱くなりすぎた土が自然発火して山火事が起こってしまったそうだ。

前日私たちがキャメロンハイランドに来た時の雨は、実は何カ月ぶりの雨だったらしく、私たちは、また雨にぶち当たった~と嘆いていたが、宿に着いた時、おばちゃんは「雨だ!」と喜んでいた。

雨によく当たる私たちにとっては、雨は嫌なものだが、恵みの雨になったりする。

枯れてしまった木

黒くなった道を進んでいくと、さらに山火事部分は広がって、そこにはなんとも痛々しい木々が横たわっていた。

そこだけぽっかりと穴が開いたように黒かった。

無言にも何かが訴えかけてくる気がして、先に進むことが出来なくなった。

しばらくこの場所に立っていた。

木の中や、土の奥の方で水が流れる音が聞こえるような気がした。

よく分からないが長い歳月を感じた。

この木々は、死んではいない。


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この時私たちが滞在していた宿はコチラ⇒Gerard’s Place

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