この記事は2017年1月26日の出来事です。
最近になってなぜか電子版地球の歩き方「キプロス&ギリシャ」を2冊買っていたことが判明。一体いつ買ってしまったのやら。二冊も要らんわ!
島から島へ移動し、やってきましたアテネ!
ギリシャという響きもカッコよいけど、アテネっていう響きもグッとくる。
島から上陸したての時は、雨が降っていたこともあって町が陰険に見えた。人が多いところはやっぱり道は汚くなるし、空気も違ってくる。歩いている人々も目つきが鋭いというか。
怖いよ、怖いよ~。
少し前に経済破綻したギリシャ、島では見なかったがアテネでは道端に座っている若い人が結構いた。
でもギリシャはヨーロッパの中では治安は良い国のようなので、気をつけていれば大丈夫だと思う。
宿のおじさんはアテネ出身の人っぽくないなと思っていたら、やっぱり島出身であることが判明。
人間の持つ空気感というのは面白い。
アテネでまず私たちがしたことは手数料があまりかからない銀行を探すことだった。前の記事でも書いたが、島でキャッシングしようとした時350€引き出すのに、手数料がなんと6000円もかかる表示になっていて島で現金を引き出すのを断念したのだ。
島とアテネでは手数料が変わるのではないかと期待。また島では日曜だったことも関係あるかもしれない。
銀行によってクレカのキャッシングのレートも全然違うので、歩き回りながら銀行を片っ端から調べていった。ナクソス島の宿ではドルを受け付けてくれたけれど、現金ゼロってわけもいかない。
national Bank of Greece ,Euro Bank, Piraeus Bank, Tachydromiko, Alpha Bank と5カ所見てみた。
Euro Bankは一番レートが良かったが、手数料がめちゃくちゃ高い。National Bank of Greece はレートが悪く6%の手数料が掛かる。結果この時はAlpha Bank がレ―トはEuro Bankには劣るが手数料との折り合いで一番安かったのでここでキャッシングすることにした。それでも手数料は1000円を越していて高かった。
だが後日明細書を見てみると手数料は一般的にかかる210円で済んでいた。一体あのバカ高い表示は何だったのだろう。島でもただ表示が間違っていただけだったのかもしれないが、ひやひやした。
もし手数料の表示が間違っていたのなら、Euro Bankが一番レートが良かったのでここで引き出す方が良かったのかもしれないが、結果は引き出してみなければわからない。
さて無事に現金を入手した私たちは、一向に止まない雨の中アテネでは必見の場所、国立考古学博物館に行くことにした。
アパートメントからは徒歩20分ほどで行ける。ビクトリア駅からは徒歩10分ほどの位置だ。
8:00~20:00までと開館時間も長いが、開館時間は変動するようなのでチェックしてから行く方が確実。料金は10€となっていたが、なぜか一人5€と安かった。ラッキ~。
館内はこのようになっていて、一見そんなに見る所は広くないのではと思うが、結構広い。
展示物も多いので、最低でも2時間~3時間は見ておいた方が良いと思う。
やはり考古学博物館で興味があるところといえば私としては彫刻像の数々だ。
私はデッサンモデルをしていたので、彫刻のモデルの仕事もありアトリエには頻繁に行っていた。
彫刻を造る側の体の構造の見かたや美的感性は分からないが、モデルとしてのポーズの収集として彫刻をみることは好きだ。
彫刻のモデルは完成までに何カ月にも及ぶことが多いし、その間同じポーズをし続けなければならない。
立っているポーズが多く、尚且つ片足重心。そして捻りを加えると体の線が綺麗に出て動きが出るので作家さんから捻りを注文されることが多い。人間実は、真っ直ぐ立っているだけでもずっとキープするとなるとなかなかキツイ。
1コマの最後のポーズのあとは重心をかけている方の膝が痛すぎて、しばらく動けないこともある。
作家さんの希望を組みつつ自分の身体と相談だ。
作家さんによっては20分もやらずに時間を短くして、その分ダイナミックなポーズをすることもあったが。
モデルさんの身体によって得意不得意の動きがあるのが面白くて、よくモデルさん同士で話したなぁ。
とまぁ、この話は置いといて……国立考古学博物館には先史時代から後期ローマ時代に渡ったギリシャ各地の出土品が収められているらしい。
この者たちはいわゆるキッチン用品だ。
右に写っている装飾豊かな楕円形型のもの。そう、これはフライパンだ。
なんてお洒落なフライパン…。中華鍋みたいにカン、カン!と出来ないな。
最近はまっているのはサンドイッチマンの「小麦が香る男」というコント。
このコントは伊達ちゃんが「パン、パンパパン♪」と登場してくるところから始まる。
フライパン、パン、パパン♪と伊達ちゃんに言ってほしいなぁ。
紀元前2800年から2300年のものとなっている。
今でもよく見る留め金。この左が輪がくるっとしているところとか、よく思いついたなと感心する。
紀元前15世紀~12世紀のもの。
アッティカ地方の黒絵式と赤絵式。
紀元前6世紀最後らへんに人気だったもののよう。顔のモチーフはヘラクレスだったり、ディオニソスだったりする。
お墓に奉納するものとしてがほとんどだったようだが、水差しやオイルを入れたり、家庭グッズとしても使われていたようだ。
こちらは鏡。
紀元前470年から425年くらいものらしい。ブロンズで造られている。
なんとも豪勢な鏡だこと。なぜか仏像を思い出してしまう。
そして彫刻の数々。
まずは女性から。これはアフロディーテ。キプロスで泡から産まれたアフロディーテの生誕地や水浴をしたとされる今となっては鬱蒼とした泉を見てきたので、これは興味深い。
なで肩のアフロディーテさん。
順番に斜め前からのアフロディーテ。次に後ろ姿、最後に斜め後ろのアフロディーテ。(画像クリックで大きな画面になります。)
彫刻はぐるっと回っていろんな角度からみるのが面白いと教わった。
おお!美しい!と、自分の中でグッとくる角度がある。
次は少年の彫刻。マラトンの少年像。
古代の有名な彫刻家プラクシテレスによる紀元前330~340年の作品らしい。左手に何が乗っていたかは不明らしい。
というかこのポーズはモデルの目線でみるとキツかっただろうなと思わざる追えない。プルプルしちゃうし痺れてきちゃう(笑)
人間の腕は重い。
左足も8割くらいは重心が寄っているから、さぞかし膝にきたことだろう。
後ろ姿綺麗だな。
まだ少年だからかゴツすぎなくて良い。
その他にも面白い彫刻が沢山。
顔像はまだ生きているかのように生々しい。
こちらはポセイドンのブロンズ像。1928年にエヴィア島アルテミシオンの海底から偶然に発見されたらしい。
勇ましいですなぁ。ポセイドンは海と河川、泉の神様だ。
今の時代にこのポーズですっ裸でいたら、なにやってんだよ、とちょっとつっこみたくなるけどね。
こんな躍動感あふれる彫刻も。この像はポセイドン同様エヴァル島のアルテミシオンの沖で発見されたらしい
待ってろよ~!!!
そしてアルカイック期とされている紀元前7~5世紀の彫刻はこんな感じだった。少年像でクーロス像というらしい。
どどど~ん!
これ、写真ではわかりにくいが巨人です(笑)
片足を少し前にだして、一歩前進の他にはほぼ直立。
この頃のクーロス像の特徴は微かな微笑みを讃えていることらしい。アルカイックスマイル。
ちょっと、気味がわるい。
これを見てもわかるように初期のクーロス像は超巨大!隣の彫刻だって、小さく見えるけど2メートルあるからね。
巨人の時代だったのかもしれない…。
この女性綺麗だな。
崩れかけているのも儚げ。
こんな愛嬌がある小さい置物もある。
この博物館は何度来ても楽しめるかもしれない。ギリシャ神話の知識を増やせば増やすだけ、より興味深く見ることができそう。
アテネは明日も雨マーク。
雨止まないかなあ。
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